quick answer
結論:赤み・色・クレーターでは、選ぶレーザーが異なります。
レーザーは「ニキビ跡なら何でも同じように治療する機器」ではありません。平らな赤みには血管、茶色い色素沈着にはメラニン、へこみには水分を介した蒸散・熱作用や真皮の再構築を主な標的とする機器が検討されます。[1][2]
活動性ニキビが続いている場合は、新しい跡を増やさない治療を先に行うことがあります。狭く深いへこみや皮下癒着、盛り上がる瘢痕ではレーザー以外が優先されることもあり、最初に種類を診断することが大切です。
- 赤み血管レーザー・IPLなどを検討
- 色素沈着遮光を基本に色素レーザー等を慎重に検討
- 浅い凹凸フラクショナルレーザー等を検討
- 深い・癒着したへこみ局所治療やサブシジョンも比較
laser, light and rf
レーザー・IPL・RFは、同じ機器ではありません。
患者向け広告ではまとめて紹介されることがありますが、エネルギーの種類、標的、届き方が異なります。施術名だけでなく、何を改善するための機器かを確認します。
特定の波長を中心とした光を使います。波長やパルス幅、照射径によって血管、メラニン、水分などへの反応が変わります。
複数の波長を含む光です。フィルターや設定で赤み・色調などを狙いますが、厳密にはレーザーではありません。
光ではなく高周波電流による熱を利用します。RFマイクロニードルなどはニキビ跡治療の候補ですが、レーザーとは別分類です。
作用層と機器の違いを図で確認したい方は、ニキビ跡の機器治療・作用機序比較をご覧ください。
laser type comparison
ニキビ跡レーザーの種類を、標的・回数・負担で比較。
回数・間隔・ダウンタイムは文献と一般的な診療でみられる幅を比較用に示した目安です。機器、設定、肌色、症状で変わり、固定回数や結果を保証するものではありません。
種類ごとに縦に表示しています。
| 種類 | 主な標的・作用 | 主に検討する状態 | 回数・間隔の一般目安 | ダウンタイムの目安 | 主なリスク |
|---|---|---|---|---|---|
| 血管レーザー PDLなど | ヘモグロビンを標的に血管へ熱作用 | 平らな赤み、炎症後紅斑。活動性炎症や酒さを区別。 | 数回、4〜8週ごとを検討する場合 | 赤み・腫れ。設定により紫斑が数日〜1週間超 | 痛み、熱傷、色素沈着・色素脱失、紫斑、瘢痕など |
| IPL 光治療・レーザーではない | 複数波長の光で血管・メラニン等へ作用 | 平らな赤み、色調の混在。肝斑・日焼けを確認。 | 3〜5回前後、3〜4週ごとを検討する場合 | 赤み・熱感が当日〜数日、色素部の痂皮 | 熱傷、水疱、色素沈着・色素脱失、肝斑悪化など |
| ピコ・Qスイッチレーザー | メラニンへの光熱・光音響作用。フラクショナル型では真皮刺激も。 | 平らな色素沈着、機器・設定により萎縮性瘢痕。肝斑を鑑別。 | 1回ごとに反応を判定。複数回なら4〜8週程度を空ける場合 | 赤み、腫れ、点状出血、痂皮が数日程度 | 色素沈着の悪化、色素脱失、点状出血、熱傷など[5] |
| 非蒸散性フラクショナルレーザー | 表皮を蒸散させず、微細な熱凝固柱を形成 | 浅〜中等度の萎縮性瘢痕、肌理。深い癒着は別治療も。 | 3〜6回前後、4〜6週ごとを検討する場合 | 赤み・腫れ・ざらつきが1〜数日 | 痛み、色素沈着、熱傷、感染、瘢痕など |
| 蒸散性フラクショナルレーザー CO2・Er:YAGなど | 水分を標的に微細な蒸散柱と熱作用を作る | 萎縮性瘢痕・凹凸。型、深さ、肌色、回復期間を確認。 | 1〜4回前後、4〜8週以上空けて検討する場合 | 赤み、腫れ、浸出、痂皮が5〜10日前後。赤みが長引く場合 | 痛み、感染、色素沈着・色素脱失、遷延性紅斑、瘢痕など[4] |
| RFマイクロニードル レーザーではない | 針先から高周波を届け、真皮に熱作用 | 萎縮性瘢痕、毛穴。深さ、癒着、脂肪層への影響を確認。 | 3〜5回前後、4〜6週ごとを検討する場合 | 赤み、腫れ、点状出血、痂皮が数日 | 出血、感染、熱傷、色素沈着、瘢痕、脂肪・神経への影響など |
重要:研究間で機器・出力・評価法が異なり、長期比較の確実性には限界があります。レーザーの強さだけで優劣を決めず、症状と許容できる負担を合わせます。[3][8]
symptom first routes
症状から選ぶ。レーザー以外も含めて比較。
ニキビ跡は同じ頬に赤み・色素沈着・複数型のへこみが混在します。最も気になる変化と、新しいニキビを増やさない順序を決めます。
赤く腫れたニキビがある
跡ではなく活動性炎症です。保険診療の外用・内服を含め、瘢痕予防を優先します。
保険診療のニキビ治療平らな赤みが残る
炎症後紅斑を確認し、経過観察、刺激回避、血管レーザーやIPLなどを検討します。[6]
赤いニキビ跡の治し方茶色〜灰褐色が残る
遮光と摩擦回避を基本に、外用や機器を慎重に選びます。レーザー後の色素沈着悪化にも注意します。[7]
ニキビ跡のセルフケアへこみ・クレーターがある
フラクショナルレーザーは候補ですが、アイスピック型、皮下癒着、深い縁では局所治療やサブシジョンも比較します。
クレーターの型別治療硬く盛り上がっている
肥厚性瘢痕・ケロイドの可能性があります。美容レーザーを先に決めず、痛み、かゆみ、拡大を診察します。
皮膚科で相談する毛穴か跡か分からない
毛穴の開きと萎縮性瘢痕では構造が異なります。斜め光、触診、活動性ニキビを確認します。
ニキビ跡と毛穴の違いgeneral vs our clinic
一般的なレーザー治療と、当院の提供治療を分けます。
医学文献にある機器がすべて当院で受けられるわけではありません。2026年8月17日に公式料金表と照合し、提供の有無を明示しました。
一般に検討されるレーザー・光
症状と肌状態に応じ、次の選択肢が検討されます。当院での提供を意味しません。
- 血管レーザー(PDL・Vビーム等)
- ピコ秒・Qスイッチレーザー
- 非蒸散性フラクショナルレーザー
- 蒸散性フラクショナルCO2・Er:YAG
- IPL(光治療。レーザーではない)
当院で現在提供する関連施術
現行料金表で確認できる、レーザー・光治療に該当するメニューです。適応と設定は診察後に決めます。
- CO2フラクショナル:凹凸・萎縮性瘢痕などを診察
- ルメッカ(IPL):平らな赤み・色調などを診察
当院の現行料金表に掲載がない機器:PDL・Vビーム、ピコレーザー、Qスイッチレーザー、非蒸散性フラクショナルレーザー、Er:YAGレーザーは、一般的な選択肢として説明していますが、当院提供治療としては掲載していません。必要性が疑われる場合は、対応可能な医療機関を含めてご検討ください。
current clinic options
当院の関連施術は2つ。目的と費用を混同しない。
表示料金は税込・自由診療です。初回価格の条件、麻酔、処方薬、保護材などの追加費用は予約時・施術前にご確認ください。
施術ごとに縦に表示しています。
| 施術 | 主に検討する状態 | 回数・期間の考え方 | 税込料金 | ダウンタイム | 主なリスク |
|---|---|---|---|---|---|
| CO2フラクショナル レーザー | 凹凸・萎縮性瘢痕。型、深さ、肌色、日焼け、許容できる回復期間を確認。 | 1回ごとの回復後に評価。複数回なら4〜8週以上空ける場合。 | 鼻+両頬上部 初回9,800円/1回19,800円 全顔 初回29,800円/1回39,800円 | 赤み、腫れ、浸出、痂皮が5〜10日前後。赤みが長引く場合。 | 痛み、熱傷、感染、色素沈着・色素脱失、遷延性紅斑、瘢痕など |
| ルメッカ IPL・レーザーではない | 平らな赤み・色調。活動性炎症、肝斑、酒さ、日焼けを確認。 | 1回ごとに反応を確認。複数回なら3〜4週程度空ける場合。 | 全顔2周 1回14,800円 全顔3周 初回5,000円/1回18,000円 | 赤み、熱感、腫れ。色素部が一時的に濃くなり痂皮になる場合。 | 痛み、熱傷、水疱、色素沈着・色素脱失、肝斑悪化など |
レーザー以外も比較:皮下癒着が疑われるローリング型ではサブシジョン、ダウンタイムや肌色によってはRFマイクロニードルなども候補です。機器の仕組みは機器治療比較で確認できます。
cost planning
1回料金だけでなく、仮の総額まで計算します。
次の金額は「3回受ける」と仮定した単純計算例であり、3回を推奨するものではありません。診察後の回数、範囲、初回価格の条件、追加費用によって変わります。
CO2 鼻+両頬上部
初回9,800円+通常19,800円×2回。3回を仮定した施術料のみ。
CO2 全顔
初回29,800円+通常39,800円×2回。3回を仮定した施術料のみ。
ルメッカ 全顔2周
14,800円×3回。3回を仮定した施術料のみ。
ルメッカ 全顔3周
初回5,000円+通常18,000円×2回。3回を仮定した施術料のみ。
麻酔、処方薬、保護材などを含む総額と最新料金は、ニキビ跡治療の費用ガイドと美容皮膚科の公式料金表でご確認ください。
risks and limitations
出力を上げればよい、とは限りません。
蒸散や熱作用が強いほど反応が大きくなる可能性がある一方、痛み、赤み、色素沈着、熱傷、瘢痕などの負担も増える場合があります。肌色、日焼け、服薬、既往歴、予定を含めて設定します。
よくみられる反応
痛み、赤み、腫れ、熱感、乾燥、ざらつき、点状出血、浸出、かさぶたなど。種類と設定で程度・期間が異なります。
色調の変化
炎症後色素沈着、色素沈着の悪化、色素脱失、赤みの長期化。紫外線、摩擦、肌色、出力が影響します。
まれだが重要な合併症
熱傷、水疱、細菌・ウイルス感染、瘢痕、模様状の色調差など。強まる痛みや膿、水疱は早めに連絡してください。
治療の限界
完全に元の皮膚へ戻ることや、固定回数での変化は保証できません。深い点状瘢痕や癒着はレーザー単独で不十分な場合があります。
- 照射前に申告:日焼け、皮膚炎、感染、傷、ケロイド体質、ヘルペス歴、妊娠・授乳、服薬、光線過敏。
- 延期を検討:強い炎症、化膿、日焼け直後、バリア機能低下、予定どおりに遮光・ケアが難しい時期。
- 施術後:保湿と遮光を行い、こする・かさぶたをはがす・自己判断で刺激成分を再開することを避けます。
aftercare timeline
施術後は、回復段階に合わせてケア。
具体的な洗顔、入浴、メイク、外用再開の時期は施術と設定で異なります。以下は共通する考え方で、当日の指示を優先してください。
当日
冷却・保湿を行い、熱感や摩擦を避けます。処方薬や保護材は指示どおり使用します。
数日
赤み・腫れ・痂皮を無理にはがさず、低刺激の洗浄と保湿、遮光を続けます。
1〜数週間
色素沈着や赤みの推移を確認します。強い刺激成分や他施術の再開は相談します。
回復後
同じ照明と角度の写真、触診で変化と副反応を評価し、次回・変更・終了を決めます。
frequently asked questions
ニキビ跡レーザー。よくある質問。
種類、赤み・色素沈着・クレーターへの適応、回数、ダウンタイム、保険適用について回答します。
ニキビ跡にはどのレーザーが一番よいですか?
全員に共通する一つのレーザーはありません。平らな赤み、色素沈着、へこみでは標的が異なり、同じへこみでも深さ・縁・癒着で選択肢が変わります。活動性ニキビ、肌色、日焼け、希望するダウンタイムも確認して決めます。
レーザー・IPL・RFは同じ治療ですか?
同じではありません。レーザーは特定波長の光、IPLは複数波長を含む光、RFは高周波電流による熱を利用します。広告上まとめて機器治療と呼ばれることがありますが、標的とリスクが異なるため区別が必要です。
赤いニキビ跡には何を使いますか?
炎症後紅斑が中心なら、一般には血管を標的とするパルス色素レーザーやIPLなどが検討されます。ただし活動性ニキビ、酒さ、毛細血管拡張なども赤く見えるため、照射前に診断します。当院では現行メニューとしてルメッカ(IPL)を提供しています。
茶色いニキビ跡にピコレーザーは必要ですか?
色素沈着は遮光と刺激回避を基本に、経過、肌色、肝斑の有無を確認します。ピコ・Qスイッチレーザーなどが候補になる場合はありますが、照射後に色素沈着が悪化することもあり、全員に必要とは限りません。当院の現行料金表にピコレーザーの掲載はありません。
クレーターはCO2フラクショナルだけで治療できますか?
浅いボックスカー型などで候補になりますが、狭く深いアイスピック型や皮下癒着を伴うローリング型では、TCA CROSS、パンチ法、サブシジョンなど別の方法を組み合わせる場合があります。型を見ずにレーザーだけで決めないことが大切です。
ニキビ跡レーザーは何回・何か月かかりますか?
一般には複数回を数か月かけて行うことがありますが、種類、設定、瘢痕の深さ、肌の反応で異なります。このページの回数・間隔は比較のための一般的な目安で、当院の固定コースや効果保証ではありません。1回ごとの回復後に継続・変更・終了を判断します。
ダウンタイム中はメイクできますか?
施術によって異なります。非蒸散性レーザーやIPLは短い場合がありますが、蒸散性フラクショナルレーザーでは赤み、腫れ、浸出、かさぶたが生じ、再上皮化までメイクを控えることがあります。施術後の指示を優先してください。
ニキビ跡レーザーは保険適用ですか?
見た目の改善を目的とするレーザー治療は原則として自由診療です。赤く腫れたニキビや膿を伴うニキビの診察・薬物治療は、症状と治療内容により保険診療の対象となる場合があります。診察時に診療区分と費用を確認してください。
topic cluster guide
次に読むページを、知りたい内容から選ぶ。
このページはレーザーの種類比較を担当します。種類の診断、機器全体、クレーター、赤み、費用は専門ページで深掘りします。
references
参考文献・一次資料
- 日本皮膚科学会「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」診療ガイドライン
- Energy-based devices for the treatment of Acne Scars: 2022 International consensus recommendations国際コンセンサス
- Effectiveness and Safety of Energy-Based Devices for Acne Scarsネットワークメタ解析
- Fractional CO2 laser versus Er:YAG fractional laser for atrophic acne scars系統的レビュー・メタ解析
- Fractional picosecond laser for atrophic acne scarsメタ解析
- Post-acne erythema treatment系統的レビュー
- Treatment of Post-Inflammatory Hyperpigmentation in Skin of Colour系統的レビュー
- Interventions for acne scarsCochraneレビュー
MEDICAL SUPERVISION
監修医師からのメッセージ
主監修医師
倉田 照久
医療法人御照会 理事長・渋谷文化村通り皮膚科 院長
ニキビ跡レーザーの適応を医師に相談する
活動性ニキビ、赤み・色素沈着、クレーターの型と深さを確認し、一般的な選択肢と当院で提供できる治療、費用、ダウンタイムをご案内します。
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本ページは一般的な医療情報の提供を目的とし、個別の診断・治療に代わるものではありません。
最終確認日:2026-08-17
