【ニキビ跡 レーザー 種類】|ニキビ跡レーザーの種類と効果|医師が解説|渋谷文化村通り皮膚科

最終更新日: 2026-04-28
📋 この記事のポイント
  • ✓ ニキビ跡のレーザー治療は、跡の種類に応じて最適なものが選択されます。
  • ✓ フラクショナルレーザー、ピコレーザー、炭酸ガスレーザーなどが主な治療法です。
  • ✓ 治療効果の最大化と副作用の軽減には、専門医による適切な診断と治療計画が不可欠です。
※ 本記事は医療広告ガイドラインに基づき作成されています。記事内には当院の治療・サービスに関する情報が含まれます。

ニキビ跡のレーザー治療は、クレーターや色素沈着といった様々な種類のニキビ跡に対して、肌の再生を促し、見た目を改善するための効果的な選択肢です。レーザーの種類によって作用機序や適応が異なり、患者さまの肌の状態やニキビ跡の種類に合わせて最適な治療法を選択することが重要です。

ニキビ跡の種類とレーザー治療の適応とは?

アイスピック型、ボックスカー型、ローリング型などニキビ跡の分類とレーザー治療の適応
ニキビ跡の多様な種類

ニキビ跡は、炎症の程度や組織の損傷の仕方によって大きくいくつかの種類に分類され、それぞれに適したレーザー治療が存在します。主なニキビ跡の種類とその特徴、およびレーザー治療の適応について解説します。

ニキビ跡の種類を理解する

ニキビ跡は、大きく分けて色素沈着、赤み、そして凹凸(クレーター)の3つに分類されます。色素沈着は、炎症後色素沈着(PIH)として知られ、ニキビの炎症が治まった後にメラニンが過剰に生成されることで生じる茶色いシミのような跡です。赤みは、炎症後紅斑(PIE)と呼ばれ、炎症によって毛細血管が拡張したり、新たな毛細血管が形成されたりすることで生じます[1]。これらは時間とともに自然に薄れることもありますが、数ヶ月から数年かかる場合もあります。

最も治療が難しいとされるのが凹凸、いわゆるクレーターです。クレーターは、ニキビの炎症が真皮層にまで及び、コラーゲン組織が破壊されることで生じます。クレーターには、アイスピック型(深く狭い)、ボックスカー型(四角く深い)、ローリング型(なだらかで広い)など複数のタイプがあり、それぞれ治療アプローチが異なります[1]

炎症後色素沈着(PIH)
ニキビの炎症が治まった後に、メラニン色素が過剰に生成され、肌に茶色や黒っぽいシミとして残る状態です。
炎症後紅斑(PIE)
ニキビの炎症によって毛細血管が拡張したり、新生血管が増えたりすることで、肌に赤みが残る状態です。
クレーター
ニキビの炎症が真皮層にまで達し、コラーゲン組織が破壊されることで生じる肌の凹凸です。アイスピック型、ボックスカー型、ローリング型などがあります。

ニキビ跡の種類別レーザー治療の適応とは?

当院では、初診時に患者さまのニキビ跡の種類を詳細に診断し、最適な治療計画を提案しています。問診の際には「以前からニキビ跡が気になっていて、メイクで隠しきれない」といったお悩みをよく伺います。特にクレーター状のニキビ跡は、自己ケアでの改善が難しいため、専門的な治療が求められます。

  • 色素沈着(PIH):ピコレーザーやQスイッチヤグレーザーがメラニン色素を効果的に破壊し、シミを薄くするのに適しています。
  • 赤み(PIE):Vビームなどの色素レーザーが拡張した毛細血管に作用し、赤みを軽減するのに有効です。
  • 凹凸(クレーター):フラクショナル炭酸ガスレーザーやフラクショナルピコレーザーが、肌の深部に微細な穴を開け、コラーゲン生成を促進することで肌の再生を促します[2]。サブシジョンやTCAピーリングとの併用も検討されます。

実際の診療では、複数の種類のニキビ跡が混在している患者さまも少なくありません。その場合、それぞれのニキビ跡に対応できるよう、複数のレーザー治療を組み合わせたり、他の治療法(例: ピーリング、ダーマペンなど)と併用したりする「コンビネーション治療」を提案することもあります。これにより、より包括的な改善を目指すことが可能です。

⚠️ 注意点

ニキビ跡の種類や深さ、肌質によってレーザー治療の効果には個人差があります。また、治療回数も複数回必要となることが一般的です。事前のカウンセリングで、期待できる効果や必要な回数について十分に確認しましょう。

ニキビ跡治療で用いられるレーザーの種類と特徴とは?

フラクショナルレーザー、ピコレーザー、炭酸ガスレーザーなどニキビ跡治療の特性
ニキビ跡レーザー治療の選択肢

ニキビ跡治療に用いられるレーザーは多岐にわたり、それぞれ異なる波長や照射方法を持つことで、特定のニキビ跡や肌の悩みに対応します。ここでは、主なレーザーの種類とその特徴、効果について詳しく解説します。

フラクショナルレーザー

フラクショナルレーザーとは、レーザー光を非常に細かく分割して照射することで、皮膚にごく微細な穴を多数開ける治療法です。これにより、周囲の正常な皮膚組織を温存しながら、ダメージを受けた皮膚の再生を促進します。肌が持つ自然治癒力を活用し、コラーゲンやエラスチンの生成を促すことで、クレーター状のニキビ跡の凹凸を改善する効果が期待できます[2],[5]

  • 炭酸ガスフラクショナルレーザー:アブレーション(皮膚組織の蒸散)効果が高く、深部のクレーターにもアプローチできます。ダウンタイムは比較的長めですが、高い効果が期待できます。
  • 非蒸散型フラクショナルレーザー:皮膚表面を傷つけずに真皮層に熱エネルギーを届け、コラーゲン生成を促します。ダウンタイムは短いですが、効果は比較的穏やかです。

当院では、炭酸ガスフラクショナルレーザーを導入しており、特に深いボックスカー型やアイスピック型のクレーターに悩む患者さまに推奨しています。治療を始めて3ヶ月ほどで「肌の凹凸がなめらかになってきた」「ファンデーションのノリが良くなった」とおっしゃる方が多いです。ただし、ダウンタイム中の赤みやざらつきについては、事前の説明でしっかりお伝えし、適切なスキンケア指導を行うようにしています。

ピコレーザー

ピコレーザーは、ピコ秒(1兆分の1秒)という極めて短いパルス幅でレーザーを照射する最新の技術です。短い時間で高エネルギーを集中させるため、従来のナノ秒レーザーよりも熱作用が少なく、色素沈着の治療において周囲組織へのダメージを抑えながら、メラニン色素を微細に破壊することが可能です。これにより、炎症後色素沈着(PIH)の改善に高い効果が期待できます[3]。また、フラクショナル照射モードを持つピコレーザー(ピコフラクショナル)は、真皮層に空胞(LIOB: Laser-Induced Optical Breakdown)を形成し、コラーゲンやエラスチンの生成を促すことで、クレーターや肌質改善にも応用されます。

臨床の現場では、ピコレーザーによる色素沈着治療の患者さまから「以前はコンシーラーで隠していたシミが目立たなくなった」という喜びの声をよく聞きます。特に、顔全体に広がる細かい色素沈着には、ピコトーニングとピコフラクショナルを組み合わせた治療が効果的です。

炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)

炭酸ガスレーザーは、水分に吸収されやすい特性を持つレーザーで、皮膚組織を蒸散させることで、隆起したニキビ跡(肥厚性瘢痕やケロイド)や、一部の深いクレーターの辺縁を削る治療に用いられます。特に、盛り上がったニキビ跡や、一部の深いクレーターの治療では、隆起した部分を平坦化させることで、肌の表面を滑らかにする効果が期待できます。また、ホクロやイボの除去にも使われることがあります[4]

当院では、肥厚性瘢痕や一部の深いクレーターの治療において、炭酸ガスレーザーを慎重に用いています。治療後のケアが非常に重要となるため、処方後のフォローアップでは、副作用の有無だけでなく、治療部位の経過観察や、軟膏塗布などの指示を継続できているかを確認するようにしています。

その他のレーザー・光治療

上記以外にも、ニキビ跡のタイプによっては様々なレーザーや光治療が選択肢となります。

  • Vビーム(色素レーザー):炎症後紅斑(PIE)による赤みや、赤みのある肥厚性瘢痕に特に有効です。拡張した血管内のヘモグロビンに選択的に吸収され、血管を破壊することで赤みを軽減します。
  • IPL(光治療):複数の波長を含む光を照射することで、色素沈着や赤み、肌のトーンアップなど、幅広い効果が期待できます。レーザーと比較してマイルドな作用ですが、ダウンタイムが少ないのが特徴です。

実際の診療では、患者さまの肌質や生活スタイル、ダウンタイムの許容範囲なども考慮して、最適な治療法を提案しています。例えば、ダウンタイムを避けたい方にはIPLや非蒸散型フラクショナルレーザーを、より積極的な改善を望む方には炭酸ガスフラクショナルレーザーやピコレーザーをお勧めするといった具合です。

ニキビ跡レーザー治療の選び方と注意点

ニキビ跡のレーザー治療は多様であるため、どの治療法が自分に適しているのかを理解し、適切な選択をすることが重要です。ここでは、治療法を選ぶ際のポイントと、治療を受ける上での注意点について解説します。

ニキビ跡のタイプと肌質に合わせた選び方とは?

レーザー治療を選ぶ上で最も重要なのは、ご自身のニキビ跡のタイプを正確に把握することです。前述の通り、色素沈着、赤み、クレーター(アイスピック型、ボックスカー型、ローリング型)によって適応となるレーザーが異なります[2]。また、肌質も重要な要素です。例えば、敏感肌の方や、炎症後色素沈着を起こしやすい肌質の方には、刺激の少ないレーザーや、ダウンタイムの短い治療法が推奨されることがあります。

当院では、初診時に医師が患者さまのニキビ跡の状態を詳しく診察し、肌質や過去の治療歴、ライフスタイルなどを総合的に考慮して、最適な治療プランをご提案しています。特に、アジア人の肌は炎症後色素沈着を起こしやすい傾向があるため、レーザーの出力設定やアフターケアには細心の注意を払っています。

また、治療の目的も明確にすることが大切です。「完全に跡をなくしたい」のか、「目立たなくしたい」のか、「肌全体のトーンアップもしたい」のかなど、具体的な目標を医師と共有することで、より満足度の高い結果につながります。例えば、クレーターの改善を主目的とする場合はフラクショナルレーザー、色素沈着が気になる場合はピコレーザーが第一選択となることが多いです。

レーザーの種類主な適応ニキビ跡作用機序ダウンタイム期待できる効果
フラクショナル炭酸ガスレーザークレーター(特に深いもの)皮膚組織の蒸散と再生促進数日〜1週間程度クレーターの改善、肌のハリ
ピコレーザー(トーニング/フラクショナル)色素沈着、浅いクレーター、肌質改善メラニン破壊、コラーゲン生成促進ほぼなし〜数日色素沈着の軽減、肌のトーンアップ、毛穴改善
Vビーム(色素レーザー)炎症後紅斑(赤み)、赤みのある肥厚性瘢痕血管内のヘモグロビンに反応し血管を破壊ほぼなし〜数日(紫斑の場合あり)赤みの軽減

治療を受ける上での注意点とは?

ニキビ跡のレーザー治療は効果が期待できる一方で、いくつかの注意点があります。

  • ダウンタイム:レーザーの種類によって、治療後に赤み、腫れ、かさぶた、ざらつきなどのダウンタイムが生じます。特にアブレーション型レーザーでは、数日から1週間程度の回復期間が必要です。治療計画を立てる際は、ご自身のスケジュールと相談しましょう。
  • 複数回の治療が必要:ニキビ跡のレーザー治療は、1回で完結することは稀で、多くの場合、複数回の治療を重ねることで徐々に効果を実感できます。治療間隔は通常、数週間から数ヶ月おきに設定されます。
  • 日焼け対策:治療期間中は、紫外線対策が非常に重要です。日焼けをすると、炎症後色素沈着が悪化したり、新たな色素沈着が生じたりするリスクが高まります。日焼け止めや帽子、日傘などを活用し、徹底した紫外線対策を心がけましょう。
  • 副作用のリスク:稀に、色素沈着の悪化、瘢痕形成、感染症などの副作用が生じる可能性があります。これらのリスクを最小限に抑えるためにも、経験豊富な医師による治療と、適切なアフターケアが不可欠です。

実際の診療では、治療前のカウンセリングで「治療後、どれくらいでメイクができますか?」「仕事に影響が出ませんか?」といったご質問を多くいただきます。当院では、治療後の経過やダウンタイム中の過ごし方について、具体的なイメージを持っていただけるよう、写真や資料を用いて詳しく説明し、不安なく治療に臨んでいただけるよう努めています。

レーザー治療後の経過とアフターケアの重要性

レーザー治療後の赤みや腫れの経過、紫外線対策や保湿などの適切なアフターケア
レーザー治療後のケアと回復

ニキビ跡のレーザー治療は、施術そのものだけでなく、治療後の適切な経過観察とアフターケアが非常に重要です。これにより、治療効果を最大化し、合併症のリスクを最小限に抑えることができます。

治療直後からダウンタイム中の過ごし方

レーザー治療直後は、施術部位に赤み、腫れ、熱感が生じることが一般的です。特にアブレーション型レーザーの場合、微細なかさぶたやざらつきが生じ、数日から1週間程度続くことがあります。この期間は「ダウンタイム」と呼ばれ、肌が再生する重要な時期です。

  • 冷却:治療直後の熱感や腫れに対しては、冷却パックなどで冷やすことが有効です。
  • 保湿:肌のバリア機能が一時的に低下するため、刺激の少ない保湿剤でしっかりと保湿を行うことが大切です。乾燥は肌の回復を遅らせ、色素沈着のリスクを高める可能性があります。
  • 紫外線対策:治療後の肌は非常にデリケートであり、紫外線の影響を受けやすくなっています。日焼け止め(SPF30以上、PA+++以上推奨)、帽子、日傘などで徹底した紫外線対策を行いましょう。
  • メイク:レーザーの種類や肌の状態にもよりますが、多くの場合、治療後数日はメイクを控えるか、肌に優しいミネラルファンデーションなどを使用することが推奨されます。
  • 刺激の回避:治療部位を擦ったり、刺激の強いスキンケア製品を使用したりすることは避けましょう。

当院では、治療前にダウンタイム中の具体的な過ごし方や、推奨されるスキンケア製品について詳細な説明を行っています。また、治療後には必ず次回の診察予約を設定し、肌の回復状況や副作用の有無を確認しています。患者さまからは「ダウンタイム中のケア方法が分からず不安だったが、丁寧に教えてもらえて安心した」というお声を頂戴することが多く、このフォローアップが治療成功の鍵であると実感しています。

長期的な効果の維持と再発予防

レーザー治療によってニキビ跡が改善された後も、その効果を維持し、新たなニキビやニキビ跡の再発を防ぐための継続的なケアが重要です。

  • 適切なスキンケア:洗顔、保湿、紫外線対策を基本とした日々のスキンケアを継続しましょう。肌のバリア機能を正常に保つことが、ニキビ予防と肌の健康維持につながります。
  • ニキビの予防:ニキビそのものができにくい肌環境を整えることが、新たなニキビ跡の発生を防ぐ最善策です。必要に応じて、保険診療によるニキビ治療(外用薬や内服薬)や、ケミカルピーリングなどの定期的な処置も検討しましょう。
  • 定期的な診察:治療後も定期的に医師の診察を受け、肌の状態をチェックしてもらうことで、早期に問題を発見し、適切な対処を行うことができます。

実際の診療では、ニキビ跡が改善された患者さまに対して、ニキビの再発予防のためのスキンケア指導や、必要に応じて内服薬・外用薬の処方を継続することがあります。特に、思春期から成人にかけてニキビを繰り返しやすい患者さまには、長期的な視点での肌管理の重要性をお伝えしています。数ヶ月から数年単位で経過を追うことで、肌の状態が安定し、「以前のようにニキビが頻繁にできなくなった」と実感される方が多いです。

まとめ

ニキビ跡のレーザー治療は、色素沈着、赤み、クレーターといった様々なニキビ跡に対して効果的な改善が期待できる治療法です。フラクショナルレーザー、ピコレーザー、炭酸ガスレーザーなど、多種多様なレーザーが存在し、それぞれのニキビ跡の種類や肌質、治療目的によって最適な選択が異なります。

治療効果を最大限に引き出し、副作用のリスクを最小限に抑えるためには、経験豊富な医師による正確な診断と、患者さま一人ひとりに合わせた治療計画が不可欠です。また、治療後の適切なアフターケアと、長期的なニキビ予防も、美しい肌を維持するために重要な要素となります。ニキビ跡でお悩みの方は、まずは専門の医療機関を受診し、ご自身の肌の状態に合った治療法について相談してみましょう。

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よくある質問(FAQ)

レーザー治療でニキビ跡は完全に消えますか?
ニキビ跡の種類や深さ、肌質によって個人差はありますが、完全に消し去ることは難しい場合もあります。しかし、レーザー治療によってニキビ跡を目立たなくし、肌の凹凸や色素沈着を大幅に改善することは十分に期待できます。
レーザー治療は痛いですか?
痛みに対する感じ方は個人差がありますが、一般的にレーザー照射時には輪ゴムで弾かれるような感覚や熱感があります。多くのクリニックでは、麻酔クリームの使用や冷却装置を併用することで、痛みを軽減する工夫をしています。痛みが心配な場合は、事前に医師に相談しましょう。
治療後に気をつけるべきことは何ですか?
治療後は、肌が非常にデリケートな状態になります。特に重要なのは、徹底した紫外線対策と保湿です。日焼け止めを塗る、帽子や日傘を使用するなどして紫外線を避け、肌の乾燥を防ぐために刺激の少ない保湿剤でしっかりとケアしましょう。また、治療部位を強く擦ったり、刺激を与えたりすることも避けてください。
この記事の監修医
👨‍⚕️
倉田照久
医療法人御照会 理事長・渋谷文化村通り皮膚科 院長