腕に軽い赤みとかゆみがある湿疹様の皮膚症状イメージ

アンテベートの効果・副作用|軟膏・クリーム・ローションの使い方

Medicine Guide

アンテベート軟膏・クリーム・ローションベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル0.05%の効果・使い方・副作用

アンテベートは、ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル0.05%を含む皮膚用のステロイド外用薬です。日本の5段階分類では上から2番目のベリーストロング(II群)で、軟膏・クリーム・ローションを部位と皮膚の状態に合わせて使い分けます。

皮膚用ステロイド外用薬ベリーストロング(II群)PMDA・日本皮膚科学会参照最終更新日: 2026-08-12
有効成分ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル0.05%です。
強さ日本の5段階分類では上から2番目のベリーストロング(II群)です。
剤形軟膏、クリーム、ローションがあり、部位と皮膚の状態で選びます。
使い方電子添文では通常1日1〜数回ですが、処方された量・回数・範囲・期間を優先します。
注意感染症、顔・まぶた、小児、妊娠、広範囲・長期・密封での使用は特に確認します。

腕に軽い赤みとかゆみがある湿疹様の皮膚症状イメージ
赤みやかゆみの一例です。見た目だけでは湿疹、かぶれ、白癬などを診断できないため、原因を確認してから外用薬を選びます。

先に結論

アンテベートは、ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルを0.05%含むステロイド外用薬です。軟膏・クリーム・ローションがあり、湿疹・皮膚炎、乾癬、虫さされなどの炎症を抑える目的で処方されます。日本の一般的な5段階分類では上から2番目の「ベリーストロング(II群)」です。塗る部位・量・回数・期間は自己判断で変えず、処方医の指示に従ってください。

この記事のポイント

アンテベートは、ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル0.05%を含む皮膚用のステロイド外用薬です。日本の5段階分類では上から2番目のベリーストロング(II群)で、軟膏・クリーム・ローションを部位と皮膚の状態に合わせて使い分けます。

  • 有効成分: ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル0.05%です。
  • 強さ: 日本の5段階分類では上から2番目のベリーストロング(II群)です。
  • 剤形: 軟膏、クリーム、ローションがあり、部位と皮膚の状態で選びます。
  • 使い方: 電子添文では通常1日1〜数回ですが、処方された量・回数・範囲・期間を優先します。

アンテベートとは?成分とステロイドの強さ

アンテベートは、皮膚の炎症を抑える外用副腎皮質ホルモン剤(ステロイド外用薬)です。有効成分はベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルで、1g中に0.5mg(0.05%)含まれます。合成副腎皮質ステロイドとしてグルココルチコイド受容体を刺激し、抗炎症作用を示します。

販売名アンテベート0.05%
有効成分ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル
剤形軟膏・クリーム・ローション
強さの分類ベリーストロング(II群)

日本皮膚科学会の「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024」では、ステロイド外用薬をストロンゲスト、ベリーストロング、ストロング、ミディアム、ウィークの5段階に分類し、アンテベートはベリーストロング(II群)に位置づけています。ランクは薬を選ぶ際の目安であり、強い薬ほどよいという意味ではありません。皮疹の重症度、年齢、塗る部位などに応じた選択が必要です。分類全体はステロイド外用薬の強さ・ランクもご確認ください。

アンテベートの効能・効果

皮膚科医にステロイド外用薬の強さと塗り方を相談するイメージ
ステロイド外用薬は、強さだけでなく、塗る部位、範囲、回数、期間、感染の有無を確認して使います。

PMDAの電子添文では、次のような皮膚疾患が効能・効果として記載されています。アンテベートは病名だけで決める薬ではなく、皮疹の状態や部位を診察したうえで処方されます。

主な区分 電子添文に記載された例
湿疹・皮膚炎 湿疹・皮膚炎群、手湿疹、脂漏性皮膚炎など
炎症性皮膚疾患 乾癬、虫さされ、薬疹・中毒疹、痒疹群など
その他 掌蹠膿疱症、円形脱毛症、肥厚性瘢痕・ケロイド、水疱症など

ここに挙げたのは効能・効果の一部です。診断が同じでも、感染の有無や皮膚の状態によっては使用できません。別の人に処方された薬を使ったり、以前の残りを自己判断で再開したりしないでください。

軟膏・クリーム・ローションの違い

3剤形はいずれも有効成分の濃度が0.05%ですが、基剤や性状が異なります。軟膏は白色の油性軟膏、クリームは白色のクリーム、ローションは白色の乳剤性ローションです。使用部位や皮疹の状態に合わせて処方されるため、自己判断で剤形を置き換えないでください。ローションは光によって分解するため、外箱開封後は容器で遮光された状態を保って保存します。

アンテベートの正しい塗り方

電子添文の用法・用量は「通常、1日1〜数回、適量を患部に塗布する」です。ただし、実際の回数と期間は病気、部位、年齢、症状の程度によって異なります。処方時に示された回数と範囲を守りましょう。

  1. 患部と指示された範囲を確認する:正常な皮膚まで広く塗り広げないようにします。
  2. 量の目安を確認する:軟膏・クリームではFTU(フィンガーチップユニット)が使われることがあります。一般に、成人の人差し指の先端から第一関節まで出した量(約0.5g)が、成人の手のひら約2枚分に塗る目安です。チューブの大きさや処方内容によって異なるため、医師または薬剤師の説明を優先してください。
  3. 塗った後は手を洗う:手そのものを治療する場合を除き、薬が不要な部位に付かないようにします。
  4. 改善後も自己判断しない:電子添文には、症状が改善した後はできるだけ速やかに中止することと記載されています。実際の中止・減量・薬の切り替えは、処方医の指示に従ってください。

長期・大量・広範囲・密封での使用に注意

大量または長期にわたり広い範囲へ使用した場合、とくに密封法(ODT)では、全身にステロイドを投与したときと同様の影響が現れることがあります。おむつも密封法と同様の作用をもつことがあるため、小児では特に注意が必要です。

使えない場合と注意が必要なケース

PMDAの電子添文では、次の場合は禁忌とされています。見た目だけでは区別しにくい皮膚疾患もあるため、自己判断で使用しないことが重要です。

  • 細菌・真菌・ウイルスなどによる皮膚感染症、疥癬・けじらみなど
  • アンテベートの成分に対して過敏症を起こしたことがある場合
  • 鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎
  • 潰瘍(ベーチェット病を除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷

眼科用の薬ではないため、角膜や結膜には使用できません。まぶたへの使用では眼圧上昇、緑内障、白内障を起こすおそれがあります。また、化粧下やひげそり後に使用しないよう電子添文に記載されています。妊娠中または妊娠の可能性がある方は、大量・長期・広範囲の使用を避ける必要があります。妊娠・授乳中、小児、高齢者の使用は、必ず処方医へ確認してください。

アンテベートの副作用

副作用は、塗った部位に起こるものと、大量・長期・広範囲の使用などで起こり得る全身への影響に分けて考えるとわかりやすくなります。異常に気づいた場合は、自己判断で塗り続けず医療機関へ相談してください。

区分 主な症状・注意点 対応
皮膚の感染症 カンジダ症、白癬、伝染性膿痂疹、毛嚢炎、ウイルス感染症など 悪化や新しい発疹があれば早めに受診
皮膚の変化 ざ瘡様発疹、皮膚萎縮、毛細血管拡張、潮紅、口囲皮膚炎、多毛、色素の変化など 長期連用を避け、変化があれば処方医へ相談
刺激・過敏症 刺激感、発赤、腫れ、ただれ、乾燥、かゆみ、発疹など 使用部位を洗い流すかは状況によるため、医療機関または薬剤師へ確認
眼の副作用 眼圧上昇、緑内障、白内障(頻度不明) まぶた周囲の使用中に見え方の異常や眼症状があれば受診
全身への影響 下垂体・副腎皮質系機能の抑制 大量・長期・広範囲・密封での使用を避ける

医療機関へ相談する目安

  • 指示どおり使用しても改善しない、または悪化している
  • 膿、じゅくじゅく、急な赤みの拡大など感染を疑う変化がある
  • 皮膚が薄くなる、血管が目立つ、ニキビのような発疹が増える
  • まぶた周囲に使用していて、目の痛み・かすみ・見え方の変化がある
  • 小児、妊娠中・妊娠の可能性がある方が長期間または広範囲に使う予定である

アンテベートに関するよくある質問

Q. アンテベートは顔に使えますか?

顔、とくにまぶた周囲は副作用への注意が必要です。まぶたへの使用では眼圧上昇、緑内障、白内障のおそれがあるため、処方時に指示された部位・期間を厳守してください。自己判断で顔全体へ広げたり、期間を延ばしたりしないでください。

Q. アンテベート軟膏は1日何回塗りますか?

電子添文では通常1日1〜数回、適量を患部へ塗布するとされています。実際の回数は症状や部位で変わるため、薬袋や処方医の指示を優先してください。

Q. 症状がよくなったらすぐに中止してよいですか?

電子添文には、改善後はできるだけ速やかに中止するとあります。ただし、病気によっては回数を減らしたり別の薬へ切り替えたりすることがあります。自己判断ではなく、処方医から示された中止方法に従ってください。

Q. 軟膏・クリーム・ローションは同じ薬ですか?

いずれも同じ有効成分を0.05%含みますが、基剤や性状が異なります。使用感だけでなく、皮疹や部位に合わせて処方されるため、手元にある別の剤形へ自己判断で変更しないでください。

Q. 市販薬で代用できますか?

アンテベートは医療用医薬品です。似た症状でも感染症などステロイドを使えない場合があるため、自己判断で別の外用薬に置き換えず、医師または薬剤師へ相談してください。

参考文献
  1. PMDA『アンテベート軟膏・クリーム・ローション 医療用医薬品情報』
  2. PMDA『アンテベート 電子添文』
  3. 日本皮膚科学会『アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024』
  4. 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A『軟膏やクリームを塗る量』

まとめ

アンテベートは、ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル0.05%を含む、ベリーストロング(II群)のステロイド外用薬です。軟膏・クリーム・ローションの3剤形があり、湿疹・皮膚炎、乾癬、虫さされなど幅広い皮膚疾患に用いられます。一方で、感染症がある皮膚や一部の傷には使用できず、まぶた周囲、大量・長期・広範囲・密封での使用には特に注意が必要です。処方された部位・量・回数・期間を守り、改善しない場合や皮膚・目の異常がある場合は医療機関へ相談してください。

この記事の監修医
Dr
倉田照久
医療法人御照会 理事長・渋谷文化村通り皮膚科 院長

アンテベートはベリーストロング(II群)のステロイド外用薬です。薬のランクだけで判断せず、皮疹の診断、塗る部位、範囲、剤形、年齢、感染の有無、使用期間を確認して使います。

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