Before your visit

ニキビの重症度を、受診前に記録する。

このセルフチェックは診断ではありません。片顔の炎症性皮疹数、しこり、写真、使った薬を同じ条件で記録し、診察で変化を正確に伝えるための5分ガイドです。

最終確認日 2026年8月18日監修 倉田照久医師・吉井恭平医師根拠 原著論文・日本皮膚科学会ガイドライン2023
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answer first

セルフチェックの目的は、診断ではなく「同じ条件で記録すること」です。

日本の4段階分類は片顔の炎症性皮疹数を用いますが、患者本人による判定にはずれが生じます。個数、写真、痛み、しこり、使った薬をそろえておくと、診察時に経過と治療反応を共有しやすくなります。

深いしこり、新しいへこみ、急速な悪化、全身症状、強い心理的負担がある場合は、数え終わるのを待たず受診してください。

five-minute check

5分で、数・写真・薬歴を一つの記録にまとめます。

洗顔後、肌を押さず、明るい場所で確認します。記録は医師へ見せるためのメモです。

01prepare

条件をそろえる

洗顔後に同じ照明、同じ鏡、同じ時刻帯を選びます。フィルターや美肌補正は使いません。

02count

片顔を数える

左右のうち確認しやすい一方で、盛り上がった赤い丘疹・膿疱を数えます。

03separate

別項目を残す

白・黒ニキビ、深いしこり、平らな赤み、へこみ、胸・背中への広がりを別に記録します。

04photograph

3方向を撮る

正面、右斜め、左斜めを同じ距離と画角で撮ります。比較は週1回程度で十分です。

05medication

薬と体調を書く

薬名、頻度、期間、塗り忘れ、刺激、生理周期、睡眠、心理的負担を簡潔に残します。

what to count

盛り上がった炎症は数え、面皰・跡・しこりは分けます。

異なる変化を同じ数字にまとめないことが、経過を見やすくするポイントです。

片顔で数える

現在盛り上がっている赤い丘疹、膿を持つ膿疱を1個ずつ数えます。

  • 同じ側の顔で比較する
  • 重なって判断しにくければ写真を残す
  • 押したり潰したりして確認しない

別欄に記録する

数字に含めなくても、治療判断に重要な所見があります。

  • 白ニキビ・黒ニキビ(面皰)
  • 深いしこり・嚢腫・強い痛み
  • 平らな赤み・茶色い跡・へこみ
  • 胸・背中への広がり
軽症5個以下
中等症6〜20個
重症21〜50個
最重症51個以上

4段階の位置づけ:Hayashiらの原著と日本皮膚科学会の基準では、片顔の炎症性皮疹を上記4段階に分けます。[1][4] 基準の詳しい成り立ち、重症度別治療、費用・副作用はニキビの重症度ページに集約しています。

photo record

正面・右斜め・左斜めを、同じ光と距離で撮ります。

写真は色と凹凸、分布の変化を共有する補助資料です。端末内で安全に管理してください。

ニキビの状態を正面と左右の3方向から同じ条件で記録する方法を示した医療解説用イメージ
右斜め右頬・顎の凹凸正面顔全体の分布左斜め左頬・顎の凹凸
医療解説用イメージ画像(実際の症例写真ではありません)。同じ人物・照明・距離・画角で記録する方法を示す教育用画像で、治療前後の比較や診断を示すものではありません。

そろえる4条件

  • 窓光または同じ照明
  • 顔とカメラの距離
  • 正面・左右の角度
  • メイク・フィルターなし

避けたい撮り方

  • 毎回異なる洗面所や照明
  • 顔だけを極端に拡大する
  • 美肌補正・色補正をかける
  • 画像を第三者と不用意に共有する

米国皮膚科学会は、ピントを合わせ、色や質感が実物に近い写真を撮ること、経過や遠隔相談に活用できることを案内しています。[5] 写真だけで診断は確定しません。

visit memo

7日間メモと薬歴を、診察でそのまま見せられる形に。

完璧な日記は不要です。変化と治療反応を医師が確認できる項目だけを残します。

受診前に記録する項目と書き方
項目記録する内容診察で役立つ理由
炎症性皮疹片顔の個数、増減、膿疱の有無重症度と治療反応を比較する
深い症状しこり、痛み、出血、新しいへこみ瘢痕リスクと早期受診を判断する
使用したもの処方薬、市販薬、化粧品、使用頻度・期間効かなかった理由や刺激を区別する
副作用赤み、皮むけ、かゆみ、腫れ、胃腸症状塗布量・頻度・薬剤の見直しに使う
背景情報妊娠・授乳、既往歴、併用薬、月経との関係使用できない薬や相互作用を確認する
生活への影響学校、仕事、外出、睡眠、気分への影響皮疹数だけでは分からない負担を共有する

持参するとよいもの:薬手帳、使用中の薬・化粧品が分かる写真、週1回の3方向写真、発症時期と過去の治療期間。妊娠中・妊娠希望・授乳中は必ず診察時に伝えてください。

primary evidence

セルフチェックの有用性と限界を、原著データで確認します。

自己評価は記録に役立ちますが、訓練なしでは医師評価と一致しないことがあります。研究規模と限界も併記します。

原著論文・2008年

日本の4段階基準は片顔の炎症性皮疹数

Hayashiらは日本人患者の皮疹数と写真評価を検討し、片顔0〜5個、6〜20個、21〜50個、51個以上の4区分を報告しました。このページの数え方の根拠です。

著者
Hayashi N, et al.
位置づけ
重症度基準を作成した原著
PubMedで原著情報を見る
自己評価研究・2023年

短い訓練後に医師との一致率が上昇

タイの大学生77人を対象にしたパイロット研究では、簡易評価の医師との一致率が訓練前48.05%から訓練後79.22%へ上昇しました。数え方を統一する意義を示します。

対象
77人・単一集団
限界
小規模で一般化に注意
PubMedで研究概要を見る
妥当性研究・2008年

自己申告だけでは診断用途に不十分

自己申告による顔面ニキビの判定は、皮膚科医評価に対し感度0.55、特異度0.72、κ係数0.26、正分類63%でした。研究者は臨床診断の代替としては不十分と結論づけています。

結果
一致は限定的
使い方
経過記録の補助
PubMedで研究概要を見る
日本公式ガイドライン・2023年

炎症期と維持期を分けて評価

日本皮膚科学会は急性炎症期を最大3カ月とし、その後の維持期を区別しています。薬名だけでなく、使った期間と頻度を記録する理由になります。

発行
日本皮膚科学会
資料
尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023
日本の診療ガイドラインを見る

※研究値は各研究集団の結果であり、すべての患者に同じ精度を保証するものではありません。セルフチェックは診断名や処方を決める検査ではなく、診察時の情報共有に使用します。

when to stop checking

数より優先して、受診する症状があります。

以下に当てはまる場合は、自己判定を続けるより医療機関へ相談してください。

deep lesions

痛いしこり・深い膿

個数が少なくても瘢痕につながることがあるため、早めに評価します。

new scars

新しいへこみが増える

活動性ニキビを先に抑える治療計画の見直しが必要です。

widespread

胸・背中まで広がる

広い塗布範囲や内服、別の毛包炎との区別を診察で確認します。

side effects

強い腫れ・水疱・息苦しさ

使用中の薬を確認し、強いアレルギー症状では直ちに医療機関へ相談します。

mental health

学校・仕事・外出がつらい

心理的負担は個数にかかわらず治療判断に含めます。

urgent

発熱・関節痛・急激な悪化

潰瘍や出血を伴う急な悪化では、通常予約を待たず当日中に連絡してください。

紹介・緊急性の根拠:NICEは、結節・嚢胞、瘢痕、治療不応、持続する心理的苦痛を専門的評価の検討項目とし、acne fulminansは24時間以内の評価対象としています。[6] 詳細は皮膚科を受診する目安をご覧ください。

after the check

記録の次は、標準治療と当院の選択肢を分けて相談します。

セルフチェックの数字だけで薬や自由診療の適応を決めません。診察で皮疹の種類・範囲・治療歴を確認します。

一般的な保険診療

国内承認薬を基本に治療

アダパレン、過酸化ベンゾイル、配合剤、必要に応じた内服抗菌薬などを、妊娠・授乳、既往歴、副作用を確認して選びます。

  • 初期治療の反応を一定期間で評価
  • 抗菌薬を漫然と長期使用しない
  • 改善後は維持治療へ移行
当院の自由診療選択肢

保険診療で不十分な場合に検討

国内未承認薬や美容施術は、標準的な保険診療と区別し、適応、費用、検査、リスクを説明してから判断します。自由診療は必須ではありません。

  • 診察前に適応を断定しない
  • 薬剤費だけでなく総額を確認
  • 承認状況と副作用を確認

治療の具体的な比較はニキビの薬・保険診療、自由診療の価格は公式料金表で確認できます。

frequently asked questions

ニキビ重症度セルフチェックのよくある質問

数え方、撮影、受診の判断で迷いやすい点をまとめました。

セルフチェックだけでニキビの重症度を確定できますか?

確定できません。片顔の炎症性皮疹数は受診前の記録に役立ちますが、白ニキビ・黒ニキビ、深いしこり、瘢痕、毛包炎など別の病気との区別は診察が必要です。

何を1個として数えますか?

片顔にある、現在盛り上がっている赤い丘疹や膿を持つ膿疱を1個ずつ数えます。平らな赤み・茶色い跡、白ニキビ・黒ニキビは同じ数に含めず、別欄に記録します。

毎日写真を撮った方がよいですか?

日ごとの揺れに振り回されやすいため、通常は週1回程度を目安に、同じ照明・距離・向きで記録すると比較しやすくなります。急に悪化した場合は予定を待たず撮影し、受診してください。

メイクをしたまま撮影してもよいですか?

色や凹凸を比較する目的では、可能なら洗顔後でメイクやフィルターのない状態が分かりやすいです。ただし、無理に強く洗ったり、皮疹を押したりしてから撮影しないでください。

軽症の個数なら受診しなくてもよいですか?

個数だけでは決まりません。痛いしこり、新しいへこみ、急速な悪化、胸や背中への広がり、治療による強い副作用、学校や仕事への強い影響があれば、少ない個数でも相談してください。

受診時に市販薬や化粧品を持参した方がよいですか?

商品名、成分、使った期間、頻度、効果と刺激症状が分かる写真やメモが役立ちます。処方薬は薬手帳や現物を持参し、自己判断で直前に再開・中止せず相談してください。

生理周期や睡眠も記録するべきですか?

悪化との時間的な関係が自分で分かる場合は記録してください。ただし、一つの生活要因だけを原因と断定せず、薬の使用状況や皮疹数と同じ欄で簡潔に残すのがおすすめです。

写真をオンライン診療だけで見せれば十分ですか?

写真は経過共有に役立ちますが、触診や全身の分布、別疾患との区別が必要な場合があります。対面診療が必要かどうかも含め、医療機関の案内に従ってください。

topic cluster

重症度・種類・受診・治療を詳しく調べる

このページは受診前の記録を担当し、診断基準や治療の詳細は専門ページへ分けています。

MEDICAL SUPERVISION

監修医師からのメッセージ

セルフチェックで大切なのは、数字だけで診断を決めることではなく、同じ条件で変化を残すことです。炎症性皮疹の個数に加えて、しこり、痛み、広がり、使用した薬と副作用を記録すると、診察で経過を共有しやすくなります。

個数が少なくても、新しいへこみや強い心理的負担があれば早めの相談が必要です。当院では記録を参考にしながら診察所見を確認し、保険診療を基本に治療の必要性と選択肢を説明します。

主監修医師

倉田 照久

医療法人御照会 理事長・渋谷文化村通り皮膚科 院長

記録を持って、ニキビを相談する

片顔の炎症性皮疹数、3方向の写真、使用した薬と副作用を確認し、診察所見と合わせて治療計画をご案内します。

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本ページは一般的な医療情報の提供を目的とし、個別の診断・治療に代わるものではありません。

最終確認日:2026-08-18