保湿、日焼け止め、下地、ファンデーション、部分的なコンシーラーを薄く重ねるベースメイクのイメージ

BASE MAKEUP GUIDE

ニキビ肌のベースメイク
下地・ファンデーション・コンシーラーの選び方

メイクを一律に禁止せず、現在の皮疹、製品表示、重ねる数、塗るときの摩擦、落としやすさを一緒に確認します。厚く隠すほど良いわけではありません。

医師監修:倉田 照久・吉井 恭平
  • メイクを一律に禁止しません
  • 表示は保証ではなく手がかり
  • 塗り方と落とし方まで確認

生成イメージです。実際の症例写真ではありません。

SHORT ANSWER

結論|ニキビ肌でも、製品を選び薄く塗ってやさしく落とせばメイクできます

日本皮膚科学会は、ニキビがある方の化粧を一律に禁止する明確な根拠はないとし、QOL改善を目的としたメイク指導を選択肢としています。低刺激性・ノンコメドジェニック表示を選択の手がかりにし、全顔を厚く重ねず、その日のうちに摩擦を抑えて落とします。メイクはニキビ治療の代わりではありません。[1][2]

CHECK 01皮疹

白・黒ニキビ、赤み、膿、傷、皮むけのどれがあるかを確認します。

CHECK 02重ねる数

日焼け止め・下地・ファンデーションの役割が重複していないか見直します。

CHECK 03落とし方

カバー力だけでなく、こすらず落とせる組み合わせかまで確認します。

日々の診療では、「メイクで悪化した」という言葉だけで製品を決めつけません。新しく始めた日、塗った部位、額・口周り・頬など皮疹の分布、かゆみの有無、メイクをしている時間、落とし方、同時に変更した日焼け止めや治療薬まで確認します。

EVIDENCE FIRST

メイクを禁止しない根拠と、製品選びの限界

化粧は治療を妨げない、またはQOLを改善する可能性が報告されています。ただし、大規模研究は限られ、特定の剤形・成分が全員に最適とはいえません。

日本皮膚科学会 CQ45

メイク指導は選択肢

女性のニキビ患者に、QOL改善を目的としたメイク指導を選択肢として推奨しています。低刺激性・ノンコメドジェニック製品への配慮が必要です。

原文を確認する →
日本皮膚科学会 Q25

基礎化粧を一律に避けない

基礎化粧をする習慣がある場合は使用してよく、ノン/ハイポコメドジェニック表示を製品選びの候補として案内しています。

原文を確認する →
米国皮膚科学会

塗布・道具・メイクオフも確認

製品表示だけでなく、やさしく塗る、就寝前に落とす、道具を共有せず清潔にすることを患者向けに案内しています。

原文を確認する →

このページは化粧下地・ファンデーション・コンシーラーの選び方と組み合わせを担当します。メイク全般の可否や悪化要因はニキビ肌でもメイクできる?、剤型ごとの落とし方はニキビ肌のクレンジング方法で詳しく解説しています。

5-STEP CHOICE

ニキビ肌のベースメイクを選ぶ5つの確認点

「肌にやさしい」という印象語だけではなく、今日の皮疹と実際の使い方から候補を絞ります。

SKIN

皮膚表面の状態

膿、出血、傷、強い皮むけがある部位には直接重ねません。

LABEL

製品表示

低刺激性・ノンコメドジェニック表示を候補選びの手がかりにします。[1]

LAYERS

重ねる製品数

UV機能や色補正が重複する場合は、必要な工程だけに減らします。

TOUCH

塗布時の摩擦

指・パフ・ブラシのどれでも、往復してこすらず薄く広げます。

REMOVE

落としやすさ

密着力や耐水性と、必要なクレンジングの強さを一緒に確認します。

皮膚科医として製品を確認するときは、成分表だけで良し悪しを決めません。日焼け止め・下地・ファンデーション・コンシーラーの全製品、塗る順番と量、道具、開始日、落とした後の赤みやつっぱりを並べ、負担が重なる工程を探します。受診時は容器か製品名の写真をお持ちください。

PRODUCT COMPARISON

ファンデーション・BB・コンシーラーを比較する

剤形に優劣をつけず、乾燥、カバーしたい範囲、摩擦、落とし方で選びます。

POWDER

パウダー

軽く仕上げやすい一方、乾燥時の粉浮きやパフの摩擦を確認します。何度も往復して塗りません。

LIQUID / CUSHION

リキッド・クッション

少量を広げやすいものもありますが、密着力・耐水性が高い場合は落とし方まで確認します。

BB / CC

BB・CCクリーム

UV・下地・色補正などの機能を確認し、同じ役割の製品を重ねすぎないようにします。

CONCEALER

コンシーラー

閉じた赤みや跡へ部分使いします。膿・出血・びらん・処置直後の部位には直接重ねません。

「カバー力が高い=悪い」ではありません。少量で必要部分を隠せる場合もあります。反対に、薄づき製品を何層も重ねたり、落ちにくい製品を長時間こすって落としたりすると負担が増えます。

ROUTINE ORDER

治療中のベースメイクは5項目の順番を確認します

薬と保湿剤の前後関係は処方時の指示、化粧品は各製品の表示を優先します。固定の待ち時間は一律に設けません。

1. 洗顔後の肌

水分を押さえ、赤み・皮むけ・傷の有無を確認します。

2. 処方薬・保湿

指示された順番・量・範囲を守り、薬を化粧品へ混ぜません。

3. 日焼け止め

生活場面と製品表示に合わせ、こすらず塗ります。

4. 下地・ファンデ

役割の重複を減らし、全顔へ厚く重ねません。

5. 部分カバー

必要な部位だけ清潔な道具で薄く補います。

アダパレンなどの外用薬では、乾燥、皮膚不快感、皮むけ、赤み、かゆみなどが起こることがあります。[5] メイクがしみるほど刺激がある場合は、厚く隠して継続せず、薬の塗布量・頻度・保湿について処方元へ相談してください。

TOOLS & REMOVAL

道具を清潔にし、就寝前にやさしく落とします

製品が合っていても、汚れた道具の共有や、落とすときの強い摩擦は別の負担になります。

手を洗ってから始める

指で塗る場合も、ブラシやパフを使う場合も、清潔な状態から始めます。

道具は共有しない

ブラシ、スポンジ、パフ、容器へ直接戻す道具を他人と共用しません。[3]

ブラシは定期的に洗う

米国皮膚科学会は7〜10日ごとの洗浄を案内しています。洗浄後は平らに置いて十分に乾かします。[4]

スポンジ・パフは表示に従う

汚れ、におい、劣化を放置せず、洗った道具を湿ったままケースへ戻しません。

その日のうちに落とす

メイクの濃さと耐水性に合うクレンジングを使い、長時間こすらず十分にすすぎます。[3]

MYTH CHECK

ベースメイクで誤解されやすい4つの表示

一つの名称や「フリー表示」だけで、すべての方への適否を断定しません。

MYTH 01

「ミネラルなら必ず低刺激」

名称だけでは判断できません。製品全体の処方と、実際の赤み・かゆみ・詰まりを確認します。

MYTH 02

「オイルフリーが必須」

日本皮膚科学会が重視するのは低刺激性・ノンコメドジェニックへの配慮です。油分の有無だけで適否を決めません。[1]

MYTH 03

「防腐剤・香料は全員避ける」

一律の成分ブラックリストにはしません。過去に刺激やかぶれが出た製品・成分は個別に確認します。

MYTH 04

「厚く隠せば触らなくなる」

厚塗りは落とす工程も増やします。全顔を重ねず、閉じた皮疹や跡へ部分カバーを検討します。

WHEN TO CONSULT

ベースメイクより受診を優先する症状

ニキビ、刺激性皮膚炎、接触皮膚炎などは対応が異なります。隠し続けず状態を確認します。

痛いしこり・膿・出血がある

深い炎症や傷のある部位には直接メイクを重ねず、跡になる前に診察を受けます。

急なかゆみ・赤み・腫れがある

新製品はいったん中止し、顔全体や目・口周りへ広がる場合は早めに相談します。

治療薬で強くしみる・むける

薬を化粧品へ混ぜたり自己判断で増減したりせず、塗る量・範囲と保湿を処方元へ相談します。

日々の診察では、ニキビと化粧品による皮膚炎を分けて考えます。面皰・赤い丘疹・膿疱の有無に加え、かゆみ、症状が急に出たか、塗った境界に沿っているか、まぶたや口周りまで広がったか、製品開始日と中止後の変化を確認します。

FAQ

ニキビ肌のベースメイクでよくある質問

毎日のメイク、製品表示、剤形、コンシーラー、治療薬との順番、道具の洗浄について回答します。

ニキビがあっても毎日ベースメイクできますか?

日本皮膚科学会のガイドラインは、ニキビがある方の化粧を一律に禁止していません。低刺激性・ノンコメドジェニック表示を選択の手がかりにし、薄く塗ってその日のうちにやさしく落とします。膿、出血、強い痛み、広い皮むけがある部位は避け、診察で相談してください。

ノンコメドジェニックテスト済みならニキビはできませんか?

コメドができにくいことを確認した製品を選ぶ手がかりですが、すべての方にニキビや刺激が起こらない保証ではありません。新しい製品は一つずつ試し、使い始めた日と皮疹の変化を記録します。

パウダーとリキッドのどちらがニキビ肌向きですか?

剤形だけで一律には決まりません。乾燥、必要なカバー力、塗るときの摩擦、落としやすさを比較します。パウダーでこすってしまう方も、密着力の高いリキッドを落とすために強くこする方もいるため、塗布からメイクオフまで確認します。

ミネラルファンデーションなら低刺激ですか?

「ミネラル」という名称だけで、ニキビやかぶれが起こらないとは判断できません。製品全体の処方、ノンコメドジェニック表示、過去の刺激歴、実際に塗った後の反応で確認してください。

赤ニキビや膿の上にコンシーラーを塗ってもよいですか?

皮膚表面が閉じていて強い痛みや出血がない場合は、清潔な道具で必要な部分へ薄く使えることがあります。膿、出血、びらん、処置直後の部位には直接重ねず、メイクで隠し続けないで受診してください。

ニキビ治療薬とメイクはどちらが先ですか?

処方薬の塗布量・範囲と、保湿剤との前後関係は処方時の指示を優先します。薬を化粧品へ混ぜず、指示された工程の後に日焼け止めやメイクへ進みます。乾燥や皮むけが強い場合は自己判断で薬を中止・増減せず処方元へ相談してください。

ブラシやスポンジはどのくらいで洗いますか?

米国皮膚科学会はブラシを7〜10日ごとに洗う方法を案内しています。スポンジは製品表示に従い、汚れたまま使い続けず、洗浄後は十分に乾かします。道具や化粧品は他人と共有しません。

REFERENCES & EDITORIAL POLICY

参考資料と情報作成方針

  1. 日本皮膚科学会『尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023』CQ45
  2. 日本皮膚科学会『スキンケアはどうしたらいいですか?』
  3. American Academy of Dermatology『I have acne! Is it okay to wear makeup?』
  4. American Academy of Dermatology『How to clean your makeup brushes』
  5. PMDA『アダパレンゲル0.1% 添付文書』

本ページは日本皮膚科学会、米国皮膚科学会、PMDAの一次・公的資料を確認し、メイクの可否、製品表示、ベースメイクの組み合わせ、道具、治療中の刺激、受診目安を患者さん向けに編集しています。日々の診療知見は診察で確認する項目に限定し、未確認の患者数・改善率・治療結果・直接引用は掲載していません。医療情報はに最終確認しました。

MEDICAL SUPERVISION

監修医師からのメッセージ

ニキビがあっても、メイクを一律に諦める必要はありません。製品名や剤形だけで決めず、皮疹の状態、塗る量、摩擦、落とし方まで含めて調整することが大切です。

痛いしこりや膿、出血、治療中の強い赤みや皮むけがある場合は、メイクで隠し続けず皮膚科へご相談ください。

主監修医師

倉田 照久

医療法人御照会 理事長・渋谷文化村通り皮膚科 院長

池袋サンシャイン通り皮膚科 院長 吉井恭平

共同監修医師

吉井 恭平

池袋サンシャイン通り皮膚科 院長

DERMATOLOGY CONSULTATION

メイクで隠し続けるニキビと刺激を皮膚科へ相談する

痛いしこり、膿、跡が残りそうな炎症、化粧品を替えるたびに起こる赤み・かゆみ、治療薬による強い皮むけがある場合はご相談ください。使用中の製品名や容器の写真が診察に役立ちます。

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本ページは一般的な医療情報の提供を目的とし、個別の診断・治療に代わるものではありません。症状や製品、治療の適否は医師の診察により判断されます。