渋谷 乾皮症(ドライスキン)治療薬とセルフケア
- ✓ 乾皮症は皮膚のバリア機能低下による乾燥状態であり、適切な保湿と生活習慣の見直しが重要です。
- ✓ 医療機関では、症状に応じて尿素製剤、ヘパリン類似物質、ステロイド外用薬などを処方し、渋谷の当院でも患者様の状態に合わせた治療を提供しています。
- ✓ 日常的なセルフケアとして、正しい保湿剤の選択と使用法、入浴習慣の改善、衣類や室温の調整が症状緩和に繋がります。
乾皮症(ドライスキン)とは?そのメカニズムと症状

乾皮症(ドライスキン)とは、皮膚の水分や皮脂が減少し、乾燥した状態を指します。この状態は、皮膚のバリア機能が低下していることを示し、かゆみやひび割れなどの不快な症状を引き起こすことがあります。
皮膚は、外側から表皮、真皮、皮下組織の3つの層で構成されています。このうち最も外側にある表皮の一番上の層が角層です。角層はわずか0.02mmほどの薄さですが、その内部には角質細胞がレンガのように積み重なり、細胞間脂質(セラミドなど)がセメントのように細胞同士をつなぎ、さらに天然保湿因子(NMF)が水分を保持することで、外部からの刺激を防ぎ、内部の水分蒸発を抑える「バリア機能」を担っています。乾皮症では、この角層のバリア機能が様々な要因によって損なわれることで、皮膚の水分が失われやすくなり、乾燥が進行します。
乾皮症の主な症状とは?
乾皮症の症状は多岐にわたりますが、初期には皮膚のつっぱり感やカサつきがみられます。進行すると、以下のような症状が現れることがあります。
- 皮膚の乾燥と落屑(らくせつ):白い粉を吹いたように皮膚が剥がれ落ちる状態です。
- かゆみ:乾燥によって神経が刺激され、強いかゆみを感じることがあります。特に夜間や入浴後に悪化しやすい傾向があります。
- 紅斑(こうはん)と炎症:かゆみが強くなると、掻きむしることで皮膚が赤くなり、炎症を起こすことがあります。
- 亀裂(きれつ)とひび割れ:乾燥がさらに進むと、皮膚の表面に細かい亀裂やひび割れが生じ、痛みや出血を伴うこともあります。
- 湿疹化:乾燥とかゆみが慢性化すると、皮膚が厚くなったり、ジュクジュクした湿疹に変化したりすることがあります。
これらの症状は、特にすね、腕、背中、腰など、皮脂腺が少ない部位に現れやすい傾向があります。高齢者では、加齢に伴い皮脂腺の機能が低下するため、乾皮症が起こりやすくなります[1]。当院の問診では、初診時に「特に冬場になると、すねや腕が粉を吹いたようにカサカサして、夜中にかゆくて目が覚める」と相談される患者さまも少なくありません。このような症状は、日常生活の質を著しく低下させる可能性があるため、早期の対策が重要です。
乾皮症を引き起こす主な原因とは?
乾皮症の原因は一つではなく、複数の要因が絡み合って発症することがほとんどです。主な原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- 加齢:年齢を重ねると、皮膚の皮脂分泌量や天然保湿因子の生成能力が低下します。特に50歳を過ぎると顕著になり、皮膚のバリア機能が弱まりやすくなります[1]。
- 空気の乾燥:特に冬場の乾燥した空気や、エアコンによる室内の乾燥は、皮膚からの水分蒸発を促進し、乾皮症を悪化させる大きな要因です。
- 誤ったスキンケア:熱すぎるお湯での入浴、長時間の入浴、洗浄力の強いボディソープの使用、ゴシゴシと強く洗う行為などは、皮膚のバリア機能を損傷し、必要な皮脂を洗い流してしまうため、乾燥を招きます。
- 生活習慣:栄養バランスの偏り、睡眠不足、ストレス、喫煙なども皮膚の健康状態に影響を与え、乾燥を悪化させる可能性があります。
- 特定の疾患や薬剤:アトピー性皮膚炎、甲状腺機能低下症、糖尿病などの全身疾患や、一部の薬剤(利尿薬など)の副作用として乾皮症が悪化することがあります。
これらの原因を特定し、適切に対処することが、乾皮症の治療と予防において非常に重要です。当院では、問診の際に患者さまの生活習慣や既往歴、使用しているスキンケア製品について詳しく伺うようにしています。例えば、乾燥がひどい患者さまの中には、毎日熱いお風呂に長く浸かっている方や、ナイロンタオルでゴシゴシ洗っている方が多くいらっしゃいます。こうした習慣を見直すだけでも、症状が改善するケースをよく経験します。
- 皮膚のバリア機能
- 皮膚の一番外側にある角層が持つ、外部からの刺激(細菌、アレルゲンなど)の侵入を防ぎ、体内からの水分蒸発を抑制する機能。この機能が正常に働くことで、皮膚の健康が保たれます。
渋谷の皮膚科で受けられる乾皮症の治療薬とは?
渋谷の当院では、乾皮症の症状や重症度に応じて、様々な治療薬を処方しています。治療の目的は、皮膚の乾燥を和らげ、バリア機能を回復させ、かゆみや炎症を抑えることです。主に外用薬が用いられますが、症状が強い場合には内服薬を併用することもあります。
主な外用薬の種類と特徴
乾皮症の治療において、外用薬は中心的な役割を果たします。患者さまの皮膚の状態や症状の程度に合わせて、最適な薬剤を選択します。
- 保湿剤:
- 尿素製剤:尿素には角質を柔らかくし、皮膚の水分保持能力を高める作用があります。特に角質が厚くなりやすい肘や膝、かかとなどの乾燥に適しています。しかし、皮膚に亀裂がある場合や炎症がある場合には刺激を感じることがあるため、注意が必要です。
- ヘパリン類似物質:血行促進作用、抗炎症作用、保湿作用を持つ成分です。皮膚の水分保持能力を高め、乾燥によるかゆみや炎症を抑える効果が期待できます。乳液、クリーム、ローションなど様々な剤形があり、顔から体まで広範囲に使用しやすいのが特徴です。当院でも、多くの患者さまに処方しており、特に乾燥性湿疹の初期段階で効果を実感される方が多いです。
- ワセリンなどの油性基剤:皮膚表面に油膜を形成し、水分の蒸発を防ぐことで皮膚を保護します。刺激が少なく、アレルギー反応を起こしにくいのが特徴で、敏感肌の方や乳幼児にも安全に使用できます。保湿力は高いですが、べたつきが気になる方もいらっしゃいます。
- ステロイド外用薬:かゆみや赤み、炎症が強い場合に処方されます。ステロイドには強力な抗炎症作用があり、症状を速やかに抑える効果があります。しかし、長期連用や不適切な使用は副作用のリスクがあるため、医師の指示に従って正しく使用することが重要です。症状が改善したら、保湿剤に切り替えるなど、段階的な治療を行います。
- 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)外用薬:ステロイドに抵抗がある場合や、軽度の炎症に対して使用されることがあります。かゆみや炎症を抑える効果がありますが、ステロイドほど強力ではありません。
- かゆみ止め外用薬(抗ヒスタミン薬など):かゆみが主な症状である場合に、かゆみを抑える目的で使用されます。
市販の保湿剤や外用薬も多数ありますが、症状が改善しない場合や悪化する場合には、自己判断せずに医療機関を受診してください。特に、かゆみが強く睡眠を妨げる、皮膚にひび割れや出血がある、広範囲にわたる炎症がある場合は専門医の診察が必要です。
内服薬による治療は必要?
外用薬での治療が難しい場合や、かゆみが非常に強い場合には、内服薬が検討されることがあります。
- 抗ヒスタミン薬:かゆみを抑える効果があります。眠気を催すものもあるため、服用時間や仕事への影響を考慮して選択します。
- 漢方薬:体質改善を目的として、皮膚の乾燥やかゆみを和らげる漢方薬が処方されることもあります。
実際の診療では、外用薬で症状が落ち着かない患者さまに対して、かゆみ止めの内服薬を併用することがあります。特に夜間のかゆみがひどく、「夜中に無意識に掻きむしってしまう」とおっしゃる方には、眠気を伴うタイプの抗ヒスタミン薬を寝る前に服用いただくことで、かゆみによる睡眠障害が改善し、皮膚の状態も落ち着くケースを多く経験します。処方後のフォローアップでは、副作用の有無だけでなく、治療を継続できているか、効果の実感があるかを確認するようにしています。
乾皮症のセルフケア:保湿剤の選び方と正しい使い方

乾皮症の治療において、医療機関での処方薬も重要ですが、日々のセルフケア、特に保湿剤の適切な使用は不可欠です。正しい保湿ケアは、皮膚のバリア機能を維持・回復させ、症状の悪化を防ぐ上で非常に効果的です。
保湿剤の種類と選び方
保湿剤には様々な種類があり、それぞれの特徴を理解して自分の肌質や症状に合ったものを選ぶことが大切です。
- エモリエント(油性成分主体):ワセリン、ミネラルオイル、スクワランなど。皮膚表面に油膜を作り、水分の蒸発を防ぐことで皮膚を保護します。保湿力が高く、刺激が少ないため、乾燥がひどい場合や敏感肌の方に適しています。べたつきが気になる場合もあります。
- モイスチャライザー(水分補給・保持主体):ヒアルロン酸、コラーゲン、セラミド、グリセリン、尿素など。皮膚に水分を与え、保持する成分が主です。皮膚の柔軟性を保ち、乾燥による小じわの改善にも役立ちます。サラッとした使用感のものが多いです。
市販されている保湿剤には、これらの成分が組み合わされているものがほとんどです。製品を選ぶ際は、成分表示を確認し、以下の点を考慮すると良いでしょう。
- 肌質:乾燥がひどい場合は油性成分の多いクリームや軟膏タイプ、べたつきが苦手な方や夏場は乳液やローションタイプがおすすめです。
- 使用感:毎日継続するためには、使用感が重要です。試供品などを活用して、自分に合ったものを見つけましょう。
- 成分:敏感肌の方は、香料、着色料、アルコールなどが無添加のものを選ぶと良いでしょう。セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が豊富に含まれているかも確認しましょう。
当院では、患者さまのライフスタイルや好みに合わせて、様々な保湿剤を提案しています。特に、ヘパリン類似物質は保湿効果が高く、かつべたつきが少ないため、日常的に使いやすいと好評です。治療を始めて1ヶ月ほどで「以前より肌がしっとりするようになった」「かゆみが減って夜もぐっすり眠れるようになった」とおっしゃる方が多いです。
保湿剤の正しい使い方
せっかく良い保湿剤を選んでも、使い方が間違っていると効果は半減してしまいます。以下のポイントを押さえて、正しく保湿ケアを行いましょう。
- 入浴後すぐに塗布:入浴後の皮膚は水分を多く含んでいますが、時間の経過とともに急速に乾燥が進みます。入浴後5分以内、遅くとも10分以内に保湿剤を塗布することが理想的です。
- 適量を守る:少なすぎると十分な効果が得られず、多すぎるとべたつきや毛穴詰まりの原因になることもあります。一般的には、ティッシュが軽くつく程度の量が目安とされています。
- 優しく塗る:皮膚をこすらず、手のひらで優しくなじませるように塗布します。特に乾燥が気になる部位には重ね塗りも効果的です。
- 全身に塗布:乾燥しやすい部位だけでなく、全身に塗布することで、皮膚全体のバリア機能を高めることができます。
- 一日に複数回塗布:特に乾燥がひどい場合や、かゆみを感じる場合は、朝晩の2回だけでなく、日中にも乾燥を感じたら塗布するようにしましょう。
保湿剤を塗るタイミングや量は、実際の診療でも患者さまからよく質問されるポイントです。当院では、入浴後の「ゴールデンタイム」を逃さずに、手のひらで優しく、たっぷり塗ることを指導しています。特に、高齢の患者さまや、乳幼児の保護者の方には、塗り方の実演を交えながら説明することで、より効果的なケアに繋がると実感しています。
日常生活でできる乾皮症対策:入浴・衣類・環境の工夫
乾皮症の症状を和らげ、再発を防ぐためには、保湿剤によるケアだけでなく、日常生活における様々な工夫も重要です。特に、入浴習慣、衣類の選択、そして室内の環境調整は、皮膚の乾燥に大きく影響します。
入浴習慣の見直しは重要?
入浴は体を清潔に保つために不可欠ですが、誤った方法で行うと皮膚の乾燥を悪化させてしまうことがあります。以下の点に注意して、皮膚に優しい入浴を心がけましょう。
- 湯の温度:熱すぎるお湯(42℃以上)は、皮膚のバリア機能を構成する皮脂を過剰に洗い流してしまいます。38〜40℃程度のぬるめのお湯に設定し、長時間の入浴は避けましょう。
- 洗浄料の選択:洗浄力の強いボディソープや石鹸は避け、弱酸性で保湿成分が配合された低刺激性のものを選びましょう。泡立ちが良く、洗い上がりがしっとりするものが理想です。
- 洗い方:ナイロンタオルやボディブラシでゴシゴシ洗うのは厳禁です。手のひらや柔らかいタオル、または泡立てた洗浄料で優しく洗いましょう。特に乾燥しやすい部位は、軽く手でなでる程度で十分です。
- 入浴後のケア:入浴後は、タオルで水分を優しく拭き取り、すぐに保湿剤を塗布しましょう。水滴が残っていると、蒸発する際に皮膚の水分も一緒に奪ってしまうため、注意が必要です。
皮膚の乾燥に悩む患者さまには、入浴剤の活用もおすすめしています。保湿成分(セラミド、米ぬかエキスなど)が配合された入浴剤は、入浴中の皮膚からの水分蒸発を防ぎ、入浴後も肌のしっとり感を保ちやすくなります。当院では、特に冬場の乾燥が気になる方には、入浴剤の使用も提案しており、「お風呂上がりのつっぱり感が減った」という声をよく聞きます。
衣類や室温の調整で症状は変わる?
衣類や室内の環境も、乾皮症の症状に大きく影響します。
- 衣類の素材:ウールや化学繊維など、肌触りがチクチクする素材は、皮膚への刺激となり、かゆみを誘発することがあります。肌に直接触れる衣類は、綿や絹などの天然素材で、柔らかく吸湿性の良いものを選びましょう。
- 洗濯洗剤:洗剤の残りカスが皮膚に刺激を与えることもあるため、低刺激性の洗剤を選び、すすぎを十分に行うことも大切です。
- 室内の湿度:特に冬場は空気が乾燥しやすいため、加湿器などを活用して室内の湿度を50〜60%程度に保つようにしましょう。
- 室温:室温が高すぎると、汗をかきやすくなり、その汗が蒸発する際に皮膚の水分も奪ってしまいます。適度な室温(20〜22℃程度)を保ち、過度な暖房は避けましょう。
実際の診療で、かゆみがなかなか改善しない患者さまに、寝具やパジャマの素材について伺うと、化学繊維のものを常用しているケースがあります。これを綿素材に変えるだけで、かゆみが軽減し、睡眠の質が向上したという報告も少なくありません。また、オフィスで乾燥が気になる方には、卓上加湿器の利用や、こまめな保湿剤の塗布を推奨しています。これらの生活環境の調整は、薬だけに頼らず、患者さまご自身でできる重要な対策です。
乾皮症の治療薬とセルフケアの比較

乾皮症の治療は、医療機関での治療薬と自宅でのセルフケアの両輪で行うことが最も効果的です。それぞれの特徴を理解し、適切に組み合わせることで、症状の改善と再発予防を目指します。
医療機関での治療薬と市販の保湿剤、どちらが良い?
医療機関で処方される治療薬と、ドラッグストアなどで手に入る市販の保湿剤には、それぞれ異なる役割と特徴があります。どちらが良いというよりは、症状の程度や目的に応じて使い分けることが重要です。
| 項目 | 医療機関の治療薬 | 市販の保湿剤 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 炎症やかゆみの抑制、皮膚バリア機能の回復 | 皮膚の保湿、乾燥予防、バリア機能の維持 |
| 主な成分 | ステロイド、ヘパリン類似物質、尿素、非ステロイド性抗炎症薬など | セラミド、ヒアルロン酸、ワセリン、グリセリンなど |
| 効果の強さ | 症状が強い場合や炎症がある場合に、より強力な効果が期待できる | 軽度から中程度の乾燥予防・改善に有効 |
| 入手方法 | 医師の診察と処方箋が必要 | ドラッグストア、薬局、インターネットなどで購入可能 |
| 費用 | 保険適用の場合あり | 保険適用外 |
| 使用上の注意 | 医師の指示に従う。副作用に注意 | 肌に合わない場合は使用を中止 |
乾皮症の症状が軽度で、かゆみや炎症がなく、単に皮膚の乾燥が気になる程度であれば、市販の保湿剤で十分対応できることが多いです。しかし、かゆみが強く、赤みやブツブツ、ひび割れなどの炎症症状がみられる場合は、市販薬では対応しきれない可能性があります。このような場合は、医療機関を受診し、適切な治療薬を処方してもらうことが重要です。特に、乾癬患者の皮膚の乾燥(xerosis)に対する新しい保湿剤の研究では、皮膚の水分量改善に有効であることが示されています[2]。当院では、患者さまの症状を正確に診断し、市販薬で対応可能か、処方薬が必要かを判断します。また、慢性的な乾燥肌の患者さまが、市販のボディウォッシュをエモリエント成分配合のものに変えたことで、乾燥症状が改善したという研究報告もあります[3]。このように、日々の生活習慣の見直しも非常に重要です。
セルフケアと治療薬の組み合わせ方
乾皮症の治療では、医療機関での治療薬とセルフケアを効果的に組み合わせることが、症状の早期改善と長期的なコントロールに繋がります。
- 急性期の治療:かゆみや炎症が強い急性期には、医師の指示に従ってステロイド外用薬などの治療薬を適切に使用し、炎症を速やかに抑えることを優先します。同時に、皮膚への刺激を避ける入浴方法や、保湿剤による基本的なスキンケアも継続します。
- 維持期のケア:症状が落ち着いてきたら、ステロイド外用薬の使用量を減らしたり、保湿剤に切り替えたりするなど、維持期へと移行します。この時期は、ヘパリン類似物質などの保湿剤を継続的に使用し、皮膚のバリア機能を強化することが重要です。日々の保湿ケアと、生活習慣の改善(入浴方法、衣類、環境調整など)を徹底することで、再発を防ぎます。
- 症状悪化時の対応:セルフケアを継続していても、季節の変わり目やストレスなどで症状が悪化することがあります。その際は、早めに医療機関を受診し、医師の診察を受けて適切な処置を行うことが大切です。
渋谷の当院では、患者さま一人ひとりの症状の経過を丁寧に確認し、治療薬の調整とセルフケアのアドバイスを両面から行っています。特に、治療薬で炎症が治まった後も、保湿ケアを怠るとすぐに乾燥がぶり返してしまうケースをよく見かけます。そのため、保湿ケアの重要性を繰り返し説明し、患者さまが自宅で継続しやすいような具体的なアドバイスを心がけています。
乾皮症の予防と再発防止策
乾皮症は一度改善しても、適切なケアを怠ると再発しやすい疾患です。そのため、日頃からの予防と再発防止策を講じることが非常に重要になります。ここでは、具体的な予防策について解説します。
効果的な予防策とは?
乾皮症の予防には、皮膚のバリア機能を正常に保つための継続的なケアと、悪化要因を避ける生活習慣が不可欠です。すでに述べたセルフケアの項目も予防策として非常に有効です。
- 保湿ケアの徹底:乾燥を感じる前に、毎日欠かさず保湿剤を塗布することが最も重要です。特に、入浴後や手洗い後など、皮膚の水分が失われやすいタイミングでの保湿を習慣化しましょう。
- 正しい入浴習慣:熱いお湯や長時間の入浴を避け、低刺激性の洗浄料で優しく洗うことを徹底します。
- 室内環境の調整:冬場は加湿器を使用し、室内の湿度を適切に保ちます。エアコンの風が直接肌に当たらないように工夫することも大切です。
- 衣類の選択:肌に直接触れる衣類は、綿や絹などの天然素材を選び、刺激の少ない洗濯洗剤を使用しましょう。
- 栄養バランスの取れた食事:皮膚の健康を保つためには、タンパク質、ビタミン(特にA、C、E)、ミネラルなどをバランス良く摂取することが重要です。特に、皮膚の構成成分となるタンパク質や、抗酸化作用のあるビタミンは積極的に摂りたい栄養素です。
- 十分な睡眠とストレス管理:睡眠不足やストレスは、免疫機能や皮膚のターンオーバーに悪影響を与え、乾燥を悪化させる可能性があります。十分な睡眠をとり、ストレスを上手に管理することも大切です。
当院では、患者さまにこれらの予防策を具体的に説明し、無理なく日常生活に取り入れられるようアドバイスしています。特に、高齢の患者さまには、加齢による皮膚機能の低下は避けられないものの、日々の保湿ケアを継続することで、かゆみや湿疹の発生を大幅に抑えられることを強調しています。「保湿剤を塗るのが面倒」という声も聞きますが、習慣化することで皮膚の状態が安定し、結果的に快適な生活を送れるようになることを診察の中で実感しています。
症状が悪化する前に医療機関を受診すべきタイミングとは?
乾皮症は、軽度であれば市販の保湿剤やセルフケアで改善することもありますが、以下のような症状が見られる場合は、早めに医療機関を受診することをお勧めします。
- 市販薬やセルフケアで改善しない:2週間以上試しても症状が改善しない場合や、むしろ悪化している場合。
- かゆみが強い、または睡眠を妨げる:夜間にかゆみで目が覚めるなど、日常生活に支障をきたしている場合。
- 皮膚に炎症や湿疹がある:赤み、腫れ、ブツブツ、ジュクジュクした浸出液、ひび割れ、出血などがみられる場合。
- 広範囲に症状が広がっている:特定の部位だけでなく、全身に乾燥やかゆみが広がっている場合。
- 自己判断が難しい場合:症状の原因が乾皮症だけではない可能性も考慮し、専門医の診断を仰ぎたい場合。
渋谷の当院では、患者さまの皮膚の状態を詳しく診察し、適切な診断と治療計画を立てます。乾皮症の症状は、アトピー性皮膚炎や接触皮膚炎など、他の皮膚疾患と似ていることもあります。自己判断で市販薬を使い続けると、症状が悪化したり、適切な治療の開始が遅れたりするリスクがあります。特に、高齢者の皮膚疾患は、複数の要因が絡み合っていることが多く、専門的な視点での診断が不可欠です[1]。少しでも不安を感じたら、遠慮なくご相談ください。早期に適切な治療を開始することで、症状の悪化を防ぎ、快適な生活を取り戻すことができます。
まとめ
乾皮症(ドライスキン)は、皮膚のバリア機能低下によって引き起こされる乾燥状態であり、かゆみや炎症を伴うことがあります。渋谷の当院では、患者さまの症状や肌質に合わせて、尿素製剤、ヘパリン類似物質、ステロイド外用薬などの治療薬を処方し、症状の改善を目指します。治療薬と並行して、日々のセルフケアが非常に重要であり、適切な保湿剤の選択と正しい使用法、皮膚に優しい入浴習慣、衣類や室温の調整などが効果的な対策となります。特に、入浴後すぐに保湿剤を塗布すること、刺激の少ない洗浄料を使うこと、室内の湿度を保つことなどが予防と再発防止に繋がります。症状が改善しない場合や悪化する場合には、早めに医療機関を受診し、専門医の診断と指導を受けることが大切です。早期の対応が、皮膚の健康と快適な日常生活を取り戻す鍵となります。
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よくある質問(FAQ)
- Sarah Jane Palmer. Skin conditions in older adults: prevalence, burden and community-based management.. British journal of community nursing. 2025. PMID: 41032493. DOI: 10.12968/bjcn.2025.0185
- Martina Burlando, Riccardo Castelli, Ilaria Salvi et al.. A novel moisture for xerosis in psoriatic patients: a single center study.. Italian journal of dermatology and venereology. 2023. PMID: 36800804. DOI: 10.23736/S2784-8671.23.07364-4
- Laura Hoffman, Kumar Subramanyan, Anthony W Johnson et al.. Benefits of an emollient body wash for patients with chronic winter dry skin.. Dermatologic therapy. 2009. PMID: 18844721. DOI: 10.1111/j.1529-8019.2008.00225.x
- ヘパフィルド(ヘパリン)添付文書(JAPIC)
- グリセリン(グリセリン)添付文書(JAPIC)
