ニキビ肌の正しい洗顔|医師が教える方法と選び方
最終更新日: 2026-05-21
📋 この記事のポイント
- ✓ ニキビ肌の洗顔は、優しく、適切な回数と温度で行うことが重要です。
- ✓ 洗顔料やクレンジングは、肌質やニキビの状態に合わせて刺激の少ないものを選びましょう。
- ✓ ダブル洗顔の必要性は肌の状態によるため、ご自身の肌と相談して判断することが大切です。
※ 本記事は医療広告ガイドラインに基づき作成されています。記事内には当院の治療・サービスに関する情報が含まれます。
ニキビ肌の洗顔は、単に汚れを落とすだけでなく、肌のバリア機能を守り、ニキビの悪化を防ぐための重要なスキンケアステップです。間違った洗顔方法は、かえって肌に負担をかけ、ニキビを増やしたり、治療効果を低下させたりする可能性があります。本記事では、ニキビ肌の正しい洗顔方法について、具体的な回数、温度、手順、そして洗顔料やクレンジングの選び方、ダブル洗顔の必要性まで、詳しく解説します。
📑 目次
ニキビを悪化させない正しい洗顔方法(回数・温度・手順)とは?

洗顔の適切な回数とタイミングは?
ニキビ肌における洗顔の適切な回数は、一般的に1日2回、朝と夜が推奨されています。過度な洗顔は肌に必要な皮脂まで洗い流し、乾燥やバリア機能の低下を招く可能性があります[2]。当院では、初診時に「ニキビが気になるから1日に何回も洗顔している」と相談される患者さまも少なくありませんが、回数を増やすことでかえって肌の乾燥が進み、皮脂の過剰分泌につながるケースをよく経験します。特に、洗顔後はすぐに保湿を行うことが大切です。- 肌のバリア機能
- 肌の表面にある角質層が、外部からの刺激や異物の侵入を防ぎ、内部の水分蒸発を抑える働きのことです。この機能が低下すると、肌は乾燥しやすくなり、敏感になります。
洗顔に最適な水温は何度?
洗顔に最適な水温は、体温よりやや低い30〜34℃程度のぬるま湯です。熱すぎるお湯は肌に必要な皮脂を奪い、乾燥を招きます。一方、冷たすぎる水は毛穴が閉じ、汚れが落ちにくくなる可能性があります。当院の診察では、洗顔時の水温について具体的に伺うようにしており、「熱いお湯で洗顔するとスッキリする気がする」とおっしゃる方もいますが、肌への負担を考慮し、ぬるま湯での洗顔を推奨しています。ニキビを悪化させない洗顔の正しい手順
正しい洗顔手順は、肌への摩擦を最小限に抑え、優しく汚れを落とすことが基本です。- 手を清潔にする: まず石鹸で手を洗い、雑菌が顔に移るのを防ぎます。
- 顔を予洗いする: ぬるま湯で顔全体を軽く洗い、表面の汚れを落とします。
- 洗顔料をしっかり泡立てる: 洗顔料を手のひらに取り、少量のぬるま湯を加えながら、きめ細かく弾力のある泡をたっぷり作ります。泡立てネットの使用も有効です。当院では、泡立てが苦手な方には、泡で出てくるタイプの洗顔料をおすすめすることもあります。
- 泡で優しく洗う: 泡を顔に乗せ、指の腹で肌をこすらないように優しく転がすように洗います。特にTゾーン(額、鼻)は皮脂腺が多いため、丁寧に洗いますが、ゴシゴシこするのは厳禁です。
- 十分にすすぐ: ぬるま湯で、洗顔料の成分が肌に残らないよう、フェイスラインや髪の生え際まで十分にすすぎます。すすぎ残しは肌トラブルの原因となるため、注意が必要です。
- 清潔なタオルで拭く: 清潔で柔らかいタオルで、顔をこすらず、軽く押さえるようにして水分を吸い取ります。
- すぐに保湿する: 洗顔後は肌が乾燥しやすいため、5分以内に化粧水や乳液などで保湿を行います。
⚠️ 注意点
洗顔ブラシやスクラブ洗顔は、ニキビ肌には刺激が強すぎる場合があります。特に炎症性のニキビがある場合は、使用を避けるか、医師に相談してください。一部の洗顔ブラシは適切な使用で効果があるとの報告もありますが、肌の状態をよく見極める必要があります[4]。
ニキビ肌におすすめの洗顔料の選び方とは?
ニキビ肌に適した洗顔料を選ぶことは、肌の状態を改善し、ニキビの悪化を防ぐ上で非常に重要です。適切な洗顔料は、余分な皮脂や汚れを効果的に除去しつつ、肌への刺激を最小限に抑える設計がされています。ニキビ肌向け洗顔料の主要な成分と効果
ニキビ肌におすすめの洗顔料には、以下のような成分が配合されていることが多いです。- サリチル酸: 古い角質を軟化させ、毛穴の詰まりを防ぐ作用があります。これにより、ニキビの原因となるアクネ菌の増殖を抑える効果が期待できます。
- グリチルリチン酸ジカリウム: 抗炎症作用があり、赤みのあるニキビの炎症を鎮める効果が期待されます。
- ビタミンC誘導体: 皮脂の分泌を抑制し、抗酸化作用によりニキビ跡の色素沈着を軽減する効果が期待されます。
- セラミドなどの保湿成分: 洗顔後の肌の乾燥を防ぎ、バリア機能をサポートします。ニキビ肌でも保湿は非常に重要です[3]。
肌タイプ別のおすすめ洗顔料の選び方
ニキビ肌と一言で言っても、乾燥肌、脂性肌、混合肌、敏感肌など、様々な肌タイプがあります。ご自身の肌タイプに合わせた洗顔料を選ぶことが大切です。| 肌タイプ | 特徴 | おすすめの洗顔料 |
|---|---|---|
| 脂性肌 | 皮脂分泌が多く、テカリやすい。毛穴が詰まりやすい。 | 洗浄力は適度にありつつ、保湿成分も配合されたもの。サリチル酸配合も検討。 |
| 乾燥肌 | 皮脂分泌が少なく、つっぱりやすい。バリア機能が低下しがち。 | 低刺激で保湿成分(セラミド、ヒアルロン酸など)が豊富なもの。泡タイプも良い。 |
| 混合肌 | Tゾーンは脂っぽいのにUゾーンは乾燥するなど、部位によって異なる。 | マイルドな洗浄力で、保湿もできるバランスの取れたもの。 |
| 敏感肌 | 刺激に弱く、赤みやかゆみが出やすい。 | 無香料、無着色、アルコールフリー、パラベンフリーなど、添加物の少ない低刺激性のもの。 |
避けるべき洗顔料のタイプ
ニキビ肌の場合、以下のような洗顔料は避けるべきです。- スクラブ入り洗顔料: 物理的な摩擦により、ニキビを刺激し、炎症を悪化させる可能性があります。
- アルコール成分の多い洗顔料: 肌を乾燥させ、バリア機能を低下させる恐れがあります。
- 強い香料や着色料を含む洗顔料: 敏感肌の場合、刺激となることがあります。
クレンジングの選び方(オイル・バーム・ジェルの違い)とニキビ肌への影響は?

クレンジングの種類と特徴
主なクレンジングの種類とその特徴を以下に示します。- オイルクレンジング: メイクとのなじみが良く、洗浄力が高いのが特徴です。濃いメイクやウォータープルーフのメイクもスムーズに落とせます。しかし、洗浄力が高い分、肌に必要な皮脂まで落としすぎてしまう可能性があり、乾燥肌や敏感肌の方には不向きな場合があります。ニキビ肌で皮脂分泌が多い方には適していることもありますが、使用後のつっぱり感に注意が必要です。
- バームクレンジング: 固形のバームが肌の上でとろけてオイル状になるタイプです。オイルクレンジングと同様に洗浄力が高く、保湿成分が配合されているものも多いため、洗い上がりのしっとり感が特徴です。肌への摩擦を減らしやすいという利点もありますが、オイル成分が多いため、すすぎ残しがないように注意が必要です。
- ジェルクレンジング: オイルフリーや水ベースのものが多く、比較的肌への負担が少ないのが特徴です。洗浄力はオイルやバームに劣りますが、ナチュラルメイクであれば十分に落とせます。摩擦が少なく、洗い上がりがさっぱりしているため、敏感肌やニキビ肌の方におすすめされることが多いです。
- ミルククレンジング: 乳液のようなテクスチャーで、肌への刺激が最も少ないタイプです。洗浄力は穏やかなため、薄いメイクや日焼け止めを落とすのに適しています。乾燥肌や敏感肌、ニキビの炎症が強い方には良い選択肢となります。
ニキビ肌に適したクレンジングの選び方
ニキビ肌の方がクレンジングを選ぶ際のポイントは以下の通りです。- 低刺激性であること: 無香料、無着色、アルコールフリー、パラベンフリーなどの表示があるものを選びましょう。
- ノンコメドジェニックテスト済み: ニキビができにくい処方であることを示す「ノンコメドジェニックテスト済み」の製品を選ぶと良いでしょう。ただし、すべての人にニキビができないわけではありません。
- 肌に摩擦を与えないテクスチャー: ジェルやミルクなど、肌の上で滑りが良く、摩擦が少ないタイプがおすすめです。
- 洗い上がりの保湿感: 洗浄力が強すぎず、肌が乾燥しにくいものを選びましょう。
ダブル洗顔は必要?ニキビ肌の場合の考え方
「ダブル洗顔」とは、クレンジングでメイクを落とした後に、洗顔料で顔を洗うことです。ニキビ肌の方にとって、このダブル洗顔が必要かどうかは、肌の状態や使用する製品によって判断が異なります。ダブル洗顔のメリットとデメリット
ダブル洗顔には、以下のようなメリットとデメリットがあります。メリット
- メイク汚れの徹底除去: クレンジングだけでは落としきれないメイク残りや、クレンジング剤自体の油分を洗顔料で洗い流すことができます。
- 毛穴の詰まり予防: 余分な皮脂や古い角質を効果的に除去し、毛穴の詰まりによるニキビの発生を抑える効果が期待できます。
デメリット
- 肌への負担増: 2回洗顔することで、肌に必要な皮脂や保湿成分まで洗い流してしまい、乾燥や肌荒れを引き起こす可能性があります[2]。
- バリア機能の低下: 過度な洗顔は肌のバリア機能を損ない、敏感肌やニキビの悪化につながることがあります。
ニキビ肌におけるダブル洗顔の考え方
ニキビ肌の場合、ダブル洗顔が必要かどうかは、個々の肌質やメイクの濃さ、使用するクレンジング剤の種類によって判断が分かれます。当院では、患者さまの肌の状態とライフスタイルを詳しくヒアリングし、ダブル洗顔の必要性を検討しています。- 濃いメイクやウォータープルーフメイクの場合: オイルクレンジングやバームクレンジングを使用し、メイクをしっかり落とした後に、マイルドな洗顔料で軽く洗顔するダブル洗顔が有効な場合があります。ただし、洗顔料は刺激の少ないものを選び、優しく洗うことが重要です。
- ナチュラルメイクや日焼け止めのみの場合: 洗浄力の穏やかなジェルクレンジングやミルククレンジング、あるいは「ダブル洗顔不要」と表示されているクレンジングを使用している場合は、必ずしもダブル洗顔は必要ありません。クレンジング後の肌のつっぱり感がなければ、そのまま保湿に進んで問題ないでしょう。当院では、このケースで「肌の乾燥が気になる」という患者さまには、ダブル洗顔を控えるようアドバイスし、肌の負担を軽減するよう努めています。
- 敏感肌や炎症性ニキビが多い場合: 肌への刺激を最小限に抑えるため、ダブル洗顔は避けるか、非常にマイルドな製品で短時間で済ませることを検討します。肌のバリア機能を守ることが最優先です。
まとめ

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📖 参考文献
- David Hensley, Matthew H Meckfessel. Tolerability of a Skin Care Regimen Formulated for Acne-Prone Skin in Children.. Pediatric dermatology. 2016. PMID: 25973678. DOI: 10.1111/pde.12607
- Greg Goodman. Cleansing and moisturizing in acne patients.. American journal of clinical dermatology. 2010. PMID: 19209947. DOI: 10.2165/0128071-200910001-00001
- Kenichi Isoda, Tsuyoshi Seki, Yosuke Inoue et al.. Efficacy of the combined use of a facial cleanser and moisturizers for the care of mild acne patients with sensitive skin.. The Journal of dermatology. 2016. PMID: 25483138. DOI: 10.1111/1346-8138.12720
- Michael Gold, Glynis Ablon, Anneke Andriessen et al.. Facial cleansing with a sonic brush-A review of the literature and current recommendations.. Journal of cosmetic dermatology. 2019. PMID: 30985993. DOI: 10.1111/jocd.12906
- アルツディスポ(ヒアルロン)添付文書(JAPIC)
- アルツディスポ(ヒアリン)添付文書(JAPIC)
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この記事の監修医
👨⚕️
倉田照久
医療法人御照会 理事長・渋谷文化村通り皮膚科 院長
