洗顔料を泡立て、手でやさしく洗い、十分にすすいでタオルで押さえる流れのイメージ

FACE WASH GUIDE

ニキビ肌の洗顔方法と洗顔料の選び方
回数・泡立て・すすぎ方

洗顔は「強く・何度も」ではなく、朝晩に洗顔料をよく泡立て、手でやさしく洗って十分にすすぐことが基本です。洗顔だけでニキビを治そうとしません。

医師監修:倉田 照久・吉井 恭平
  • 目安は1日2回
  • 固定水温は設けません
  • 洗顔は治療薬の代わりではありません

生成イメージです。実際の症例写真ではありません。

SHORT ANSWER

結論|1日2回、よく泡立てて手でやさしく洗い、十分にすすぎます

日本皮膚科学会は、ニキビのある方に1日2回の洗顔を推奨しています。患者向けQ&Aでは、洗顔料をよく泡立て、手でやさしく洗い、十分な水ですすぐ方法を案内しています。ニキビは不潔だからできるのではなく、洗う回数や力を増やして治すものでもありません。[1][2]

CHECK 01回数

朝と夜の1日2回を基本にし、汗をかいた後は状況に応じてやさしく洗います。

CHECK 02摩擦

指・タオル・ブラシでニキビをこすらず、泡と水で洗浄料を落とします。

CHECK 03洗った後

赤み、ヒリつき、つっぱり、皮むけと、治療薬との組み合わせを確認します。

日々の診療では、洗顔回数だけを聞いて終わりません。クレンジングを含む1日の総洗浄回数、使用中の洗顔料、熱さの感じ方、洗った直後のつっぱり、処方薬を塗るときの刺激まで確認し、どこで負担が重なっているかを整理します。

EVIDENCE FIRST

1日2回の推奨と、分かっていないことを分けます

ガイドラインは1日2回を推奨する一方、洗顔研究には限界があり、個別成分の有用性は十分確立していないことも明記しています。

日本皮膚科学会ガイドライン

CQ43:1日2回を推奨

洗顔回数の試験は限られますが、1日1回で悪化例、1日4回で脱落例があった報告などを踏まえ、1日2回を推奨しています。

原文を確認する →
日本皮膚科学会 Q18

不潔が原因ではなく、こすりすぎない

1日に何度も洗う必要はなく、洗顔料を泡立て、手でやさしく洗い、十分にすすぐよう案内しています。

原文を確認する →
日本化粧品工業会

不要な汚れと洗浄料を落とす

汚れを落とし、洗浄料もよくすすぎ、肌のうるおい成分を残すこと、強くこすらないことを洗浄の基本としています。

原文を確認する →

5 STEPS

ニキビをこすらない洗顔の5ステップ

一律の秒数・水温・すすぎ回数は設けず、製品表示と肌の反応を優先します。

手を洗い、髪を顔から離す

手についた整髪料や汚れを落とし、生え際まで見える状態にします。

顔を軽くぬらす

熱い湯や刺激を感じる温度を避け、顔全体をぬらします。固定された温度を測る必要はありません。

表示量をよく泡立てる

手で泡立てにくい場合は、泡で出る製品も選択肢です。量を減らして摩擦を増やさないようにします。

泡を広げ、手でやさしく洗う

ニキビを指先でこすったり押したりせず、額・鼻だけを長時間洗い続けません。

生え際・あごまで十分にすすぎ、押さえて拭く

洗顔料を残さず、清潔なタオルで往復せず押さえます。乾燥が気になる場合は保湿を行います。[2][4]

MORNING & NIGHT

朝と夜で確認すること

洗顔そのものは朝晩が基本ですが、夜はメイク・日焼け止めを先に落とす工程が加わる場合があります。

朝の洗顔

日本皮膚科学会は1日2回、洗顔料で洗う方法を案内しています。[3]

  • 前夜の保湿剤・治療薬と朝の刺激感を確認
  • 洗顔後の日焼け止め・メイクを考えて保湿
  • 乾燥や皮むけが強い場合は処方元へ相談

夜の洗顔

メイクをしている場合は、先にメイク落としを使ってから洗顔します。[2]

  • 日焼け止め・メイクの落とし方を製品表示で確認
  • クレンジングと洗顔を同じ工程と考えない
  • 処方薬の塗布順は処方時の指示を優先

クレンジング剤型やダブル洗顔の判断はニキビ肌のクレンジング方法で詳しく解説しています。このページは洗顔料を使う工程に範囲を限定します。

CLEANSER CHECK

ニキビ肌の洗顔料を選ぶ4つの確認点

「人気」「薬用」「弱酸性」といった一語だけでは決めず、用途・使用方法・洗った後の反応を見ます。日本皮膚科学会はニキビ用洗顔料を候補として案内しています。[2]

USE

ニキビ肌向けか

ニキビ肌向けの表示は候補を絞る手がかりですが、治療効果や刺激が出ないことの保証ではありません。

METHOD

泡立てやすいか

表示量を使い、手でやさしく洗える泡を作れるか確認します。泡で出る剤型も候補です。

AFTER WASH

洗った後に刺激がないか

赤み、ヒリつき、強いつっぱり、皮むけが続くなら製品と使い方を見直します。

TREATMENT

治療薬と併用できるか

外用薬で乾燥している場合は、洗浄力を自己判断で上げず処方元へ相談します。

皮膚科医として洗顔料を見るときは、銘柄だけで良し悪しを決めません。表示された用途と量、泡立て方、使い始めた日、洗顔直後と翌朝の赤み・つっぱり、同時に変更した化粧品や治療薬を確認します。受診時は製品本体か容器の写真をお持ちください。

MYTH CHECK

洗顔で誤解されやすい4つのこと

根拠の範囲を超えたルールを増やさず、患者さんが続けられる基本に戻します。

MYTH 01

「不潔だからできる」

ニキビは不潔が原因ではありません。回数や洗浄力を増やす理由にはなりません。[2]

MYTH 02

「30〜34℃が必須」

固定温度は一次資料で示されていません。熱さ・冷たさを我慢せず、十分にすすげる温度にします。

MYTH 03

「弱酸性なら必ず低刺激」

石けんは弱アルカリ性で、中性・弱酸性の洗浄料もあります。pHだけで製品全体の刺激性は決まりません。[4]

MYTH 04

「スクラブで詰まりを取る」

ガイドラインではスクラブの有効性は確立していません。炎症部をこするケアは避けます。[1]

WHEN TO CONSULT

洗顔を見直しても受診を優先する症状

スキンケアは治療の土台ですが、炎症や跡を洗顔だけで治すことはできません。

痛い・膿がある・しこりがある

炎症性ニキビや深い病変が考えられます。つぶしたり、洗浄を強くしたりせず診察を受けます。

赤み・かゆみ・ヒリつきが広がる

洗顔料による刺激やかぶれ、治療薬の刺激などを区別する必要があります。新製品はいったん中止します。

跡が残りそう・繰り返している

洗顔だけで長く様子を見ず、ニキビの種類と重症度に合う治療を相談します。

日々の診察では、「ニキビが増えた」という一言を、洗顔不足と決めつけません。皮疹の種類と分布、かゆみの有無、新しい洗顔料・化粧品・治療薬の開始日を確認し、ニキビの炎症、刺激性皮膚炎、接触皮膚炎などを区別して次の対応を考えます。

FAQ

ニキビ肌の洗顔でよくある質問

洗顔回数、朝の水洗顔、水温、洗顔料、弱酸性、スクラブ、洗顔後の保湿について回答します。

ニキビ肌は1日に何回洗顔しますか?

日本皮膚科学会のガイドラインと患者向けQ&Aは、洗顔料を使った1日2回の洗顔を案内しています。強くこする、汚れが気になって何度も洗うといった方法は避けます。

朝は水だけで洗顔してもよいですか?

日本皮膚科学会は1日2回、洗顔料で洗う方法を案内しています。一方、治療薬による乾燥や刺激が強い場合は、処方薬と洗顔料の組み合わせを含めて調整が必要になることがあります。自己判断で長く水洗顔だけにせず処方元へ相談してください。

洗顔に最適な水温は何度ですか?

すべての人に共通する固定温度は一次資料で示されていません。熱い湯や、痛み・刺激を感じる極端な温度を避け、洗顔料を十分にすすげる水温にします。毛穴を開閉する目的で温度を変える必要はありません。

ニキビ用洗顔料ならニキビは治りますか?

洗顔料は余分な皮脂や汚れを落とすための製品で、ニキビ治療薬の代わりではありません。日本皮膚科学会はニキビ用洗顔料を候補として案内していますが、赤みや痛み、しこり、膿がある場合は洗顔だけで様子を見続けず診察を受けてください。

弱酸性の洗顔料が一番やさしいですか?

pH表示だけで刺激の有無は決まりません。日本化粧品工業会は石けんが弱アルカリ性であることや、中性・弱酸性の洗浄料もあることを説明しています。製品全体の処方、使用方法、洗った後の赤み・つっぱりで確認します。

スクラブや洗顔ブラシは毛穴詰まりに有効ですか?

尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023では、スクラブの有効性は確立していないとされています。炎症のあるニキビをこすると刺激になるため、ブラシやスクラブを必須のケアにしません。

洗顔後はすぐに保湿した方がよいですか?

洗顔後に乾燥が気になる場合、日本皮膚科学会は保湿剤の併用を案内しています。治療薬を使っている場合は、保湿剤と薬の順番・塗布量について処方時の指示を優先してください。

REFERENCES & EDITORIAL POLICY

参考資料と情報作成方針

  1. 日本皮膚科学会『尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023』CQ43
  2. 日本皮膚科学会『不潔だからにきびができるのですか?洗顔方法は?』
  3. 日本皮膚科学会『スキンケアはどうしたらいいですか?』
  4. 日本化粧品工業会『肌の汚れを落とす―洗浄料―』

本ページは日本皮膚科学会と日本化粧品工業会の一次資料を確認し、洗顔回数、泡立て・すすぎ、洗顔料の選び方、根拠が確立していないケア、受診目安を患者さん向けに編集しています。日々の診療知見は、診察で確認する項目と患者さんの判断に役立つ範囲に限定し、未確認の症例数・治療結果・直接引用は掲載していません。医療情報はに最終確認しました。

MEDICAL SUPERVISION

監修医師からのメッセージ

ニキビは不潔だからできるものではなく、洗顔回数や洗浄力を増やせば治るわけでもありません。朝晩にやさしく洗い、洗顔後の赤みやつっぱりも確認してください。

痛みのあるニキビ、しこり、膿、治療中の強い乾燥がある場合は、洗顔だけで調整せず皮膚科へご相談ください。

主監修医師

倉田 照久

医療法人御照会 理事長・渋谷文化村通り皮膚科 院長

池袋サンシャイン通り皮膚科 院長 吉井恭平

共同監修医師

吉井 恭平

池袋サンシャイン通り皮膚科 院長

DERMATOLOGY CONSULTATION

洗顔で続く赤み・刺激とニキビを皮膚科へ相談する

洗顔後の赤み・かゆみ・痛みが続く、治療薬による乾燥や皮むけが強い、しこりや膿のあるニキビが増えた場合はご相談ください。使用中の製品名が分かると診察に役立ちます。

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本ページは一般的な医療情報の提供を目的とし、個別の診断・治療に代わるものではありません。症状や製品、治療の適否は医師の診察により判断されます。