ホルモンバランスとニキビの関係

【ホルモンバランス ニキビ】顎・生理前の原因と対策を医師が解説

CONDITION GUIDE

ホルモンバランス総論原因・判断・治療

顎やフェイスライン、生理前に繰り返すニキビにはホルモンが関わることがあります。ただし見た目だけで原因を決めず、月経周期や多毛なども確認します。

ホルモンバランス ニキビ男性ホルモン ニキビ 女性女性ホルモン ニキビ最終更新日: 2026-08-21
要点顎やフェイスライン、生理前に繰り返すニキビにはホルモンが関わることがあります。ただし見た目だけで原因を決めず、月経周期や多毛なども確認します。
診断症状と経過を確認します。
治療適応と副作用を確認します。
受診悪化・長期化時は相談します。
受診目安症状が急に悪化する、痛み・膿・発熱などがある場合は早めに医療機関へ相談してください。
ホルモンバランス総論の相談イメージ
ホルモンバランス総論の相談イメージ
この記事のポイント
  • 顎やフェイスライン、生理前に繰り返すニキビにはホルモンが関わることがあります。ただし見た目だけで原因を決めず、月経周期や多毛なども確認します。
  • 原因や効果を一つに決めつけず、診断・適応・副作用を確認します。
  • 症状が続く、悪化する、跡が心配な場合は医療機関へ相談してください。
※ 本記事は一般的な医療情報です。本文中の患者さまの言葉、頻度、改善実感、治療結果・期間、診療上の観察は、倉田照久医師の診療経験に基づく匿名化済み一次情報であり、正式な患者集計や効果保証ではありません。症状、治療効果、副作用には個人差があります。

顎やフェイスライン、生理前に繰り返すニキビにはホルモンが関わることがあります。ただし見た目だけで原因を決めず、月経周期や多毛なども確認します。

ホルモン関連ニキビの全体像

ホルモンがニキビに影響する仕組み

ニキビは、毛穴の出口で角質が詰まること、皮脂がたまること、アクネ菌の増殖、炎症が組み合わさって生じます。アンドロゲンは皮脂腺に働き、皮脂分泌に関わるため、思春期や成人女性のニキビを考えるうえで重要です[1][2]。しかし、血液中のホルモン値が基準範囲内でも皮脂腺側の反応性が高い場合があり、「ニキビがある=ホルモン値が異常」とは限りません。

ホルモンバランス総論の症状と仕組みイメージ
ホルモンバランス総論の症状・仕組みの一例を示すイメージ画像です。画像だけで診断を確定するものではありません。

アンドロゲンと皮脂腺の関係

テストステロンやDHEA-Sなどのアンドロゲンは、皮脂腺の活動や毛包内の角化に関与します。皮脂が増えるだけでニキビが決まるわけではなく、毛穴の詰まりや炎症の程度も含めて評価します。皮脂を落とそうとして洗顔回数を増やしたり、強くこすったりすると、刺激で悪化することがあります。

顎・フェイスラインという部位だけでは判断しない

成人女性では顎やフェイスラインに炎症性ニキビが繰り返すことがあります。ただし、この分布はホルモン関連を示唆する一材料にすぎません。面皰があるか、毎月同じ時期に悪化するか、薬を正しく継続できているか、マスクや整髪料などの刺激がないかを一緒に確認します。

生理前に悪化するときの見方

生理前にニキビが増える、赤みや痛みが強くなるという経過は珍しくありません。月経周期に伴うホルモン変動が皮脂や炎症に影響する可能性がありますが、睡眠、ストレス、食習慣、スキンケアの変更が同時期に重なることもあります。「ホルモンバランスを整えれば治る」と単純化せず、皮膚所見と経過の両方を見ます。

2〜3周期分を記録する

月経開始日、ニキビが増えた日、部位、痛み、使用した薬を記録してください。スマートフォンで同じ照明・距離から週1回程度撮影すると、診察時に周期性や治療反応を説明しやすくなります。月経が不規則な場合は、周期の日数も記録します。

セルフケアだけで長く様子を見ない

十分な睡眠やバランスのよい食事は健康管理として大切ですが、それだけで炎症性ニキビや瘢痕を防げるとは限りません。痛いしこりがある、赤いニキビが増える、色素沈着やへこみが残り始めた場合は、周期の記録を続けながら皮膚科治療を開始します。

PCOSを考えて相談したいサイン

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、排卵障害やアンドロゲン過剰などを特徴とする病態です。国際ガイドラインでは、ニキビ単独は生化学的な高アンドロゲン状態を予測する力が弱く、ニキビだけでPCOSとは判断しないとされています。一方、月経不順、多毛、頭髪の薄毛などが組み合わさる場合は評価が必要です[3]

月経不順・多毛などを一緒に確認する

  • 月経の間隔が長い、または月経が来ない
  • 顔や体の毛が急に濃くなった
  • 頭髪が薄くなった、体重が大きく変化した
  • ニキビが急に重症化した、従来の治療で改善しにくい

これらはPCOS以外でも生じます。自己診断せず、いつから変化したか、妊娠希望の有無、服薬歴を医師へ伝えてください。

皮膚科と婦人科で役割を分ける

皮膚科ではニキビの型と重症度を確認し、瘢痕を防ぐ治療を進めます。月経異常や高アンドロゲンを疑う所見があれば、婦人科や内科で問診、診察、必要な検査を行います。急速に進む多毛や声の変化などがある場合は、早めの評価が必要です。

ホルモン以外の原因も見落とさない

周期性がはっきりしないニキビでは、毛穴を詰まらせやすい化粧品や整髪料、摩擦、ステロイドなどの薬剤、治療薬の塗り方、別の皮膚疾患も確認します。口周りの赤いぶつぶつがすべて尋常性ざ瘡とは限らないため、自己判断で治療薬を重ねないことが大切です。

診察で区別する主なポイント

白ニキビ・黒ニキビなどの面皰があるか、同じ大きさの発疹が一斉に出ているか、かゆみが強いか、使い始めた薬や化粧品がないかを確認します。原因を一つに決めつけず、治療への反応も診断の手がかりにします。

症状・背景から考える比較

確認する状況 観察ポイント 相談先・治療上の注意
生理前に繰り返す 顎・フェイスライン中心、周期性、炎症の程度 まず標準的なニキビ治療。必要時にホルモン治療の適応を検討
周期と関係なく続く 面皰、皮脂、摩擦、化粧品、服薬など ホルモンだけに原因を絞らず皮膚科で評価
月経不順・多毛を伴う 急な体重変化、脱毛、家族歴、妊娠希望 PCOS等も含め婦人科・内科との連携を検討
妊娠中・授乳中 妊娠週数、授乳状況、使用中の薬 使用を避ける薬があるため自己判断せず医師へ相談

まず行う標準的なニキビ治療

ホルモンとの関連が疑われても、治療の基本は尋常性ざ瘡の標準治療です。日本皮膚科学会のガイドラインでは、面皰や炎症性皮疹に対するアダパレン、過酸化ベンゾイル、およびそれらを含む配合剤などが病期に応じて推奨されています[4]。薬の適応、刺激症状、妊娠の可能性を確認して選びます。

面皰を減らし、新しい炎症を防ぐ

見えている赤いニキビだけでなく、毛穴の詰まりを治療することが再発予防につながります。外用薬は一部だけに点置きするのではなく、医師の指示に沿ってニキビができやすい範囲へ塗ります。刺激が出やすい薬は、量や頻度、保湿剤の使い方を調整します。

炎症が強い時期と維持期を分ける

炎症が強い場合は、外用抗菌薬や内服抗菌薬を期間を区切って用いることがあります。抗菌薬だけを漫然と続けず、炎症が落ち着いた後は面皰治療を中心に維持します。痛みのある結節、急速な瘢痕形成、広範囲の病変では早めの受診が必要です。

まず行う標準治療

洗顔・保湿を整え、面皰や炎症の程度に応じた外用薬などを医師と選びます。ホルモンが関係しそうでも、基本治療を飛ばしません。

皮膚科で相談

周期的に繰り返す

生理周期、部位、使った薬、悪化因子を記録します。適応・禁忌を確認したうえでホルモン治療を検討する場合があります。

個別に選択

月経不順・多毛を伴う

PCOSなどの評価が必要なことがあります。皮膚科だけで判断せず、必要に応じて婦人科や内科と連携します。

早めに受診

ピルなどのホルモン治療を検討する条件

低用量経口避妊薬やLEPは、アンドロゲンの作用を弱め、成人女性のニキビが改善することがあります。しかし、日本の尋常性ざ瘡・酒皶治療ガイドライン2023では、一般的なニキビ治療として一律に推奨される位置づけではありません。標準治療で十分な効果がない成人女性などに、避妊希望やリスクを確認し、説明と同意のうえで選択される場合があります[4]

開始前に確認すること

喫煙、年齢、片頭痛、血栓症の既往・家族歴、持病、現在の薬、妊娠希望を確認します。血栓症や不正出血などの不利益があり、ニキビ治療目的では保険適用外となる場合があります。個人輸入や知人の薬を使用せず、処方医と皮膚科医へ使用目的を伝えてください。

PCOSがある場合も治療目的を整理する

PCOSでは月経不順、多毛、妊娠希望、代謝面のリスクなど、ニキビ以外の課題も踏まえて治療を選びます。国際ガイドラインでは生活習慣管理を基盤としつつ、症状や希望に応じて複合経口避妊薬などを検討しますが、誰にでも同じ方法が適するわけではありません[3]

妊娠・授乳中は薬を自己判断で選ばない

妊娠中や妊娠を希望している時期は、使用できない、または安全性を個別に判断する必要がある治療があります。妊娠が分かった後だけでなく、妊娠を考え始めた時点で医師へ伝えてください。授乳中も、塗る部位や薬の種類を確認します。

市販品・サプリメントも一覧にする

処方薬だけでなく、市販のニキビ薬、ピーリング製品、サプリメントも診察時に伝えます。急にすべてを中止・再開せず、現在の症状と妊娠・授乳状況に合う方法を皮膚科または産婦人科で相談してください。

受診の目安と診察で伝えること

市販薬やセルフケアを続けても改善しない、痛みのある深いニキビがある、跡が残り始めた場合は皮膚科へ相談してください。月経不順、多毛、頭髪の変化、急な重症化を伴う場合は、必要に応じて婦人科や内科の評価につなげます。

受診前にまとめる5項目

  1. いつから、どの部位に、どの程度あるか
  2. 生理前など周期との関係があるか
  3. 月経周期、多毛、体重や頭髪の変化
  4. 使用中の処方薬、市販薬、化粧品、サプリメント
  5. 妊娠・授乳の状況、妊娠希望、避妊希望
早めに受診したい状態

急に広がる、強い痛みや発熱を伴う、目の周りまで腫れる、急速に瘢痕が増える場合は、通常の予約日を待たず医療機関へ相談してください。

毎日のケアで治療を支える

洗顔は朝晩を目安に、強くこすらず、すすぎ残しを避けます。乾燥する場合はノンコメドジェニック表示などを参考に保湿し、日中は紫外線対策を行います。ニキビを押し出す行為は炎症や瘢痕の原因になるため避けてください。

生活習慣は「補助」と考える

睡眠、食事、ストレス対策は健康管理の基盤ですが、特定の食品を一律に禁止したり、生活習慣だけを原因と決めつけたりしません。PCOSについても、国際ガイドラインは個別化した生活習慣支援を重視する一方、すべての人に共通する特定の食事法が優れているとはしていません[3]

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まとめ:周期と全身のサインを治療選択につなげる

ホルモン変動はニキビの一因ですが、生理前の悪化や顎のニキビだけでホルモン異常とは判断できません。標準的なニキビ治療を基本に、月経周期と皮膚症状を記録し、月経不順、多毛、急な悪化などがあればPCOSを含めて評価します。ピルなどのホルモン治療は、利益とリスク、妊娠希望を確認して個別に選びます。

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ニキビとホルモンバランスの基本的な関係とは?

ニキビの発生には、皮脂の過剰分泌、毛穴の詰まり、アクネ菌の増殖、そして炎症という4つの主要な要素が関与しています。このうち、皮脂の過剰分泌に大きく影響するのがホルモンバランスです。特に、アンドロゲンと呼ばれる男性ホルモンが皮脂腺を刺激し、皮脂の分泌を促進することが知られています[1]

思春期にはアンドロゲンの分泌が活発になるため、多くの人がニキビを経験します。しかし、成人になってからも、生理周期、ストレス、特定の疾患などによってホルモンバランスが乱れると、ニキビが悪化したり、新たに発生したりすることがあります。当院では、初診時に「大人になってから急にニキビが増えました」「生理前になるといつも同じ場所にニキビができます」と相談される患者さまも少なくありません。問診の際に患者さまの家族歴や生活習慣、生理周期などを詳しく伺うようにしており、ホルモンバランスの関与を疑うケースも多く見られます。

アンドロゲン(男性ホルモン)
男性に多く分泌されるホルモンですが、女性の体内でも少量産生されます。皮脂腺を刺激して皮脂の分泌を促進する作用があり、ニキビの発生に大きく関与します。
エストロゲン(女性ホルモン)
女性に多く分泌されるホルモンで、皮脂の分泌を抑える作用があると考えられています。生理周期によって分泌量が変動するため、ニキビの発生にも影響を与えます。

ホルモンバランスがニキビに与える具体的な影響とは?

ホルモンバランスの乱れがニキビに与える影響は、年齢や性別によって特徴が異なります。

思春期ニキビとホルモンの関係

思春期になると、男女ともに性ホルモンの分泌が急増します。特にアンドロゲンは、皮脂腺を大きくし、皮脂の分泌を活発化させます。これにより、毛穴が詰まりやすくなり、アクネ菌が増殖しやすくなるため、顔や胸、背中などにニキビができやすくなります。この時期のニキビは、炎症が強く、重症化しやすい傾向があります。

成人ニキビ(大人ニキビ)とホルモンの関係

成人ニキビは、思春期ニキビとは異なり、Uゾーン(顎、口周り、フェイスライン)にできやすい傾向があります。女性の場合、生理周期に伴うホルモン変動が大きく影響します。排卵後から生理前にかけては、エストロゲンが減少し、相対的にアンドロゲンの影響が強まるため、皮脂分泌が増加し、ニキビが悪化しやすくなります。妊娠中や閉経前後のホルモン変動もニキビに影響を与えることがあります。

また、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)のような疾患では、アンドロゲンが過剰に分泌されるため、ニキビ、多毛、月経不順などの症状が見られます。甲状腺機能障害もニキビの重症度と関連がある可能性が指摘されています[3]。当院では、成人ニキビで来院された患者さまに、生理周期との関連や他の症状の有無を詳しく伺い、必要に応じて内科や婦人科との連携も検討します。

ストレスとホルモンの関係

精神的なストレスは、コルチゾールというストレスホルモンの分泌を促します。コルチゾールは直接的にニキビを悪化させるだけでなく、他のホルモンバランスにも影響を与え、結果的に皮脂分泌を増加させることがあります。睡眠不足や不規則な生活習慣もストレスとなり、ホルモンバランスの乱れを通じてニキビを悪化させる要因となります。

⚠️ 注意点

ホルモンバランスの乱れは、ニキビだけでなく、月経不順や多毛、体重増加など様々な症状を引き起こすことがあります。ニキビ治療と並行して、全身の健康状態にも目を向けることが重要です。

ホルモンバランスに起因するニキビの治療法とは?

ホルモンバランスの乱れが原因でニキビが悪化している場合、一般的な外用薬や内服薬だけでなく、ホルモンを調整する治療法が有効な場合があります。当院では、患者さまのニキビの状態、ホルモン検査の結果、ライフスタイルなどを総合的に判断し、最適な治療プランをご提案しています。

ホルモンバランス総論の日常ケアイメージ
ホルモンバランス総論の日常ケアと受診判断を示すイメージです。

低用量ピル(OC/LEP)

女性のホルモン性ニキビに対して、低用量ピル(経口避妊薬)が処方されることがあります。低用量ピルは、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンを補充することで、アンドロゲンの作用を抑制し、皮脂の分泌を抑える効果が期待できます[2]。これにより、ニキビの改善だけでなく、生理不順や生理痛の緩和にもつながることがあります。治療を始めて3ヶ月ほどで「新しいニキビができにくくなった」「肌のベタつきが減った」とおっしゃる方が多いです。

  • メリット: ニキビ改善、生理周期の安定、生理痛の緩和、避妊効果。
  • デメリット・注意点: 血栓症のリスク(稀)、吐き気、頭痛、不正出血などの副作用。喫煙者や特定の疾患を持つ方には処方できません。

抗アンドロゲン療法

アンドロゲンの作用を直接的に抑制する薬剤を使用する治療法です。スピロノラクトンなどがこれに該当し、皮脂腺でのアンドロゲン受容体をブロックすることで、皮脂分泌を抑えます。特に多毛や皮脂過多が顕著な症例で検討されることがあります。副作用として、月経不順や電解質異常などが挙げられるため、定期的な血液検査が必要です。

その他の治療法

  • 外用薬: ディフェリンゲル(アダパレン)、ベピオゲル(過酸化ベンゾイル)、ゼビアックスローション(オゼノキサシン)など、毛穴の詰まりを改善したり、アクネ菌を殺菌したり、炎症を抑えたりする薬剤を併用します。
  • 内服薬: 抗菌薬(ミノサイクリン、ドキシサイクリンなど)、ビタミン剤(ビタミンB群、Cなど)、イソトレチノイン(重症ニキビに用いられる強力な薬剤)などがあります。
  • ケミカルピーリング: 古い角質を除去し、毛穴の詰まりを解消することで、ニキビの改善を促します。
  • レーザー・光治療: 炎症性のニキビやニキビ跡の赤み、色素沈着に効果が期待できます。

実際の診療では、これらの治療法を単独で用いるだけでなく、患者さまの症状やライフスタイルに合わせて組み合わせて行います。例えば、ホルモン療法と外用薬を併用することで、より高い治療効果を目指すことができます。処方後のフォローアップでは、副作用の有無だけでなく、治療を継続できているか、効果の実感があるかを確認するようにしています。

治療法 主な作用 主な対象 主な副作用・注意点
低用量ピル アンドロゲン抑制、皮脂分泌抑制 女性のホルモン性ニキビ 血栓症リスク、吐き気、頭痛
抗アンドロゲン薬 アンドロゲン受容体ブロック アンドロゲン過剰によるニキビ 月経不順、電解質異常
外用薬 角質溶解、殺菌、抗炎症 軽度〜中等度ニキビ、併用療法 皮膚刺激、乾燥
内服抗菌薬 アクネ菌殺菌、抗炎症 炎症性ニキビ 胃腸障害、光線過敏症

ホルモンバランスを整えるための生活習慣の改善策は?

医療機関での治療と並行して、日々の生活習慣を見直すこともホルモンバランスを整え、ニキビの改善に繋がります。当院では、治療効果を最大限に引き出すために、患者さまに以下の点をお伝えしています。

  1. 十分な睡眠: 睡眠不足はストレスホルモンの分泌を促し、ホルモンバランスを乱す原因となります。質の良い睡眠を7〜8時間確保するよう心がけましょう。
  2. バランスの取れた食事: 偏った食事はホルモンバランスに影響を与える可能性があります。特に、高GI(グリセミックインデックス)食品や乳製品の過剰摂取はニキビを悪化させる可能性が指摘されています。野菜、果物、全粒穀物、良質なタンパク質をバランス良く摂り、腸内環境を整えることも重要です。
  3. 適度な運動: 運動はストレス解消になり、血行促進や新陳代謝の向上にも繋がります。ホルモンバランスを整える上でも有効です。
  4. ストレスマネジメント: ストレスはホルモンバランスを乱す大きな要因です。趣味やリラックスできる時間を作り、ストレスを上手に解消する方法を見つけることが大切です。
  5. 適切なスキンケア: 刺激の少ない洗顔料で優しく洗い、保湿をしっかり行うことが基本です。毛穴を詰まらせないノンコメドジェニック処方の化粧品を選ぶと良いでしょう。

これらの生活習慣の改善は、すぐに効果が現れるものではありませんが、継続することで体質が改善され、ニキビの再発予防にも繋がります。診察の中で、患者さまが「食生活を見直したら肌の調子が良くなった気がします」と報告してくださることも多く、日々の積み重ねが重要だと実感しています。

皮膚科での診察と治療の考え方

専門医に相談することで、ニキビの原因を正確に診断し、症状に合わせた適切な治療法を早期に開始できます。ホルモン検査や他の疾患の有無を確認し、ニキビ治療だけでなく、根本的な体質改善を目指すことも可能です。当院では、オンライン診療も導入しており、遠方にお住まいの方や忙しい方でも気軽に相談できる体制を整えています。早期に適切な治療を開始することで、ニキビの重症化を防ぎ、ニキビ跡のリスクを減らすことができます。

当グループでは、患者様の通いやすさに合わせて渋谷・池袋の2院を展開しております。お近くのクリニックをお選びください。

まとめ

顎やフェイスライン、生理前に繰り返すニキビにはホルモンが関わることがあります。ただし見た目だけで原因を決めず、月経周期や多毛なども確認します。 自己判断で治療を中断・追加せず、症状と希望を医師に共有してください。

よくある質問(FAQ)

生理前にニキビが悪化するのは、ホルモンバランスの乱れですか?
月経周期に伴うホルモン変動は皮脂分泌や炎症に影響し、生理前にニキビが悪化する一因になります。ただし、摩擦、化粧品、睡眠不足、治療の中断なども重なるため、周期性だけでホルモン異常とは判断できません。2〜3周期分の経過を記録し、繰り返す場合は皮膚科で相談してください。
顎やフェイスラインのニキビは、必ずホルモンが原因ですか?
いいえ。顎やフェイスラインに繰り返すニキビはホルモン変動と関連することがありますが、部位だけで原因は確定できません。面皰の有無、炎症の程度、使用中の化粧品や薬、マスクや手で触れる刺激などを合わせて評価します。
ニキビと月経不順があるとPCOSですか?
ニキビだけではPCOSを診断できません。月経不順、多毛、頭髪の薄毛などを伴う場合はPCOSを含む評価が必要になることがあります。急に症状が強くなった場合も、皮膚科または婦人科へ相談してください。
ニキビにピルやLEPは使えますか?
日本ではニキビに対する第一選択の標準治療ではありません。標準治療で十分な効果が得られない成人女性などで、避妊希望、持病、喫煙、血栓症リスク、妊娠希望を確認し、利益と不利益を説明したうえで検討される場合があります。自己判断で開始・中止せず、医師へ相談してください。
妊娠中や妊娠を希望しているときは、どう治療しますか?
妊娠中、授乳中、妊娠希望では使用できない、または慎重な判断が必要な治療があります。市販品を含め使用中の薬やサプリメントを伝え、妊娠の可能性がある時点で皮膚科・産婦人科へ相談してください。
1: ホルモンバランスの乱れによるニキビは、市販薬で治せますか?
1: 市販薬は軽度のニキビには有効な場合がありますが、ホルモンバランスの乱れが根本原因である場合、一時的な効果にとどまることが多いです。専門医による診断を受け、必要に応じてホルモン療法を含む適切な治療を受けることをお勧めします。
2: 低用量ピルはニキビ治療にどのような効果がありますか?
2: 低用量ピルは、体内のアンドロゲン(男性ホルモン)の作用を抑制し、皮脂の過剰な分泌を抑えることでニキビの改善に繋がります。特に生理周期に伴って悪化するニキビや、Uゾーンにできる成人ニキビに有効な場合があります。
3: ホルモンバランスを整えるために、日常生活で気を付けるべきことはありますか?
3: はい、十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動、ストレスの管理が重要です。特に高GI食品や乳製品の過剰摂取は避け、野菜や果物を積極的に摂ることで、ホルモンバランスを整え、ニキビの改善に貢献できます。
4: 男性もホルモンバランスの乱れでニキビが悪化することはありますか?
4: 男性の場合、思春期にアンドロゲンの分泌が活発になることでニキビができやすくなります。成人男性でも、ストレスや不規則な生活習慣がホルモンバランスに影響を与え、ニキビを悪化させることはあります。女性のようなホルモン療法は一般的ではありませんが、皮脂分泌を抑える外用薬や内服薬、生活習慣の改善が治療の中心となります。
ガイドライン・公的資料
  1. 日本皮膚科学会 一般公開ガイドライン

医師監修:倉田 照久

医療法人御照会 理事長・渋谷文化村通り皮膚科 院長