PERIORBITAL DARK CIRCLES / PATIENT GUIDE
目の下のクマとは原因・種類・見分け方・
治療を解説
目の下が暗く見える状態には、色素、血管の見え方、皮膚の薄さ、くぼみやふくらみによる影、むくみや皮膚炎などが関係します。「青クマ・茶クマ・黒クマ」は分かりやすく表した呼び方で、医学的な確定診断名ではありません。原因が重なることを前提に、診察で何を確認するかを解説します。
監修:倉田 照久 医師 最終確認日:2026年8月19日
QUICK ANSWER
目の下のクマで先に知っておきたいこと
クマは一つの原因や色名だけで判断できません。色素・血管・皮膚の薄さ・顔の構造・むくみ・炎症を分けて確認し、複数ある場合は症状とリスクを踏まえて優先順位を決めます。見た目だけで治療名を選ばないことが大切です。
CAUSES & PATTERNS
目の下が暗く見える4つの主な要因
一般に使われる「青クマ・茶クマ・黒クマ」を、診察で確認する要因へ置き換えて整理します。
色素が関係する見え方
メラニンや炎症後色素沈着が関係します。目をこする癖、湿疹、アトピー性皮膚炎、紫外線などの経過を確認します。一般に「茶クマ」と呼ばれる見え方に含まれます。
血管・皮膚の薄さが関係
まぶたの薄い皮膚を通して血管や筋肉の色が見え、青紫色や赤みとして感じることがあります。皮膚の厚さと色調を分けて評価します。
くぼみ・ふくらみによる影
涙袋の下のくぼみ、眼窩脂肪のふくらみ、頬との境界、皮膚のたるみなどで影ができます。一般に「黒クマ」「影クマ」と呼ばれます。
むくみ・炎症による変化
アレルギー、皮膚炎、睡眠や体調に伴うむくみなどで、日や時間帯によって見え方が変わります。先に原因となる症状の確認が必要です。
DERMATOLOGIST’S ASSESSMENT
日々の診察で確認すること
観察方法は診断の手掛かりであり、自宅で確定診断する方法ではありません。
始まり方と変化を聞く
いつからか、左右差、朝夕の変化、かゆみ・湿疹・花粉症、目をこする癖、既往歴、使用中の化粧品や薬を確認します。急な片側の変化は慢性的なクマと分けて考えます。
照明と顔の向きを変える
日々の診察では、正面だけでなく照明や顔の向きで影がどう変わるかを確認します。皮膚を軽く伸ばした時の色の変化も、色素・血管・影を考える手掛かりになります。
皮膚と輪郭を分ける
皮膚炎、色素、血管の見え方、皮膚の薄さに加え、眼窩脂肪の突出、くぼみ、頬との境界、むくみを確認します。複数ある時は、優先して対応する要因を相談します。
指で引っ張る・上を向く検査だけで決めない
皮膚を伸ばす、直接光を当てる、顔の角度を変える方法は研究でも臨床評価に用いられますが、単独で「何クマ」と確定する検査ではありません。色素と血管、影が重なる場合もあるため、経過と診察所見を合わせて判断します。
診察手順を扱った一次研究SELF-CARE & CONSULTATION
セルフケアでできること・受診すること
原因を悪化させない基本ケア
- こすらないクレンジングや目のかゆみで繰り返し摩擦しないようにします。
- 保湿と紫外線対策まぶたに使用できる製品を選び、刺激が出たら中止します。
- 皮膚炎を放置しない赤み、かゆみ、皮むけがある時は美容処置より診断を優先します。
- 変化を記録する同じ照明・角度で写真を残すと、朝夕や治療前後の比較に役立ちます。
避けたい自己流ケア
- 強いマッサージ摩擦で炎症や色素沈着を悪化させる可能性があります。
- まぶたへの刺激性外用高濃度成分やピーリング剤を自己判断で目の際へ塗りません。
- 色名だけで治療を選ぶ「青ならこれ」と決めず、炎症・構造・血管を確認します。
- 急な症状を美容の悩みとして待つ腫れ、痛み、視力変化、発熱がある場合は速やかに受診します。
GENERAL TREATMENT OPTIONS
一般的な治療選択肢と考え方
以下は一般論です。当院で現在提供しているメニューを示すものではありません。目元は解剖学的リスクが高い部位のため、原因・適応・製品・施術者・緊急時対応を確認します。
| 主な要因 | 一般に検討される対応 | 確認したい注意点 |
|---|---|---|
| 皮膚炎・摩擦 | 原因の回避、保湿、診断に応じた皮膚炎治療 | 炎症を残したまま美白剤や施術を重ねない |
| 色素 | 紫外線対策、適応を確認した外用薬・光治療・レーザー・ピーリング等 | 刺激、炎症後色素沈着、色素脱失。まぶたに使える方法かを確認 |
| 血管・薄い皮膚 | 皮膚の薄さや細かいしわが関係する場合、注入治療や水光注射(スネコス追加を含む)を検討することがあります | 青く見えるすべてのクマが対象ではなく、薬剤・注入部位・方法ごとの適応とリスクを確認 |
| くぼみ・ふくらみ | 輪郭に応じて注入治療、手術、機器治療等を専門医と検討 | 左右差、凹凸、しこり、血管閉塞、視覚障害、手術合併症 |
| むくみ | アレルギー、炎症、生活変化、全身性原因の評価 | 原因を確認せず美容処置だけで解決しようとしない |
水光注射の追加薬剤「スネコス」が候補になる場合
皮膚の薄さや目元の細かいしわが見え方に関係すると診察で判断した場合、水光注射にスネコスを追加する方法が選択肢になることがあります。一方、色素沈着、眼窩脂肪のふくらみ、くぼみによる影、むくみが主な場合は目的が合わないことがあります。クマ全般への一律の適応ではなく、目元へ施術できる範囲、使用薬剤、費用、リスクを診察時に確認します。
眼周囲へヒアルロン酸とアミノ酸の混合製剤を注入した小規模研究では、しわやクマの評価が行われていますが、対象や研究デザインには限界があります。すべての原因のクマへ同じ結果を当てはめることはできません。眼周囲への臨床研究(PMC)
WHEN TO SEEK CARE
皮膚科へ相談する目安・急いで受診する症状
皮膚科で相談できる症状
- かゆみ・赤み・皮むけ皮膚炎やアレルギーの評価を行います。
- 徐々に続く色や影色素、血管、皮膚の薄さ、構造を分けて確認します。
- セルフケアで刺激が出た使用した化粧品・外用薬を持参してください。
- 原因と選択肢を整理したい治療名を決めず、希望と許容できるリスクを相談します。
速やかに眼科・救急へ相談する症状
- 急に片側だけ腫れた・赤くなった慢性的なクマとは別の病気を考えます。
- 眼球を動かすと痛む眼窩内の炎症や感染でみられる所見です。
- 見えにくい・二重に見える視力や眼球運動の異常は急いで評価します。
- 発熱・強い痛み・眼球突出緊急性のある感染症などを除外する必要があります。
FAQ
目の下のクマのよくある質問
Q.目の下のクマとは何ですか?
目の下が周囲より暗く見える状態の総称です。色素、血管の見え方、皮膚の薄さ、くぼみやふくらみによる影、むくみや皮膚炎などが単独または複数で関係します。
Q.青クマ・茶クマ・黒クマは医学的な診断名ですか?
厳密な診断名ではなく、患者さんに見え方を説明するための便宜的な呼び方です。青く見えても血管だけが原因とは限らず、色名だけで治療を決めることはできません。
Q.指で引っ張るとクマの種類が分かりますか?
皮膚を軽く伸ばした時の色の変化は診断の手掛かりになりますが、確定診断ではありません。照明、顔の角度、皮膚炎、むくみ、くぼみやふくらみも合わせて評価します。
Q.寝不足がクマの原因ですか?
睡眠や体調でむくみや見え方が変わることはありますが、寝不足だけで全てのクマを説明することはできません。長く続く場合は、色素・血管・皮膚・構造・炎症を分けて確認します。
Q.目元のマッサージで改善しますか?
強いマッサージは摩擦による皮膚炎や色素沈着を招く可能性があるため勧めません。むくみやかゆみがある時は、原因を確認してから負担の少ないケアを選びます。
Q.何科に相談すればよいですか?
かゆみ、赤み、乾燥、皮むけ、色素など皮膚症状がある場合は皮膚科へ相談できます。急な腫れ、眼球を動かした時の痛み、視力低下、二重に見える症状がある場合は眼科または救急医療へ速やかに相談してください。
Q.目の下のクマ治療は保険適用ですか?
見た目の改善を目的とする治療は一般に自由診療です。一方、皮膚炎やアレルギーなど診断された疾患の治療は、内容により保険診療となる場合があります。診断と治療目的で区分が異なります。
Q.治療すれば完全になくなりますか?
原因が重なるため、完全に消えることを保証できません。治療可能な皮膚症状、色、影、むくみを分け、どの変化を目標にするかと、許容できる副作用・ダウンタイムを相談します。
Q.ヒアルロン酸注入は目の下のクマに安全ですか?
目元への注入は、血管閉塞、皮膚壊死、視覚障害・失明などのまれでも重大なリスクがあります。製品の承認範囲、施術者の経験、解剖学的リスク、緊急時の対応を確認してください。
Q.スネコスは目の下のクマに適応しますか?
皮膚の薄さや目元の細かいしわが見え方に関係する場合、水光注射の追加薬剤として候補になることがあります。ただし、色素、眼窩脂肪のふくらみ、くぼみの影、むくみが主な場合は目的が合わないことがあります。クマ全般への一律の適応ではなく、目元へ施術できる範囲とリスクを診察で確認します。
CLINIC INFORMATION
クリニックのご案内
所在地
〒150-0043
東京都渋谷区道玄坂2丁目25-6
ホリウチビル3階
診療時間
11:00〜13:30
15:00〜19:30
年中無休(年末年始を除く)
アクセス
JR山手線・東京メトロ各線
渋谷駅より徒歩約5分
電話
PRIMARY & PUBLIC SOURCES
本文で参照した一次・公的資料
- Ranu H, et al. Periorbital hyperpigmentation in Asians(PubMed)
- Clinical and instrumental identification of three predominant factors(PMC)
- Periorbital hyperpigmentation: a study of its prevalence, common causative factors and its association with personal habits and other disorders(PMC)
- Clinical and dermoscopic evaluation of periorbital melanosis(PMC)
- Assessing the Rejuvenation Effectiveness of a Hyaluronic Acid and Amino Acid Mixture in the Periorbital Region(PMC)
- FDA: Dermal Fillers (Soft Tissue Fillers)
- Anatomical Study of the Infraorbital Artery(PubMed)
- American Academy of Ophthalmology EyeWiki: Orbital Cellulitis
外部資料は公開時点の情報です。診断と治療は、個別の症状、使用製品、国内の承認状況、最新の添付文書等をもとに医師が判断します。
MEDICAL SUPERVISION
監修医師からのメッセージ
CONSULTATION
目の下の色・むくみ・皮膚症状を診察で相談する
治療名を決めず、いつから・左右差・朝夕の変化・かゆみや赤み・使用中の化粧品や薬をお伝えください。診察時に、皮膚症状と美容上の見え方を分けて確認します。
TOC GROUP
TOCグループ
医療法人御照会を中心とした医療グループ
医療情報に関する免責文
本ページは目の下のクマに関する一般的な医療情報を提供するもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。「青クマ・茶クマ・黒クマ」は便宜的な呼び方で、原因や治療適応を確定する診断名ではありません。
水光注射にスネコスを追加する方法は、すべてのクマに適するものではありません。使用する製剤には国内未承認医薬品等または適応外使用が含まれる場合があります。製品名、入手経路、国内の承認状況、代替となる国内承認品の有無、費用、回数、主なリスクは施術前に確認してください。効果を保証するものではありません。




