ザガーロの効果と副作用|AGA治療薬を皮膚科医が解説
最終更新日: 2026-05-02
📋 この記事のポイント
- ✓ ザガーロはAGAの進行を抑え、発毛を促進する効果が期待できる内服薬です。
- ✓ 主な副作用として性機能障害や肝機能障害があり、医師の適切な診断と管理が重要です。
- ✓ 効果実感には通常6ヶ月以上の継続が必要であり、長期的な視点での治療計画が求められます。
※ 本記事は医療広告ガイドラインに基づき作成されています。記事内には当院の治療・サービスに関する情報が含まれます。
📑 目次
ザガーロ(デュタステリド)とは?その作用メカニズム

ザガーロの有効成分とAGAへの作用
ザガーロの有効成分であるデュタステリドは、5α-還元酵素阻害薬に分類されます。男性型脱毛症は、男性ホルモンであるテストステロンが5α-還元酵素によってより強力なジヒドロテストステロン(DHT)に変換され、これが毛乳頭細胞の受容体に結合することで発症・進行すると考えられています[4]。 デュタステリドは、この5α-還元酵素のI型とII型の両方を阻害することで、DHTの生成を強力に抑制します。これにより、毛根へのDHTの影響が軽減され、ヘアサイクルの正常化が促され、脱毛の進行を抑え、毛髪の成長を助ける効果が期待されます[3]。当院の皮膚科外来では、特に進行したAGAの患者さまから「以前より抜け毛が減った」「髪にコシが出てきた」といった効果の実感をいただくことが多く、DHT抑制の重要性を実感しています。- 5α-還元酵素
- テストステロンをジヒドロテストステロン(DHT)に変換する酵素。I型とII型があり、デュタステリドは両方を阻害します。
- ジヒドロテストステロン(DHT)
- AGAの主な原因物質とされる男性ホルモン。毛乳頭細胞の受容体に結合し、毛髪の成長期を短縮させ、脱毛を促進します。
フィナステリドとの違いは?
デュタステリドと同様にAGA治療薬として用いられるフィナステリドも5α-還元酵素阻害薬ですが、阻害する酵素のタイプが異なります。フィナステリドは主にII型5α-還元酵素を阻害するのに対し、デュタステリドはI型とII型の両方を阻害します[5]。このため、デュタステリドの方が血中のDHT濃度をより強力に抑制するとされています[3]。実際の診察では、患者さまから「どちらの薬が良いのか」と質問されることがよくありますが、どちらの薬剤も有効であり、患者さまの症状や体質、希望に応じて選択します。| 項目 | ザガーロ(デュタステリド) | プロペシア(フィナステリド) |
|---|---|---|
| 有効成分 | デュタステリド | フィナステリド |
| 作用機序 | I型およびII型5α-還元酵素阻害 | 主にII型5α-還元酵素阻害 |
| DHT抑制効果 | より強力 | 強力 |
| 適応症 | 男性型脱毛症 | 男性型脱毛症 |
| 承認 | 2015年 | 2005年 |
ザガーロの期待できる効果とは?
ザガーロは、男性型脱毛症(AGA)の進行を抑制し、発毛を促進することで、薄毛の改善に寄与することが期待されます。臨床試験で示された効果
ザガーロの有効性は、国内外の臨床試験で確認されています。日本人男性を対象とした臨床試験では、デュタステリド0.5mgを1日1回24週間服用した結果、頭頂部の毛髪数が増加し、毛髪の太さも改善されたことが報告されています[3]。具体的には、プラセボ群と比較して、毛髪数の有意な増加が認められ、フィナステリドと比較しても同等以上の効果が示唆されています[3]。 別の研究では、デュタステリドがフィナステリドよりも毛髪の成長とミニチュア化の逆転において優れている可能性が示唆されていますが、さらなる大規模な研究が必要です[5]。当院ではザガーロを処方した患者さまから、「生え際の産毛がしっかりしてきた」「以前よりセットしやすくなった」というフィードバックをいただくことが多いです。効果の実感には個人差がありますが、多くの患者さまが治療の継続によって改善を経験されています。効果を実感するまでの期間は?
ザガーロの効果は、服用開始後すぐに現れるものではありません。一般的に、効果を実感するまでには少なくとも6ヶ月以上の継続服用が必要とされています[3]。これは、ヘアサイクル(毛周期)の正常化に時間がかかるためです。毛髪は成長期、退行期、休止期を繰り返しており、薬によって成長期が延長され、健康な毛髪が育つまでには一定の期間を要します。外来でザガーロを使用した経験では、効果を実感されるまでに6ヶ月から1年程度かかる方が多い印象です。治療開始から数ヶ月で効果が見られなくても、自己判断で服用を中止せず、医師の指示に従って継続することが重要です。⚠️ 注意点
ザガーロは女性や未成年者には適応がありません。特に妊娠中の女性が服用すると、胎児に影響を及ぼす可能性があるため、取り扱いには厳重な注意が必要です。また、献血も一定期間制限されます。
ザガーロの副作用とリスクについて

重大な副作用とは?
添付文書に記載されている重大な副作用は以下の通りです。- 肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあります。定期的な血液検査で肝機能の状態を確認することが重要です。
その他の副作用
その他の副作用として、主に性機能に関するものが報告されています[1]。これらの副作用は、服用を中止すると改善することが多いですが、一部で持続するケースも報告されています。- 性機能障害:リビドー減退(性欲減退)、勃起不全、射精障害などが報告されています。これらの症状は、服用開始後比較的早期に現れることがあり、当院の皮膚科外来でも患者さまから相談を受けることがあります。
- 乳房障害:女性化乳房(乳房の腫れや痛み)、乳頭痛などが報告されています。
- 精神神経系:抑うつ気分、めまいなどが報告されています。
- 消化器系:腹部不快感などが報告されています。
- 皮膚:発疹、じん麻疹、かゆみなどが報告されています。
- その他:倦怠感、浮腫、アレルギー反応(血管浮腫など)などが報告されています。
ザガーロの正しい服用方法と注意点
ザガーロの効果を最大限に引き出し、安全に治療を進めるためには、正しい服用方法を理解し、注意点を守ることが不可欠です。用法・用量
ザガーロの添付文書に記載されている用法・用量は以下の通りです。- 通常、成人男性にはデュタステリドとして0.5mgを1日1回経口投与します。
服用上の注意点
- カプセルの取り扱い:ザガーロは軟カプセル製剤であり、カプセル内容物が漏れ出した場合、皮膚から吸収される可能性があります。特に妊娠中の女性は、カプセル内容物に触れないよう注意が必要です。もし触れてしまった場合は、速やかに石鹸と水で洗い流してください。
- 前立腺がん検診への影響:デュタステリドは、血清中のPSA(前立腺特異抗原)値を低下させる作用があります。PSA値は前立腺がんのスクリーニングマーカーとして用いられるため、ザガーロ服用中のPSA値は、服用していない場合の約50%に低下します。そのため、前立腺がん検診を受ける際は、必ず医師にザガーロを服用していることを伝えてください。当院では、処方前に必ずこの点を説明し、検診の際には注意喚起するよう指導しています。
- 献血の制限:ザガーロ服用中は、献血が制限されます。服用中止後も一定期間(通常6ヶ月間)は献血ができません。これは、献血された血液が妊娠可能な女性に輸血された場合、胎児に影響を及ぼす可能性があるためです。
- 女性への投与禁止:ザガーロは、男性型脱毛症の治療薬であり、女性への投与は禁忌です。特に妊娠中の女性が服用すると、胎児の生殖器に異常を来す可能性があるため、厳重に避ける必要があります。
ザガーロに関する患者さまからのご質問
🩺 診察でよく聞かれる質問
Q. ザガーロを飲み始めてから、初期脱毛がひどくなった気がします。これは大丈夫でしょうか?
A. 実際の診察では、ザガーロやフィナステリドなどのAGA治療薬を開始した初期に「初期脱毛」と感じる方がいらっしゃいます。これは、薬によってヘアサイクルが正常化する過程で、休止期の毛髪が抜けて新しい健康な毛髪が生え始めるサインと考えられます。一時的なもので、通常は数週間から2〜3ヶ月程度で落ち着くことが多いです。当院では、この現象を事前に説明し、不安なく治療を継続できるようサポートしています。
Q. ザガーロとミノキシジル外用薬は併用できますか?
A. はい、併用は可能です。ザガーロはDHTの生成を抑制することで脱毛の進行を抑え、ミノキシジル外用薬は毛母細胞に直接作用して発毛を促進すると考えられています。皮膚科の日常診療では、より高い発毛効果を期待して、これら2つの薬剤を併用するケースも多いです。当院では、患者さまの頭皮の状態や脱毛の程度を診察し、併用のメリット・デメリットを詳しく説明した上で、最適な治療プランをご提案しています。
Q. ザガーロの服用を中止したら、効果はなくなってしまいますか?
A. ザガーロはAGAの進行を抑制する薬であり、服用を中止すると、再びDHTの影響を受けやすくなり、脱毛が進行する可能性が高いです。当院では、治療効果を維持するためには継続的な服用が重要であることを患者さまにお伝えしています。中止を検討される場合は、必ず事前に医師にご相談ください。
Q. ザガーロを服用していると、献血はできませんか?
A. はい、ザガーロ服用中は献血ができません。服用中止後も、薬の成分が体内に残存する可能性があるため、一定期間(通常6ヶ月間)は献血を控える必要があります。これは、献血された血液が妊娠可能な女性に輸血された場合に、胎児に影響を及ぼすリスクを避けるためです。当院では、処方時にこの点を必ず説明し、献血の予定がある場合は事前に相談するよう指導しています。
Q. ザガーロのジェネリック医薬品はありますか?
A. はい、ザガーロのジェネリック医薬品として、デュタステリドカプセルが複数の製薬会社から販売されています。ジェネリック医薬品は、先発医薬品と同等の有効成分、効能・効果、安全性を持つとされており、費用を抑えたい患者さまにとって良い選択肢となります。当院では、患者さまのご希望に応じて、ジェネリック医薬品の処方も行っています。
Q. ザガーロは女性でも使えますか?
A. いいえ、ザガーロは男性型脱毛症の治療薬であり、女性への投与は禁忌とされています。特に妊娠中の女性が服用すると、胎児に重大な影響を及ぼす可能性があるため、絶対に服用しないでください。女性の薄毛治療には、別の選択肢がありますので、皮膚科専門医にご相談ください。
ザガーロのジェネリック医薬品について

ジェネリック医薬品とは?
ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、先発医薬品(新薬)の特許期間が満了した後に、同じ有効成分、同じ効能・効果、同じ用法・用量で製造・販売される医薬品のことです。開発費用が抑えられるため、先発医薬品よりも安価に提供されます。当院では、費用負担を気にされる患者さまには、積極的にジェネリック医薬品の選択肢をご提示しています。ザガーロのジェネリック医薬品
ザガーロのジェネリック医薬品としては、「デュタステリドカプセル0.5mg」が複数の製薬会社から販売されています。これらのジェネリック医薬品も、ザガーロと同様に男性型脱毛症の治療に用いられ、同等の効果が期待できます。皮膚科の日常診療では、患者さまの経済的な負担を軽減するため、ジェネリック医薬品の選択を推奨する機会が多いです。ただし、先発品とジェネリック品でカプセルの色や形状が異なる場合があるため、服用時には注意が必要です。⚠️ 注意点
ジェネリック医薬品を選択する場合でも、必ず医師の処方と指導のもとで服用してください。自己判断での購入や服用は、健康被害につながる可能性があります。
ザガーロによるAGA治療の進め方
ザガーロを用いたAGA治療は、医師の診断に基づいて開始され、継続的なフォローアップが重要です。治療開始までの流れ
当院でのAGA治療は、まず詳細な問診と頭皮の視診から始まります。患者さまの脱毛のパターン、進行度、家族歴、既往歴、現在の健康状態などを確認します。特に、肝機能障害や前立腺がんの既往がないか、服用中の薬剤はないかなどを詳しくお伺いします。これらの情報に基づいて、ザガーロが適切な治療薬であるかを判断します。処方の判断基準として、AGAの診断基準を満たしていること、副作用のリスクが低いことなどを総合的に評価します。治療中のフォローアップ
ザガーロによる治療を開始した後も、定期的な診察とフォローアップが不可欠です。当院では、通常3ヶ月〜6ヶ月ごとに来院いただき、治療効果の評価と副作用の有無を確認します。具体的には、頭皮の状態や毛髪の変化を写真で記録し、患者さまご自身の実感と合わせて効果を評価します。また、性機能障害や肝機能障害などの副作用がないか、問診や必要に応じて血液検査で確認します。皮膚科の日常診療では、治療効果だけでなく、患者さまのQOL(生活の質)も重視しており、不安や疑問があればいつでも相談できる体制を整えています。治療期間と中止の判断
AGA治療は長期にわたる継続が必要です。ザガーロの効果は、服用を中止すると徐々に失われていくため、効果を維持するためには継続的な服用が推奨されます。治療の中止を検討する際は、必ず医師と相談し、メリットとデメリットを十分に理解した上で判断してください。当院では、患者さまが治療を継続しやすいよう、費用面や副作用への対応など、様々な側面からサポートを提供しています。まとめ
ザガーロ(デュタステリド)は、男性型脱毛症(AGA)の治療に有効な内服薬であり、5α-還元酵素を阻害することで、脱毛の原因となるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を強力に抑制します。臨床試験では、毛髪数の増加や毛髪の太さの改善が確認されており、効果を実感するまでには6ヶ月以上の継続服用が必要です。主な副作用として性機能障害や肝機能障害が報告されており、服用前には医師による適切な診断と、副作用に関する十分な説明を受けることが重要です。また、前立腺がん検診のPSA値に影響を与えることや、女性や未成年者への投与が禁忌であること、献血が制限されることなど、服用上の注意点も多岐にわたります。ザガーロにはジェネリック医薬品も存在し、費用を抑えて治療を継続することが可能です。AGA治療は長期的な視点が必要であり、医師の指導のもと、正しい用法・用量を守り、定期的なフォローアップを受けながら治療を進めることが、安全かつ効果的な結果につながります。お近くのグループクリニック
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よくある質問(FAQ)
📖 参考文献
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- Aditya K Gupta, Mesbah Talukder, Greg Williams. Comparison of oral minoxidil, finasteride, and dutasteride for treating androgenetic alopecia.. The Journal of dermatological treatment. 2022. PMID: 35920739. DOI: 10.1080/09546634.2022.2109567
- Walter Gubelin Harcha, Julia Barboza Martínez, Tsen-Fang Tsai et al.. A randomized, active- and placebo-controlled study of the efficacy and safety of different doses of dutasteride versus placebo and finasteride in the treatment of male subjects with androgenetic alopecia.. Journal of the American Academy of Dermatology. 2014. PMID: 24411083. DOI: 10.1016/j.jaad.2013.10.049
- Tasleem Arif, Konchok Dorjay, Mohammad Adil et al.. Dutasteride in Androgenetic Alopecia: An Update.. Current clinical pharmacology. 2018. PMID: 28294070. DOI: 10.2174/1574884712666170310111125
- Almuntsrbellah Almudimeegh, Hanadi AlMutairi, Fatimah AlTassan et al.. Comparison between dutasteride and finasteride in hair regrowth and reversal of miniaturization in male and female androgenetic alopecia: a systematic review.. Dermatology reports. 2025. PMID: 39749123. DOI: 10.4081/dr.2024.9909
- プロペシア(フィナステリド)添付文書(JAPIC)
- ザガーロ(デュタステリド)添付文書(JAPIC)
🏛️ ガイドライン・公的資料
この記事の監修医
👨⚕️
倉田照久
医療法人御照会 理事長・渋谷文化村通り皮膚科 院長
