帯状疱疹の原因・症状・治療医師が解説
片側の痛みと発疹について、目・耳など注意する部位、早期治療、痛みへの対応、感染対策、ワクチンを判断順に確認できます。

- 帯状疱疹は、水ぼうそうの原因である水痘・帯状疱疹ウイルスが神経節で再活性化し、片側の痛みと帯状の発疹を起こす病気です。
- 顔、目の周囲、鼻先、耳に症状がある場合や、発疹が広範囲に及ぶ場合、免疫機能が低下している場合は、早急な評価が必要です。
- 抗ウイルス薬は発疹出現後72時間以内の開始が望ましく、痛みの種類と強さに応じた治療も並行します。
- 2025年度から帯状疱疹ワクチンは一定年齢などを対象に定期接種となりました。対象、接種歴、持病、免疫状態を確認して種類を選びます。
症状の始まりと部位を確認し、緊急性、早期治療、痛み管理、予防へ進みます。
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症状片側の痛み・しびれと、赤い発疹・小水疱の位置を確認します。
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緊急部位目の周囲、鼻先、耳、顔面麻痺、排尿障害、全身への広がりを確認します。
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発症背景年齢、持病、免疫抑制治療、妊娠、ワクチン歴を整理します。
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診断皮節に沿う分布を診察し、必要に応じVZV抗原検査などを行います。
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早期治療発疹が出た日時を確認し、抗ウイルス薬の適応と安全性を判断します。
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痛み痛みの性質、睡眠・日常生活への影響、帯状疱疹後神経痛を評価します。
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感染対策患部を覆い、手洗いとタオルの非共有、接触相手への配慮を行います。
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予防定期接種対象と健康状態を確認し、生・組換えワクチンを相談します。
体の左右どちらか一方に、ぴりぴり、ちくちく、焼けるような痛みが現れ、その後に赤い発疹や小さな水疱が帯状に並ぶ場合は、帯状疱疹が疑われます。発疹より先に痛みだけが出ることもあり、筋肉痛、肋間神経痛、頭痛、歯痛などと思われる場合もあります。治療開始が遅れないよう、痛む場所と発疹の有無、最初に症状が出た日時を確認して受診することが大切です[1]。
帯状疱疹とは
帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus: VZV)が再活性化して起こる感染症です。初めて感染したときは水ぼうそうとして発症し、治った後もウイルスは脊髄後根神経節や三叉神経節などに潜伏します。加齢、病気、治療などによってVZVに対する細胞性免疫が低下すると、ウイルスが神経に沿って皮膚へ移動し、神経痛と発疹を起こします。
通常は一つの知覚神経が担当する皮膚領域に沿って、体の片側に症状が出ます。胸から背中、腹部、顔に多く、腕や脚、陰部にも生じます。体の正中線を越えにくいことが特徴ですが、発疹の分布だけで診断を確定できない場合もあります。水疱が少ない、すでに痂皮になっている、痛みだけが先行している場合は、症状の時間経過が診断の手掛かりになります。
- 水痘・帯状疱疹ウイルス
- 水ぼうそうと帯状疱疹の両方を起こすウイルスです。水ぼうそうの後に神経節へ潜伏します。
- 皮節
- 一つの脊髄神経が感覚を担当する皮膚の範囲です。帯状疱疹の発疹は皮節に沿って片側性に現れることが多いです。
- 帯状疱疹後神経痛
- 皮膚症状が治った後も神経障害性の痛みが続く合併症です。年齢や急性期の痛みの強さなどがリスクに関係します。
帯状疱疹の症状と経過
初期には、皮膚の違和感、かゆみ、しびれ、知覚過敏、ぴりぴりした痛み、刺すような痛みが現れます。数日以内に同じ範囲へ赤い丘疹が出て、その上に小さな水疱が集まります。新しい水疱が数日間増えた後、膿疱、びらん、痂皮へ変化し、皮膚症状は数週間で治っていくことが一般的です。発熱、頭痛、だるさを伴うこともあります。

痛みの強さと皮膚症状の広さは一致しないことがあります。発疹が少なくても神経痛が強い場合があり、衣服が触れるだけで痛むアロディニアが生じることもあります。反対に、痛みが軽く、水疱だけで気づく方もいます。高齢者では痛みが強く長引きやすく、免疫機能が低下している方では複数の皮節や全身へ広がることがあります。
発疹が出る前の痛みだけの時期は、部位によって心疾患、胆石、尿路結石、虫垂炎、片頭痛、歯科疾患、筋骨格系の痛みなどと似ます。胸痛、息苦しさ、意識の変化などがある場合は帯状疱疹と決めつけず、緊急性のある内科疾患を含めて評価を受けてください。
顔・目・耳の帯状疱疹と合併症
帯状疱疹は部位によって必要な対応が変わります。特に三叉神経第1枝の領域に生じる眼部帯状疱疹では、額、上まぶた、鼻の片側に発疹が現れ、角膜炎、ぶどう膜炎、眼圧上昇などの眼合併症を起こすことがあります。鼻先や鼻の側面に発疹がある場合も眼症状との関連に注意します[5]。目の痛み、充血、まぶしさ、視力低下、まぶたの腫れがある場合は、皮膚科だけでなく眼科との連携が必要です。
耳介や外耳道の発疹に加え、強い耳痛、顔面神経麻痺、味覚異常、難聴、耳鳴り、めまいがみられる状態は、耳性帯状疱疹、いわゆるRamsay Hunt症候群(ラムゼイ・ハント症候群)が疑われます。耳の中の水疱は自分で確認しにくく、顔の片側が動かしにくい、口角から水がこぼれる、目を閉じにくい場合は、当日中を目安に医療機関へ相談してください。
仙骨神経領域に生じると、排尿しにくい、尿が出ない、便が出にくいといった膀胱直腸障害を伴うことがあります。免疫抑制状態では播種性帯状疱疹、肺炎、肝炎、脳炎、髄膜炎など重い合併症の可能性もあります。発疹が全身に散らばる、意識がぼんやりする、激しい頭痛や項部硬直がある場合は、通常の外来予約を待たず救急受診を検討します。
帯状疱疹後神経痛(PHN): 皮膚症状が治癒した後も、数ヶ月から数年にわたって痛みが続く状態です。焼けるような痛み、電気が走るような痛み、締め付けられるような痛みなど、痛みの種類は様々で、日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。高齢者や、急性期の痛みが強かった患者さんで発症リスクが高いとされています。当院では、PHNに移行するリスクを減らすため、急性期の治療をいかに早く開始するかが重要だと実感しています。
これは当院の診療経験を含む記述です。早期の抗ウイルス治療は急性期の皮膚症状や痛みの改善に重要ですが、PHNを防げることを保証するものではありません。年齢、発疹の範囲、急性期痛、持病などによって経過には個人差があり、皮膚が治った後も痛みが続く場合は痛みの再評価と治療調整が必要です。
帯状疱疹の原因と発症しやすい背景
帯状疱疹は、外から新たにウイルスをもらうことが主な原因ではなく、自分の神経節に潜伏していたVZVの再活性化によって起こります。年齢が上がるにつれてVZVに対する免疫が低下するため、発症リスクは高くなります。ただし、若い方や小児にも起こります。
悪性腫瘍、HIV感染症、臓器移植、自己免疫疾患などに伴う免疫機能の低下や、抗がん薬、免疫抑制薬、副腎皮質ステロイド、生物学的製剤などの治療も背景になります。糖尿病などの慢性疾患がある方も、発症時は重症度と治療安全性を慎重に確認します。持病や薬を自己中断すると別の危険があるため、お薬手帳を持参して医師へ相談してください。
当院の診察では、帯状疱疹の患者さまに「最近、仕事が忙しくて寝不足が続いていました」「家族の介護で心身ともに疲弊していました」といった、ストレスや疲労を訴える方が多くいらっしゃいます。問診の際には、発症前の生活状況や既往歴を詳しく伺うようにしています。
この表現は当院で実際に受ける相談を匿名化した臨床上の観察で、発症者に占める割合を測定したデータではありません。ストレスや睡眠不足だけを原因と断定することはできず、生活を整えれば発症を防げるという意味でもありません。問診では生活状況とともに、年齢、免疫状態、持病、服薬、ワクチン歴を総合して確認します。
帯状疱疹の診断と似た病気
典型例では、片側の神経痛と皮節に沿う集簇性水疱から臨床診断します。診察では、痛みが始まった日時、発疹が出た日時、新しい水疱が増えているか、顔・目・耳の症状、発熱、持病、免疫抑制治療、妊娠の可能性、腎機能、使用中の薬を確認します。過去に水ぼうそうや帯状疱疹があったか、ワクチンを接種したかも治療・予防相談の参考になります。
単純ヘルペス、接触皮膚炎、虫刺され、毛包炎、膿痂疹、帯状に並ぶ湿疹などが似ます。痛みだけで発疹が出ない無疹性帯状疱疹が疑われることもありますが、痛みの原因は多岐にわたるため、安易に帯状疱疹と決めつけません。顔面では単純ヘルペス、歯科疾患、三叉神経痛なども鑑別します。
水疱内容やびらんから採取した検体のVZV抗原検査は、見た目だけで判断しにくいときの補助になります。必要に応じてPCR検査などを検討しますが、検査の利用可否や保険適用は状況によって異なります。眼部・耳部の症状、神経症状、播種が疑われる場合は、検査結果を待つことで治療が遅れないよう、専門科と連携して判断します[10]。
| 確認点 | 帯状疱疹を考える所見 | 追加で確認すること |
|---|---|---|
| 分布 | 体の片側、皮節に沿う発疹 | 正中を越えるか、全身に散在するか |
| 皮疹 | 赤みの上に小水疱が集まる | 新しい水疱、びらん、痂皮の混在 |
| 感覚 | 痛み、しびれ、知覚過敏、アロディニア | 発疹より先に痛みが出たか |
| 部位 | 胸背部、腹部、顔など | 目・鼻先・耳・陰部、排尿障害 |
| 背景 | 高齢、免疫機能の低下 | 持病、免疫抑制治療、妊娠、腎機能 |
抗ウイルス薬と早期治療
急性期帯状疱疹では、全身性の抗ウイルス薬が治療の基本です。国内ではアシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビル、アメナメビルなどが使われます。薬ごとに用法、腎機能に応じた調整、併用薬、妊娠・授乳中の扱いが異なります。重症例、眼合併症、中枢神経合併症、播種性帯状疱疹、経口摂取が難しい場合などでは入院や点滴治療を検討します[10]。
抗ウイルス薬: ウイルスの増殖を抑える目的で、アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルなどの内服薬が処方されます。発疹出現後72時間以内に服用を開始することが、最も効果的であるとされています。当院では、患者さまが「痛みが強くて眠れない」「水ぶくれがどんどん広がっている」と訴えられた場合、発症からの期間を詳細に確認し、可能な限り早く抗ウイルス薬の処方を行うようにしています。
72時間は早期治療の重要な目安ですが、過ぎたら治療の意味がないという線引きではありません。新しい水疱が増えている、顔・目・耳に病変がある、痛みが強い、免疫機能が低下している場合などは、72時間を過ぎていても治療適応を個別に判断します。古い薬や家族の薬を使わず、受診時に発症時期を正確に伝えてください。
抗ウイルス薬の一部は腎臓から排泄されます。高齢者、脱水、腎機能低下がある方では、用量や薬剤選択を誤ると神経症状などの副作用につながることがあります。アメナメビルは代謝と薬物相互作用に別の注意が必要です。最新の電子添文を確認し、処方薬、市販薬、サプリメントを含む併用薬を医師・薬剤師へ伝えます[11][12]。
治療期間は通常1週間から10日間程度ですが、症状や合併症の有無によって異なります。処方後のフォローアップでは、副作用の有無だけでなく、治療を継続できているか、効果の実感があるかを確認するようにしています。
この期間は元記事に記載した診療上の目安であり、すべての抗ウイルス薬に同じ日数を当てはめるものではありません。薬剤ごとの承認用法、患者さんの腎機能、重症度、合併症、治療反応に沿って判断します。内服中に意識がぼんやりする、強い吐き気が続く、尿量が減る、発疹が急速に広がる場合は、次回予約を待たず処方元へ連絡してください。
急性期の痛みと帯状疱疹後神経痛
帯状疱疹の痛みには、炎症による侵害受容性疼痛と、神経の障害による神経障害性疼痛が混在します。急性期はアセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬などを症状と持病に応じて使います。焼ける、電気が走る、衣服が触れるだけで痛いといった神経障害性疼痛が強い場合は、プレガバリンなどの治療薬を検討しますが、眠気、ふらつき、腎機能、転倒リスク、併用薬に注意が必要です[7]。
痛みの評価では、0から10の強さだけでなく、夜眠れるか、着替えや入浴ができるか、仕事や家事にどの程度影響するかを確認します。痛みで睡眠が妨げられると体調管理が難しくなるため、我慢できるかどうかだけで判断せず、生活への影響を診察時に伝えてください。鎮痛薬を追加する場合は、同じ成分を含む市販薬との重複にも注意します。
皮膚症状が治っても痛みが続く場合は、PHNへの移行を考えます。痛みの性質、範囲、触覚、しびれ、睡眠、気分、日常生活への影響を再評価し、薬物療法、外用療法、必要に応じてペインクリニックなどとの連携を検討します。治療効果と副作用のバランスは個人差が大きいため、少量からの調整や定期的な見直しが必要になる場合があります。
痂皮が取れた後も、焼けるような痛み、電撃痛、触れたときの痛み、しびれが続く場合は相談してください。痛みを年齢のせいとして放置せず、PHNや別の神経疾患を評価します。
自宅でのケアと周囲への感染対策
水疱は清潔に保ち、こすったり潰したりしないようにします。衣服が当たる場合は、患部へ固着しにくい清潔なガーゼや衣類でやさしく覆います。市販の消毒薬を繰り返し使うと刺激になることがあるため、処置は診察時の指示に従ってください。入浴の可否は全身状態と皮膚の状態で判断しますが、強くこすらず、タオルの共用を避けます。

帯状疱疹そのものが同じ形で人から人へ移るのではありませんが、水疱にはVZVが含まれます。水ぼうそうにかかったことがなく、ワクチンによる免疫もない人が水疱内容へ接触すると、水ぼうそうを発症する可能性があります。すべての水疱が痂皮になるまでは、患部を覆い、手洗いを行い、タオルを共有せず、特に妊婦、新生児、免疫機能が低下した人との直接接触を避けます。
十分な休息、水分、食事は体調を保つために大切ですが、特定の食品やサプリメントで帯状疱疹が治るという根拠はありません。痛みが強いときは無理に運動せず、発熱や全身症状がある場合は休みます。発疹を隠して通勤・通学を続けるかどうかは、病変の部位、覆えるか、職種、接触する相手のリスクを踏まえて医師へ相談してください。
これらの生活習慣の改善は、帯状疱疹だけでなく、様々な病気の予防にもつながります。当院では、患者さまの健康状態を総合的に評価し、必要に応じて生活習慣に関するアドバイスも行っています。
これは当院で行っている一般的な健康支援の説明であり、生活習慣の改善だけで帯状疱疹の発症を防げると示すものではありません。帯状疱疹の予防では、対象年齢と健康状態に応じたワクチン接種が重要で、発症時の早期受診や抗ウイルス治療の代わりにはなりません。
帯状疱疹ワクチンと2025年度からの定期接種
国内で帯状疱疹予防に使われるワクチンには、弱毒生水痘ワクチンと、組換えワクチンがあります。生ワクチンは1回皮下注射、組換えワクチンは原則として2回筋肉内注射です。接種回数、間隔、予防効果の持続、安全性、接種できない条件が異なります。どちらを選ぶかは、年齢、免疫状態、持病、過去の接種歴、費用、通院可能性を確認して相談します[13]。
| 項目 | 生ワクチン | 組換えワクチン |
|---|---|---|
| 接種方法 | 1回、皮下注射 | 2回、筋肉内注射 |
| 特徴 | 弱毒化した生ウイルスを使用 | ウイルス抗原とアジュバントを使用 |
| 主な注意 | 免疫抑制状態や妊娠などでは接種できません | 接種部位の痛み、全身反応が比較的多くみられます |
| 選択時の確認 | 免疫状態、禁忌、接種歴 | 2回接種の予定、体調、接種歴 |
2025年度から、帯状疱疹ワクチンは予防接種法上の定期接種に位置付けられました。年度内に65歳となる方が基本の対象で、60歳以上65歳未満でもヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害が一定程度ある方は対象となります。また、2025年度から2029年度までの経過措置として、その年度に70、75、80、85、90、95、100歳となる方なども対象です。実際の対象者、接種時期、自己負担は自治体からの案内で確認してください[13]。
不活化ワクチンは、生ワクチンに比べて発症予防効果および帯状疱疹後神経痛(PHN)の発症予防効果が高いことが報告されています。当院では、患者さまの健康状態やライフスタイル、費用面などを考慮し、どちらのワクチンが適切かをご相談の上、接種を推奨しています。特に50歳以上の方には、帯状疱疹の発症リスクが高まるため、ワクチン接種を積極的に検討していただくようお伝えしています。多くの患者さまが「ワクチンを打ってから、帯状疱疹への不安が減った」とおっしゃるのを聞くと、予防の重要性を改めて実感します。
これは当院の診療経験に基づく相談場面の記述で、不安が軽減した割合を測定したデータではありません。ワクチンは発症と重症化のリスクを下げますが、接種後の発症を完全に防ぐものではありません。帯状疱疹にかかったことがある方も再発する可能性があるため、回復後の接種時期を医師と相談できます。急性期の発疹や全身状態が落ち着いてから検討します。
帯状疱疹で受診する目安
体の片側に原因の分からない痛みがあり、同じ場所へ赤い発疹や水疱が出た場合は、できれば当日から翌日を目安に皮膚科へ相談してください。発疹出現後72時間以内の抗ウイルス薬開始が望ましいため、「もう少し水疱が増えてから」と待たず、初期の段階で受診します。痛みや発疹の始まった日時をメモし、スマートフォンで経過写真を残すと診察時の参考になります。
次の症状がある場合は、通常の予約を待たず早急に医療機関へ相談してください。
- 額、まぶた、鼻先に発疹があり、目の痛み、充血、まぶしさ、視力低下がある
- 耳の痛みや水疱に加え、顔面麻痺、難聴、耳鳴り、めまいがある
- 発疹が全身へ散らばる、急速に広がる、強い発熱や全身倦怠感がある
- 激しい頭痛、意識の変化、項部硬直、けいれんなど神経症状がある
- 尿が出にくい、尿が出ない、排便障害がある
- 抗がん薬・免疫抑制薬を使用中、臓器移植後など免疫機能が低下している
- 妊娠中または妊娠の可能性があり、帯状疱疹を疑う症状がある
初めての急性症状、顔・目・耳の病変、強い痛み、発疹の拡大、検査や薬の変更が必要な場合は対面診療が基本です。オンライン診療は、症状が安定し、医師の診察で対象薬の継続が適切と判断された場合に限り検討します。急性期の帯状疱疹をオンラインだけで自己判断せず、必要に応じて対面受診へ切り替えます。
帯状疱疹の要点
帯状疱疹は、神経節に潜伏していた水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化で起こり、片側の神経痛と帯状の発疹・水疱が特徴です。発疹より先に痛みが出ることや、発疹が少なくても強く痛むことがあります。顔、目、鼻先、耳、陰部の症状、全身へ広がる発疹、意識の変化、免疫機能の低下がある場合は緊急性を高く考えます。
抗ウイルス薬は早期開始が重要で、発疹出現後72時間以内が望ましい目安です。同時に痛みの種類と生活への影響を評価し、急性期疼痛と帯状疱疹後神経痛へ段階的に対応します。水疱が痂皮になるまでは患部を覆い、手洗いとタオルの非共有を徹底し、妊婦、新生児、免疫機能が低下した方との接触に注意します。
予防では生ワクチンと組換えワクチンの特徴を理解し、2025年度からの定期接種対象、健康状態、接種歴を確認して選択します。ワクチン接種後も発症の可能性はあるため、疑う症状があれば早めに受診してください。
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通院方法について
初めての片側性の痛み・発疹、顔・目・耳の症状、急な悪化、強い痛み、発熱、免疫機能の低下がある場合は対面診療をご案内します。症状が安定し、医師の診察で継続が適切と判断された対象薬に限り、オンラインでの継続処方を検討します。
帯状疱疹のよくある質問
- Koshy E, et al. Epidemiology, treatment and prevention of herpes zoster: A comprehensive review. Indian J Dermatol Venereol Leprol. 2018. PMID: 29516900.
- Sampathkumar P, et al. Herpes zoster (shingles) and postherpetic neuralgia. Mayo Clin Proc. 2009. PMID: 19252116.
- Gross GE, et al. S2k guidelines for the diagnosis and treatment of herpes zoster and postherpetic neuralgia. J Dtsch Dermatol Ges. 2020. PMID: 31951098.
- O’Connor KM, Paauw DS. Herpes zoster. Med Clin North Am. 2013. PMID: 23809711.
- Johnson JL, et al. Herpes Zoster Ophthalmicus. Prim Care. 2016. PMID: 26319339.
- アセトアミノフェン 添付文書(JAPIC)
- リリカ(プレガバリン)添付文書(JAPIC)
- アシクロビル 添付文書(JAPIC)
- バラシクロビル 添付文書(JAPIC)
- 日本皮膚科学会 帯状疱疹診療ガイドライン2025
- PMDA バラシクロビル 医療用医薬品情報
- PMDA ファムシクロビル 医療用医薬品情報
- 厚生労働省 帯状疱疹ワクチン
- Herpes Zoster and Post-Herpetic Neuralgia: Diagnosis, Treatment, and Vaccination Strategies. 2024. PMID: 39057822.
