ANSWER FIRST
酒さは、症状の組み合わせで診断と治療を決めます
「赤いから同じ治療」ではありません。炎症、血管、眼症状、皮膚の厚みを分けて確認します。
顔の中央部を中心に赤みやほてりが続き、良くなったり再燃したりします。
面皰が目立たない赤い丘疹・膿疱は、丘疹膿疱型酒さの手がかりです。
乾燥感、異物感、充血、まぶたの炎症は眼型酒さの可能性があります。
薬、スキンケア、血管を対象とする光治療などを必要に応じて組み合わせます。
早めの眼科受診:目の痛み、強いまぶしさ、かすみ、見えにくさがある場合は、皮膚科の予約を待たず眼科へ相談してください。急な顔面の腫れ、息苦しさ、発熱を伴う場合も酒さと自己判断せず医療機関へご相談ください。
SYMPTOMS
酒さでみられる5つの症状
従来の病型名だけでなく、現在ある症状を一つずつ確認すると治療の目的が分かりやすくなります。

頬、鼻、額、あごの赤みが長く続き、温度差などで強くなることがあります。
皮膚表面に細い血管が見え、炎症が落ち着いても赤みが残ることがあります。
ニキビに似た赤いぶつぶつや膿疱が出ますが、面皰が目立たないことがあります。
まれに鼻などの皮膚が厚くなり、凹凸が目立つ瘤腫型へ進むことがあります。
異物感、まぶたの炎症、充血、涙、光がまぶしいなどの症状がみられます。
赤ら顔との違い:赤ら顔は見た目の状態の総称です。酒さ以外の原因を含む全体像は、赤ら顔の原因と治療で確認できます。
CAUSES & TRIGGERS
酒さの原因は一つではありません
体質的な要因に、血管反応、免疫反応、皮膚バリア、微生物などが複合して関与すると考えられています。
血管や自然免疫の反応、皮膚バリア、毛包虫など複数の要素が研究されていますが、単一の原因で説明できません。
日光、寒暖差、熱い環境、飲酒、辛い食べ物、運動、緊張などで赤みやほてりが強くなることがあります。
しみる化粧品、過度な摩擦、顔へのステロイド外用などが悪化や酒さ様皮膚炎に関係する場合があります。
食事を一律に禁止する必要はありません。同じ刺激でも反応は人により異なります。赤みが出た時刻と直前の行動を記録し、自分に再現性のあるきっかけから調整します。
DIAGNOSIS
診察では似た症状を除外します
酒さだけを決め打ちせず、ニキビ、皮膚炎、薬剤による症状などを経過と診察所見から見分けます。
| 候補 | 見分ける手がかり | 診察で確認すること |
|---|---|---|
| 酒さ | 顔の中央部の持続する赤み・ほてり、毛細血管、面皰が目立たない丘疹・膿疱、眼症状 | 発症時期、悪化因子、眼症状、皮膚の厚み、治療歴 |
| ニキビ | 白・黒い面皰、皮脂、顔以外の胸・背中の皮疹が手がかり | 面皰の有無、瘢痕、使用中の外用薬 |
| 脂漏性皮膚炎 | 眉間、小鼻、頭皮など皮脂の多い部位の赤みと鱗屑 | かゆみ、フケ、分布、真菌の関与 |
| 接触皮膚炎 | 化粧品や外用薬を使った範囲に一致するかゆみ・赤み | 新しく使った製品、成分、パッチテストの必要性 |
| 酒さ様皮膚炎 | 顔へのステロイド外用後の赤み、丘疹、ほてり | 薬の名前、塗った部位、期間。自己判断で急に中止しない |
| その他 | 光線過敏、自己免疫疾患、感染症などでも赤みが出る場合があります | 全身症状、服薬、必要に応じた検査や他科紹介 |
発症、持続時間、ほてり、悪化因子、治療歴を確認します。
赤み、血管、丘疹・膿疱、鱗屑、面皰、眼症状を診ます。
分布や薬剤歴を含め、別の治療が必要な疾患を検討します。
どの症状を優先するか、費用、期間、注意点を説明します。
TREATMENT
酒さの治療は症状別に選びます
丘疹・膿疱への標準治療と、血管を対象とする自由診療、眼症状への対応は役割が異なります。
| 主な症状 | 治療の中心 | 区分・注意点 |
|---|---|---|
| 丘疹・膿疱 | 0.75%メトロニダゾールゲル(ロゼックスゲル)を中心に検討 | 国内で酒さに承認された医療用医薬品。診察と処方内容に従います |
| 炎症が広い・強い | テトラサイクリン系抗菌薬の内服などを個別に検討 | 国内のエビデンスや適応承認、妊娠、年齢、併用薬を確認 |
| 持続する赤み・血管 | 炎症を整えたうえで、IPLなどの血管を対象とする施術を検討 | 自由診療。個人差、再発、やけど・色素変化等のリスクがあります |
| 眼症状 | まぶたのケアと眼科での評価・治療 | 痛み、まぶしさ、かすみ、視力変化は早めに眼科へ |
| 皮膚の厚み・鼻瘤 | 外科的治療やレーザーを含む専門的な評価 | 症状の程度により対応可能な医療機関を案内する場合があります |
STANDARD MEDICAL TREATMENT
ロゼックスゲル0.75%
有効成分はメトロニダゾールです。日本皮膚科学会ガイドラインでは丘疹膿疱型酒さに強く推奨されています。毛細血管拡張だけの赤みや鼻瘤を一律に治療する薬ではありません。
- 主な対象
- 丘疹・膿疱を伴う酒さ
- 使用方法
- 処方時の指示に従います。PMDA患者向医薬品ガイドでは酒さに1日2回の外用が示されています
- 主な注意
- 刺激感、乾燥、赤み、かゆみなど。妊娠初期、既往歴、併用薬は事前に医師へ伝えます
- 評価時期
- 数週間で自己判断せず、皮疹数や赤みを診察で継続評価します
OTHER OPTIONS
内服薬・アゼライン酸
症状と背景により、テトラサイクリン系抗菌薬の内服などを検討することがあります。国内の承認状況やエビデンス、妊娠・授乳、年齢、併用薬を確認して医師が判断します。
- 内服薬
- 一律の長期使用を前提にせず、効果、副作用、耐性菌の問題を確認
- アゼライン酸
- 国内では酒さ治療薬として未承認。化粧品としての製品は刺激が出る場合があります
- 当院の製品
- AzAクリア(アゼライン酸) 2,280円(税込)。自由診療・ホームケア製品
- 避けたい判断
- 海外情報だけでイベルメクチンやブリモニジン等を個人輸入しない
IPL / CURRENT MENU
持続する赤み・毛細血管にはルメッカを検討

日本皮膚科学会ガイドラインでは、紅斑毛細血管拡張型酒さにIPLが選択肢の一つとされています。当院で現在料金表に掲載しているIPLはルメッカです。炎症が強い時期や肌状態によっては施術を見合わせます。
- 税込料金
- 全顔2周 1回14,800円
全顔3周 初回5,000円/1回18,000円 - 期待する目的
- 持続する赤みや毛細血管の見え方を整えること。酒さそのものの完治を保証する治療ではありません
- 主な反応
- 痛み、熱感、赤み、腫れ、乾燥、一時的な濃色化、かさぶた、紫斑など
- 主なリスク
- やけど、水疱、色素沈着・脱失、感染、瘢痕、症状悪化、眼障害など
料金と承認状況:保険診療の自己負担額は診察・処方内容と負担割合で異なります。ルメッカとAzAクリアは自由診療です。ルメッカは国内未承認医療機器で、適応・総額・リスクを施術前に説明します。詳細は未承認医薬品・医療機器の案内をご確認ください。
PRIMARY SOURCES
一次資料で確認する診断と治療
原著研究と承認審査資料の対象・条件を本文中で確認します。研究結果は、診断前の赤ら顔や別の製品へそのまま当てはめられません。
国際ROSCOパネルの原資料では、17人の皮膚科医と3人の眼科医が修正デルファイ法で診断・分類を検討しました。持続する顔面中央部の赤みなどを重視し、ほてり・毛細血管・丘疹膿疱・眼症状は単独で診断を決めない考え方です。
日本人を対象とした原著試験は、中等度以上で炎症性皮疹と紅斑がある130人を、薬剤群65人・基剤群65人に無作為化した二重盲検12週試験です。毛細血管だけの赤みや鼻瘤へ同じ結果を当てはめる試験ではありません。
PMDAの臨床データ資料では、国内第III相試験で洗顔後または入浴後に1日2回、12週間外用した条件が示されています。実際の処方期間・中止・継続は、刺激や治療反応を診察して判断します。
540nm IPLの無作為化比較試験では、選択された酒さ患者に4週ごと3回の照射を行い、解析対象はIPL群107人・対照群120人でした。後期酒さで毛包虫陽性、前治療後の限定集団であり、ルメッカ固有の成績ではありません。
IPL研究全体の質と照射条件のばらつきは、系統的レビューも併用して確認しています。
SKIN CARE
治療を支えるスキンケアと再燃予防
一度に多くの製品を変えず、刺激を減らしながら自分の悪化因子を確認します。
熱い湯、スクラブ、洗顔ブラシ、強いマッサージを避け、泡でやさしく洗います。
しみる製品は無理に続けず、低刺激性の保湿剤を少量から試します。
帽子や日傘も使い、刺激の少ない日焼け止めを選びます。
温度、日光、飲酒、辛い物、運動、緊張、化粧品と症状の時間を記録します。
顔のステロイド外用薬:処方中の薬を自己判断で急に中止すると悪化する場合があります。薬の名前、使用期間、塗った部位を診察時に伝え、変更方法を医師と相談してください。
COURSE
治療は「炎症を整える・維持する・再評価する」
短期間で結論を出さず、治療の目的を分けて経過を確認します。
治療前の写真、悪化因子、薬歴、眼症状を確認します。
丘疹・膿疱があれば、まず薬物治療と低刺激ケアを優先します。
数週間から12週程度を一つの目安に、症状と副作用を再評価します。
再燃予防を続け、残る血管性の赤みは自由診療も含めて相談します。
診療間隔や治療期間は重症度・薬・肌反応で異なります。良くなっても再燃することがあるため、薬を自己調整せず、維持療法と悪化因子の見直しを相談します。
BEFORE YOUR VISIT
受診前に整理すると診察がスムーズです
症状が弱い日でも、経過を示す情報が診断の助けになります。
赤みやぶつぶつが強い日の正面・左右の写真。
いつから、何分・何時間続くか、ほてりや痛みの有無。
化粧品、日焼け止め、外用薬、内服薬の名前や写真。
日光、温度、飲食、運動、緊張などとの時間関係。
FAQ
酒さについてよくある質問
受診前に迷いやすい点をまとめています。
酒さは完治しますか?
酒さは良くなったり再燃したりしやすい慢性炎症性疾患です。症状に合う治療と悪化因子を避けるケアにより、症状が落ち着いた状態を目指します。効果や経過には個人差があり、自己判断で薬を中止せず医師と治療期間を相談してください。
酒さと赤ら顔は同じですか?
同じではありません。赤ら顔は顔が赤く見える状態の総称で、酒さはその原因の一つです。赤ら顔には毛細血管拡張、皮膚炎、薬剤、刺激なども関係するため、持続する場合は診断が必要です。
酒さとニキビはどう見分けますか?
酒さでは顔の中央部の持続する赤みやほてりを伴い、赤い丘疹や膿疱があっても面皰(白・黒い毛穴詰まり)が目立たないことがあります。ニキビや口囲皮膚炎などと似るため、見た目だけで断定しないでください。
ロゼックスゲルはどの酒さにも効きますか?
0.75%メトロニダゾールゲルは、丘疹・膿疱を伴う酒さに対して日本皮膚科学会ガイドラインで強く推奨されています。一方、毛細血管拡張だけの赤みや鼻瘤への有効性を示すデータは十分ではなく、症状に応じた治療選択が必要です。
酒さにレーザーやIPLは受けられますか?
持続する赤みや毛細血管拡張では、パルス色素レーザー、ロングパルスNd:YAGレーザー、IPLが選択肢になります。ただし保険適用外で、機器、炎症の状態、肌質により適否が異なります。当院では現在の料金表に掲載するIPLのルメッカを診察後に検討します。
目の乾きや充血も酒さですか?
眼の乾燥感、異物感、充血、まぶたの炎症などは眼型酒さでみられることがあります。目の痛み、まぶしさ、かすみ、見えにくさがある場合は皮膚科だけでなく早めに眼科へ相談してください。
ドラッグストアの化粧品だけで治せますか?
低刺激の洗顔、保湿、紫外線対策は治療を支える重要なケアですが、医療用医薬品の代わりではありません。刺激の強いスクラブ、ピーリング、香料やアルコールがしみる製品は避け、追加する製品は一度に一つにしてください。
受診前に何を準備すればよいですか?
赤みが強いときの写真、続く時間、ほてり・ぶつぶつ・眼症状、悪化した食事や温度、使用中の化粧品・外用薬・内服薬を整理すると診察がスムーズです。特にステロイド外用歴は期間と部位をお知らせください。
REFERENCES
一次資料・ガイドライン・公的資料
診断と治療は原著研究・学会・PMDA、料金と提供施術は当院の公式料金表を確認しています。
CLINIC & ACCESS
院内の様子・アクセス
掲載写真は渋谷文化村通り皮膚科の受付・美容施術室・診察室です。



- 所在地
- 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂2丁目25-6 ホリウチビル3階
- 診療時間
- 11:00〜13:30/15:00〜19:30
最終受付 19:30 - 休診日
- 年末年始を除き年中無休
MEDICAL SUPERVISION
監修医師からのメッセージ
主監修医師
倉田 照久
医療法人御照会 理事長・渋谷文化村通り皮膚科 院長
RESERVATION
酒さの症状を診察で相談する
予約時点で治療名を決める必要はありません。赤み・ぶつぶつ・眼症状と治療歴を確認し、受診区分と治療方針をご案内します。
TOC GROUP
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医療法人御照会を中心とした医療グループ
本ページは一般的な医療情報の提供を目的とし、個別の診断・治療に代わるものではありません。治療の効果、必要期間、ダウンタイム、リスクには個人差があります。料金・提供内容は変更される場合があるため、診察時に総額をご確認ください。最終確認日:2026-08-18