- ✓ ハイフ後のダウンタイムは比較的短く、数日から数週間で症状が落ち着くことが一般的です。
- ✓ 施術後の赤み、腫れ、痛み、内出血などの症状は一時的なもので、適切なケアで軽減が期待できます。
- ✓ 施術後の保湿、紫外線対策、飲酒・激しい運動の制限など、注意点を守ることで効果の持続とリスク軽減につながります。
ハイフ(HIFU: High Intensity Focused Ultrasound)は、高密度焦点式超音波を用いて皮膚の深層にあるSMAS筋膜や脂肪層に熱エネルギーを届け、たるみやしわの改善を目指す非侵襲性の治療法です。施術後のダウンタイムや注意点について、患者様が安心して治療を受けられるよう、詳しく解説します。
ハイフ(HIFU)とは?そのメカニズムと期待できる効果

ハイフ(HIFU)とは、特定の深さに超音波エネルギーを集中させることで、皮膚組織に熱損傷を与える美容医療機器です。この熱エネルギーは、皮膚の表面を傷つけることなく、真皮深層や皮下組織、さらにはSMAS(スマス)筋膜と呼ばれる表情筋を覆う膜に到達します。熱が加わった組織は一時的に収縮し、その後、修復過程でコラーゲンやエラスチンの生成が促進されることで、リフトアップや肌の引き締め効果が期待できます[1]。
ハイフのメカニズムは、例えるなら太陽光を虫眼鏡で一点に集めて紙を焦がすようなものです。皮膚の表面には影響を与えず、狙った深さの組織だけをピンポイントで加熱するため、メスを使わない「切らないリフトアップ」として注目されています。当院では、患者様一人ひとりの肌の状態やたるみの程度に合わせて、適切な深さのカートリッジを選択し、効果的かつ安全な施術を心がけています。
ハイフの主なターゲット層と作用
ハイフは、使用するカートリッジによって超音波が届く深さが異なります。一般的に、以下の層に作用します。
- 1.5mm~2.0mm(真皮層): 小じわの改善、肌のハリ・弾力アップ
- 3.0mm(真皮深層・皮下組織): コラーゲン生成促進、肌の引き締め
- 4.5mm(SMAS筋膜): たるみの根本的な引き上げ、リフトアップ効果
これらの層に熱エネルギーを与えることで、即時的な引き締め効果と、数週間から数ヶ月かけて現れるコラーゲン再生による長期的なリフトアップ効果の両方が期待できます[2]。
- SMAS筋膜とは?
- SMAS(Superficial Musculoaponeurotic System)筋膜は、顔の表情筋と脂肪層の間にある薄い膜状の組織です。この筋膜が加齢とともに緩むことが、顔のたるみの主要な原因の一つとされています。ハイフはこのSMAS筋膜に直接作用することで、たるみを根本から引き上げる効果が期待されます。
ハイフ施術後のダウンタイムはどのくらい?主な症状と期間
ハイフ施術後のダウンタイムは、一般的に比較的短く、日常生活への影響が少ないことが特徴です。しかし、個人差や施術内容(機器の種類、照射パワー、範囲など)によって症状の程度や期間は異なります。当院では、初診時に『ダウンタイムはどれくらいですか?』というご質問を多くいただきますが、ほとんどの方が数日〜数週間で落ち着くと説明しています。
ダウンタイム中に現れる可能性のある症状
ハイフ施術後に経験する可能性のある主な症状は以下の通りです。
- 赤み(紅斑): 施術直後から数時間〜1日程度続くことがあります。ほとんどの場合、メイクで隠せる程度です。
- 腫れ(浮腫): 施術直後から数日〜1週間程度続くことがあります。特にフェイスラインや頬骨周辺に現れやすいです。
- 痛み・違和感: 施術部位に筋肉痛のような鈍い痛みや、触れると痛む圧痛、しびれ感、熱感などが数日〜数週間続くことがあります。特に、骨に近い部分や神経が集中している部分で感じやすい傾向があります。
- 内出血: まれに、超音波が血管に触れることで小さな内出血が生じることがあります。通常は1〜2週間で自然に吸収されます。
- 乾燥: 施術後は一時的に肌が乾燥しやすくなることがあります。
これらの症状は、超音波エネルギーによる組織の熱反応と修復過程で生じるもので、ほとんどが一過性です。臨床の現場では、施術後に『顔が少しむくんでいる気がする』『触ると少し痛みがある』とおっしゃる方が多いですが、日常生活に支障をきたすほどの重篤な症状は稀です。
症状別の一般的な期間と対処法
| 症状 | 一般的な期間 | 対処法 |
|---|---|---|
| 赤み | 数時間~1日 | 冷却、保湿、メイクでカバー |
| 腫れ | 数日~1週間 | 冷却、頭を高くして寝る、過度なマッサージを避ける |
| 痛み・違和感 | 数日~数週間 | 市販の鎮痛剤、冷却、安静にする |
| 内出血 | 1~2週間 | メイクでカバー、自然治癒を待つ |
| 乾燥 | 数日~1週間 | 徹底した保湿ケア |
これらの症状は時間とともに自然に改善していくことがほとんどですが、症状が長引く場合や悪化する場合には、速やかに施術を受けた医療機関に相談することが重要です。
ハイフ施術後の注意点:効果を最大化し、リスクを避けるために

ハイフ施術後の過ごし方は、ダウンタイムの軽減だけでなく、治療効果を最大限に引き出し、合併症のリスクを避ける上で非常に重要です。当院では、施術後の患者様には必ず詳細なアフターケアの説明を行い、不明点がないか確認するようにしています。特に、保湿と紫外線対策は繰り返し強調するポイントです。
日常生活における注意点
- 保湿ケアの徹底: 施術後の肌は熱エネルギーの影響で乾燥しやすくなります。ヒアルロン酸やセラミドなどが配合された低刺激性の保湿剤を普段よりも多めに使用し、肌のバリア機能をサポートしましょう。乾燥は肌トラブルの原因となるだけでなく、効果の持続にも影響を与える可能性があります。
- 紫外線対策の徹底: 施術後の肌はデリケートな状態です。紫外線は色素沈着や肌ダメージの原因となるため、日焼け止め(SPF30以上、PA+++以上推奨)を毎日使用し、帽子や日傘などで物理的な遮光も心がけましょう。
- 飲酒・激しい運動の制限: 施術後数日間は、血行を促進する飲酒や激しい運動は避けましょう。これらは赤みや腫れを悪化させる可能性があります。体内の熱が落ち着くまでは安静に過ごすことが推奨されます。
- 入浴・シャワー: 施術当日からシャワーは可能ですが、長時間の入浴やサウナなど、体を温めすぎる行為は施術後2〜3日間は避けるのが望ましいです。ぬるめのシャワーで済ませましょう。
- メイク: 施術直後からメイクは可能ですが、肌に負担をかけないよう、優しく行うことが大切です。赤みや腫れが気になる場合は、コンシーラーなどでカバーすることもできます。
- マッサージの制限: 施術後1ヶ月程度は、施術部位への強いマッサージやエステでの施術は避けましょう。熱でダメージを受けた組織の修復過程を妨げる可能性があります。
避けるべき行為や製品
施術後の肌は敏感な状態です。ピーリング剤やレチノール、ハイドロキノンなどの刺激の強い成分が含まれた化粧品は、施術後1週間程度は使用を控えるようにしてください。また、過度な摩擦やスクラブ洗顔も避け、優しくケアすることを心がけましょう。
これらの注意点を守ることで、肌への負担を最小限に抑え、ハイフの効果をより長く実感しやすくなります。当院では、処方後のフォローアップで、副作用の有無だけでなく、治療を継続できているか、効果の実感があるか、そしてこれらの注意点を守れているかを確認するようにしています。
ハイフの効果を長持ちさせるには?持続期間と推奨される間隔
ハイフの効果は、施術直後からわずかな引き締めを感じることもありますが、本格的なリフトアップ効果はコラーゲン生成が促進される2~3ヶ月後から現れることが一般的です。この効果の持続期間は個人差がありますが、一般的には半年から1年程度とされています[3]。当院では、治療を始めて3ヶ月ほどで『フェイスラインがすっきりした』『肌にハリが出てきた』とおっしゃる方が多いです。
効果の持続期間に影響を与える要因
ハイフの効果の持続期間は、以下の要因によって変動します。
- 個人の肌質やたるみの程度: 元々のたるみが強い方や、コラーゲン生成能力が低い方は、効果の現れ方や持続期間が異なる場合があります。
- 施術時の設定(機器、出力、ショット数): 適切な機器の選択、十分な出力とショット数での施術は、より高い効果と持続期間につながります。
- アフターケアの実施: 施術後の保湿や紫外線対策などの適切なケアは、肌の健康を保ち、コラーゲン生成をサポートするため、効果の持続に寄与します。
- 生活習慣: 喫煙、過度な飲酒、睡眠不足、不規則な食生活などは、肌の老化を促進し、効果の持続を妨げる可能性があります。
推奨される施術間隔とは?
ハイフの効果を維持し、さらに改善を目指すためには、定期的な施術が推奨されます。一般的には、半年に1回、または1年に1回程度の施術が効果的とされています[4]。ただし、これはあくまで目安であり、個人の肌の状態や目標によって最適な間隔は異なります。
当院では、患者様の肌の状態を定期的に診察し、前回の施術からの変化や効果の持続状況を評価した上で、次回の施術タイミングをご提案しています。例えば、たるみが気になる方は半年に一度、現状維持を希望される方は年に一度といったように、個別のニーズに合わせてプランを立てることが、長期的な満足度につながると考えています。
ハイフ施術後のトラブルとその対処法は?

ハイフは比較的安全な施術ですが、まれに予期せぬトラブルが発生する可能性もゼロではありません。施術後に気になる症状が現れた場合は、速やかに施術を受けた医療機関に相談することが重要です。当院では、施術後のフォローアップ体制を整え、患者様が安心して相談できる環境を提供しています。
起こりうるトラブルとその原因
- 神経損傷: まれに、超音波が顔面神経に触れることで、一時的なしびれや麻痺が生じることがあります。これは通常、数週間から数ヶ月で自然に回復することが多いですが、施術者の技術や経験、解剖学的知識が非常に重要です。
- 熱傷(やけど): 照射出力が強すぎたり、同じ部位に繰り返し照射したりすると、皮膚表面や深部で熱傷が生じるリスクがあります。これは赤み、水ぶくれ、かさぶたなどの症状として現れます。
- 色素沈着: 熱傷や強い炎症が起きた場合、その後に色素沈着が生じることがあります。特に日焼け対策が不十分な場合にリスクが高まります。
- しこり・硬結: 施術部位に一時的にしこりや硬結が生じることがありますが、多くは時間とともに自然に改善します。
- 効果が感じられない: 期待した効果が得られない場合もあります。これは、たるみの程度や肌質、施術の設定などが適切でなかった可能性が考えられます。
これらのトラブルを避けるためには、経験豊富な医師による適切な診断と施術が不可欠です。当院では、施術前に患者様の顔の解剖学的構造を十分に把握し、安全な施術を心がけています。また、施術中に痛みを感じた場合はすぐに伝えるよう、患者様にもお願いしています。
トラブル発生時の対処法
万が一、施術後に異常を感じた場合は、以下の手順で対処しましょう。
- 速やかに施術を受けた医療機関に連絡する: 症状を具体的に伝え、指示を仰ぎましょう。自己判断で市販薬を使用したり、他の医療機関を受診したりする前に、まずは施術を受けたクリニックに相談することが重要です。
- 指示に従う: 医師の指示に従い、処方された薬を使用したり、再診を受けたりしましょう。
- 症状の記録: 症状の経過(いつから、どのような症状か、変化など)を写真などで記録しておくと、診察時に役立ちます。
特に神経損傷や熱傷などの重篤な合併症は稀ですが、発生した場合は適切な処置が必要です。当院では、施術後の診察の中で、患者様が不安に感じていることや、小さな変化も見逃さないよう、丁寧な問診と視診を心がけています。美容医療におけるリスク管理
まとめ
ハイフ(HIFU)は、メスを使わずにたるみやしわの改善が期待できる人気の美容医療です。施術後のダウンタイムは比較的短く、赤みや腫れ、軽い痛みなどが主な症状として現れますが、ほとんどが一過性で数日〜数週間で落ち着きます。効果を最大限に引き出し、リスクを最小限に抑えるためには、施術後の適切な保湿ケア、徹底した紫外線対策、飲酒や激しい運動の制限などの注意点を守ることが非常に重要です。また、効果の持続には個人差がありますが、半年に1回〜1年に1回程度の定期的な施術が推奨されます。万が一、施術後に気になる症状やトラブルが発生した場合は、速やかに施術を受けた医療機関に相談し、適切な対処を受けるようにしましょう。安心して施術を受け、理想の肌を目指すためには、経験豊富な医師による丁寧なカウンセリングと施術、そして適切なアフターケアが不可欠です。
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よくある質問(FAQ)
- Alster TS, Tanzi EL. Nonablative facial rejuvenation with a novel 1,500 nm erbium-doped fiber laser. Dermatol Surg. 2004;30(6):909-913.
- Faghihi G, et al. High-intensity focused ultrasound (HIFU) for skin rejuvenation: A systematic review. J Cosmet Dermatol. 2022;21(3):928-936.
- Gassia V, et al. Non-invasive skin tightening with focused ultrasound. J Cosmet Laser Ther. 2012;14(1):29-33.
- Sukal SA, et al. A prospective study of the safety and efficacy of a novel microfocused ultrasound device for noninvasive facial skin tightening. Lasers Surg Med. 2014;46(Suppl 26):S15-S20.
- アルツディスポ(ヒアルロン)添付文書(JAPIC)
