- ✓ マッサージピールとミラノリピールは、肌のハリ・ツヤ改善、小じわ軽減などに期待できるピーリング治療です。
- ✓ 主成分であるトリクロロ酢酸(TCA)が真皮層に作用し、コラーゲン生成を促進することで肌の再生を促します。
- ✓ 施術後のダウンタイムは比較的短く、複数回の施術でより高い効果が期待できます。
マッサージピール・ミラノリピールの基礎知識

マッサージピールとミラノリピールは、肌の深層に働きかけ、ハリやツヤ、弾力性の向上を目指すケミカルピーリングの一種です。これらの治療は、肌のターンオーバーを促進し、コラーゲン生成を促すことで、小じわやたるみ、くすみなどの肌悩みにアプローチします。
マッサージピール(PRX-T33)とは?そのメカニズム
マッサージピールは、イタリアのWiQo med社が開発した「PRX-T33」という薬剤を使用するピーリング治療です。主な成分はトリクロロ酢酸(TCA)、過酸化水素(H2O2)、コウジ酸の3つで構成されています[1]。
- トリクロロ酢酸(TCA): 一般的なピーリング剤としても知られていますが、PRX-T33では過酸化水素と組み合わせることで、皮膚表面への刺激を抑えつつ、真皮層への浸透を促進します。これにより、線維芽細胞を刺激し、コラーゲンやエラスチンの生成を促す効果が期待されます[1]。
- 過酸化水素(H2O2): TCAのピーリング作用を緩和し、皮膚表面の剥離を抑える役割があります。これにより、ダウンタイムを短縮し、肌への負担を軽減しながら真皮層への作用を可能にします[1]。
- コウジ酸: メラニン生成を抑制する作用があり、シミやくすみの改善、肌のトーンアップに寄与します[1]。
これらの成分が相乗的に作用することで、肌のハリ・ツヤの向上、小じわの軽減、毛穴の引き締め、色素沈着の改善といった効果が期待されます。当院では、初診時に「肌にハリがなくなってきた」「顔色がくすんで見える」と相談される患者さまも少なくありません。マッサージピールは、そのような肌の根本的な若返りを求める方に提案することが多い治療法です。
ミラノリピールとは?その特徴は?
ミラノリピールは、イタリアのC-LAB社が開発したピーリング剤で、マッサージピールと同様にTCAを主成分としていますが、その配合やその他の成分に違いがあります。ミラノリピールは、TCAに加えて、ラクトビオン酸、サリチル酸、タルトル酸、クエン酸といった5種類の酸(バイオ刺激成分)と、アミノ酸、ビタミン類を配合している点が特徴です[2]。
- 5種類の酸: それぞれ異なる浸透深度と作用を持ち、肌の各層にアプローチすることで、より広範囲な肌悩みに対応します。例えば、サリチル酸は皮脂の分泌を抑制し、毛穴の詰まりを改善する効果が期待できます。
- アミノ酸・ビタミン類: 肌の保湿や保護、抗酸化作用をサポートし、ピーリングによる刺激を和らげながら、肌の再生を助けます[2]。
ミラノリピールは、特にニキビ跡や毛穴の開き、オイリー肌など、より幅広い肌トラブルへの効果が期待できるとされています。臨床の現場では、「マッサージピールでは物足りなかった」「ニキビ跡も同時にケアしたい」という患者さまに、ミラノリピールを検討するケースをよく経験します。
マッサージピールとミラノリピールの共通点と違いは何ですか?
マッサージピールとミラノリピールは、どちらもTCAを主成分とする真皮層へのアプローチを目的としたピーリング治療ですが、成分構成や期待される効果の範囲に違いがあります。以下の比較表で主な特徴をまとめました。
| 項目 | マッサージピール(PRX-T33) | ミラノリピール |
|---|---|---|
| 主成分 | TCA、過酸化水素、コウジ酸 | TCA、5種類の酸(ラクトビオン酸、サリチル酸など)、アミノ酸、ビタミン類 |
| 期待される主な効果 | ハリ・ツヤ向上、小じわ・たるみ改善、くすみ改善 | ハリ・ツヤ向上、小じわ・たるみ改善、ニキビ跡、毛穴、オイリー肌改善 |
| 肌への刺激 | 比較的マイルド | マッサージピールよりやや刺激が強い場合がある |
| ダウンタイム | ほとんどなし〜軽度の赤み・乾燥 | ほとんどなし〜軽度の赤み・乾燥、一時的な皮むけ |
| 推奨される施術間隔 | 2〜3週間に1回 | 1〜2週間に1回 |
どちらの治療法も、肌の真皮層に働きかけコラーゲン生成を促すという共通の目的を持っていますが、ミラノリピールはより多くの酸を配合することで、ニキビや毛穴といった皮脂トラブルにも対応できるよう設計されています。当院では、患者さまの具体的な肌悩みや肌質を丁寧に問診し、どちらの治療がより適しているかを判断しています。例えば、乾燥肌でハリ・ツヤを重視する方にはマッサージピール、脂性肌でニキビ跡や毛穴の開きも気になる方にはミラノリピールをおすすめすることが多いです。
施術の流れと注意点について
マッサージピールもミラノリピールも、基本的な施術の流れは類似しています。
- カウンセリング・診察: 医師が肌の状態を確認し、治療の適応や期待できる効果、リスクについて説明します。
- クレンジング・洗顔: メイクや皮脂を丁寧に落とし、肌を清潔な状態にします。
- 薬剤塗布・マッサージ: 薬剤を顔全体に塗布し、優しくマッサージしながら浸透させます。この際、ピリピリとした刺激を感じることがあります。
- 拭き取り・冷却: 薬剤を丁寧に拭き取り、必要に応じて肌を冷却します。
- 保湿・鎮静: 施術後の敏感な肌を保護するため、保湿剤や鎮静パックを塗布します。
施術後の注意点としては、一時的な赤みや乾燥、皮むけが生じることがあります。特にミラノリピールでは、マッサージピールよりも皮むけが起こりやすい傾向があります。これらの症状は通常数日で落ち着きますが、保湿と紫外線対策を徹底することが非常に重要です。当院では、施術後のホームケアについて詳しく説明し、特に高保湿のスキンケア製品の使用と、日焼け止めの徹底を強く推奨しています。処方後のフォローアップでは、副作用の有無だけでなく、治療を継続できているか、効果の実感があるかを確認するようにしています。
施術直後から数日間は、肌が敏感になることがあります。ゴシゴシ擦るなどの刺激は避け、保湿と紫外線対策を徹底してください。また、妊娠中・授乳中の方、皮膚疾患がある方、ケロイド体質の方などは施術を受けられない場合がありますので、必ず事前に医師にご相談ください。
どのような効果が期待できますか?
マッサージピールとミラノリピールは、肌の再生を促すことで、以下のような多岐にわたる効果が期待できます。
- 肌のハリ・弾力アップ: 真皮層のコラーゲン生成が促進されることで、肌の内側からふっくらとしたハリと弾力が期待できます。
- 小じわ・たるみの軽減: ハリが回復することで、表面的な小じわや初期のたるみが目立ちにくくなる可能性があります。
- 肌のトーンアップ・くすみ改善: 古い角質が除去され、コウジ酸(マッサージピール)やその他の酸(ミラノリピール)の作用により、肌の透明感が向上し、くすみが改善されることが期待されます。
- 毛穴の引き締め: 肌のターンオーバーが正常化し、皮脂分泌のバランスが整うことで、毛穴が目立ちにくくなる効果が期待できます。特にミラノリピールは、サリチル酸の作用により毛穴トラブルへのアプローチが強化されています。
- ニキビ跡の改善: 肌の再生が促されることで、軽度のニキビ跡(色素沈着や凹凸)の改善が期待できます。
これらの効果は、1回の施術で実感できることもありますが、多くの場合、複数回の継続的な施術によってより顕著になります。当院では、治療を始めて2〜3ヶ月ほどで「肌がモチモチしてきた」「化粧ノリが良くなった」とおっしゃる方が多いです。定期的なケアとして、推奨される期間で継続していただくことで、より長期的な肌質改善を目指せます。
- ケミカルピーリング
- 酸性の薬剤を皮膚に塗布し、古い角質や表皮の一部を剥離することで、肌のターンオーバーを促進し、肌質改善を目指す治療法です。ニキビ、シミ、小じわなど様々な肌悩みに対応します。
まとめ

マッサージピールとミラノリピールは、トリクロロ酢酸(TCA)を主成分とし、肌の真皮層に働きかけることでコラーゲン生成を促進し、肌のハリ・ツヤ、弾力性の向上、小じわやたるみの軽減、くすみ改善などに期待できるピーリング治療です。マッサージピールはTCA、過酸化水素、コウジ酸の組み合わせにより、比較的マイルドにハリ・ツヤ改善を目指します。一方、ミラノリピールはTCAに加えて5種類の酸とアミノ酸・ビタミン類を配合し、ニキビ跡や毛穴、オイリー肌といったより幅広い肌悩みに対応できる点が特徴です。どちらの治療もダウンタイムは比較的短く、複数回の施術でより高い効果が期待できます。施術後は保湿と紫外線対策を徹底することが重要です。
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